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ボス、私の昔話をしよう1

「副ボス、一体どこに行くんだ?」


両手に花束を持っている副ボスにボスは質問した


「ええ、ちょっと…………」


「ええ、ちょっと何だよ?誰かのお見舞いか?」


「まあ、そんな所です」


「ふぅん………誰の?」


余りにも執拗に聞いてくるボスに、副ボスがやれやれと言った表情で答えた


「……………以前私結婚して至って言いましたよね?」


「お?おお、確か今はいないとか」


「ええ、実は私が殺したんです」


「ん?んんん?」


余りにも許容を超えた回答にボスは理解しきれなかった


「……………少し、昔話をしましょう」















………………遡ること幾年前、副ボスは今のように趣味が仕事じゃなかった時、副ボスは一戸建ての家を購入し、妻、子供の三人で暮らしていた、妻の名前はシャネット、子供の名前はサナであった


「…………………サナ、少しどいてくれないか?」


書斎で仕事をしている副ボスの膝の上に座り込んでいるサナに副ボスは話しかけた


「やだ!だって最近パパ構ってくれないんだもん」


「パパだってサナと遊んでやりたいけどな、上司の仕事がちゃらんぽらんだから僕が上司の分の仕事までやらないといけないんだ」


「知らないもん!遊んでよパパ!」


「全くだわ」


サナと話していたら急にシャネットが書斎に入ってきた


「最近パパ私と一緒に寝てくれないじゃない!夜の交際出来なくてこっちは溜まってるのよ!20代の性慾なめないで!」


「ちょ、サナがいる前でそういう話は…………」


「それとサナ!その膝の上はママの専用席っていっつも言ってるでしょ!」


いや、そこは譲ってやれよ、大の大人が情けない、つーか専用席じゃねーし


「やだ!ここは今日からサナの専用席だもん!」


「な、なんですってー!」


そう言うやいなや、シャネットはサナの体を掴み、引っペがそうとした


「離れなさい!パパはママの物よ!」


「違うもん!パパはサナの物だもん!」


………………止めてくれ、膝の上で暴れるのは止めてくれ


「…………シャネット、落ち着け」


「でもパパ!この子パパを私物化しようとしてるのよ!」


「それはお前もだろ?それに俺が思うに膝の上は完全に子供のものだろ」


その言葉を聞いたサナは、目を輝かし


「パパ大好き!」


「でも仕事中は邪魔だから降りてくれ」


「ぐぬぬ………」


そう言ってサナは渋々降りた、それを見たシャネットがここぞとばかりに騒ぎ出す


「パパ!パパ!次私次私!」


「だめ」


「えぇ!良いじゃない乗せてくれたって」


「いや、だから仕事中だから」


「ぐぬぬ………じゃあ抱っこ」


「いや馬鹿か?」


「馬鹿じゃないもん!私大学でてるし!」


「大学出た割には考える事がバカ丸ましなんですが………」


「ちぇ………………なんでサナばっかり…………」


そう少しいじけた様子で副ボスを凝視していた


「……… わかった、わかったよ」


そう言って副ボスはシャネットに膝を差し出した


「パパ大好き!」


そう言ってシャネットは膝の上に座り、副ボスに抱きついた


「こ、こら、子供が見てるだろ」


「ウヘヘ、もうちょっとこのまま」


いや、なんかサナすごい目で見てるけど、まさに憎悪の目なんだけど

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