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ボス、やつが来る

「ふう、全く一時はどうなるかと思ったぜ」


そう執務室の椅子にすわりながらボスは言った、あの後FMJは同僚の人達に「仕事サボって何してんだ!」と言われて仕事場に強制送還された

そしてミヤもそろそろ帰るかと思いきや、本人はまだまだ居座る気らしい


「ミヤ、休暇そろそろ終わるんじゃないのか?早く帰らないと上官にいろいろ言われるぞ?」


「ん、まだかえらない」


「いや帰らないって、お前軍人なんだから規律は守らないと」


「ぐんじんじゃないもん、おとながかってにきめただけだもん」


「いや、しかしなぁ………………」


そうミヤと話していると、事務の部下が近付いてきた


「ボス!アメリカ軍から電話がきています!」


「ほら見ろ、お前が聞き分け悪いからだぞ?」


「しらないもん」


やはりミヤはまだ子供だから規律を守れという方が無茶だったか、そう思いながらボスは電話に出た


ガチャ


「はいもしもし」


「お、ボスですか!ミヤがなかなか帰って来来ないんですが、なにか知りません?」


「ああ、しってる、俺のすぐ隣にいる」


「え?本当ですか!?すみませんが早く帰るように言ってやってくれませんか?」


「今言ってる所だ」


「それはありがたい!では迎えをよこしますんで」


そう言って向こうから電話を切った、ボスは受話器を置いてミヤの方を向いた


「ミヤ、ついさっきお前の上官が迎えに来るって言ってたぞ、そろそろ年貢の納時じゃないか?」


「え~、いやだー」


「上官が来たらちゃんと迎えの車に乗れよ、あと上官にちゃんと誤っとけよ」


「えー、みやわるいことしてないのにー」


「軍隊で遅れるっつーのは処罰物だぞ?まあ腕立て伏せとかだろうけど」


「いいもーん、うでたてふせなんてやんないもーん」


「兎に角、ちゃんと基地に帰らないとFMJにお前の所属している訓練教育隊の居場所バラすぞ」


「う、それはいやかも………………」


FMJ………………お前結構嫌われてるぞ?


「だろ?だからちゃんと基地に帰るんだ」


「……………はぁーい」


そう言ってミヤは渋々帰る仕度を仕出した、ヤレヤレやっと帰ってくれるか、そう思いながらミヤが仕度をするのを何となく眺めていた


「…………………ねえ、ぼす」


「ん?」


「…………………あのときはごめんね」


「あの時?」


「その……………ひだりめ…………やった……ときの………」


「ああ、あの時のか」


「いたく……………ないの?」


「ああ、安心しろ、元々義眼だ」


「え?………じゃあなんにもみえないの?」


「左目はな」


「そう……………なんだ………」


最後にミヤが言うと、なんだか空気が重くなってきた


「おいおいそんな真摯に受けなくても、左目見えなくても右目は見えるし」


「でもひだりがわはみえないんでしょ?ふべんじゃないの?」


「不便ではあるが慣れると気にならなくなる」


「ふうん……………」


な、なんだこの気まずい空気は!なんかもっといい話はなかったのか俺!


そうこうしていると、接待係がボスに近付いてきた


「ボス、お迎えが来たようです」


「ん、おいミヤ!迎えが来ってさ!」


そう言うと、何故かミヤはモジモジしていた


「どうした?便所か?」


「あ、あのね………………あのときみたいにね……………」


「キスしたいってか?」


ボスがそう言うと、ミヤは虚を突かれたかのような顔をし、その顔はみるみる赤くなっていた


「え!あ、いや……………うん」


ミヤがそう答えるとボスはミヤの顔を抑えて、ゆっくりキスをした


「訓練がんばるんだぞ?いいな」


「うん!」


そう言ってミヤは走って上官が乗っている車に向かった


「……………ふう、さて、公務に戻るか」


そう思って後ろを向いたらなぜかFMJがいた


「………………なんでいんの?」


「仕事早めに片付けて来たのよ、それよりお兄ちゃん、今ミヤちゃんの唇奪ったわよね?」


「ま、まあ…………」


そうボスが言うと、FMJはその場で発狂し始めた


「やられた!!!!くそ!ミヤちゃんの初めては根こそぎ私の物にしようと思っていたのにーーーーーー!まさかお兄ちゃんに先をこされるとはーーーーーー!」


「お、落ち着けって」


「ねえ!ミヤちゃんの唇柔らかかった!?」


「いや、そんなこといちいちおぼえt……」


「くそーーーーーー!骨の髄が溶けるほど柔かいなんてーーーーーー!」


いや、そんなこと言ってねーし


「も、もうこの際いいわ!お兄ちゃんの唇で間接キスするもん!」


「え!?待て待て、お前俺の唇奪ったって間接じゃなくてモロ俺だし…………」


「構わないわ!ついでにお兄ちゃんのも奪えて一石二鳥!」


そう言うとFMJはボスの顔をがっちりロックした


「うへへへへへへへへへ、ミヤちゃーん!」


「落ち着いてくれ!!!!!!!!うわーーーーーー!」



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