ボス、酒家
「お兄ちゃん、いや、お姉ちゃん、よくやった」
そう言ってFMJはぐったりしているボスの肩に手を載せた
「元はといえばお前がミヤの機嫌を損ねたのがいけないんだぞ!なんで俺がお前の責任をとらないといけないんだ!」
「そ、そんな怒らないでよ、ちゃんと反省してるよ………………」
そう話していると、ミヤがボスの顔を引っ張ってきた
「いてててて!何だミヤ!?」
「おなかすいた」
ん?お腹すいた?たしかミヤには空腹なんて概念ないはずじゃないか?
「ミヤ、お前食事すんのか?」
「うん、てんてきじゃあおなかいっぱいにならないし」
「もしかして今まで点滴だったのは、単に内蔵が上手く機能していなかったのか?」
「ねえー、おなかすいたー」
ミヤがお腹すいたコールし始め、それを聞いたFMJも便乗してただ飯食わせろコールをしてきた
「お姉ちゃんー私もお腹すいたーご飯食べさせてー」
「えー、出前でいい?」
「いや!フランス料理がいい!!」
「な、なんて贅沢なことを言うんだ!フランス料理なんて十人将校会の会合の時しか食えないのに!しかもあいつら仕事にしか興味無いから話し合って終わりだぞ!食ったことないぞ!」
「いいじゃん!食べさせてよお姉ちゃん!」
そうFMJは強く要求し、ボスもたまには良いかとフランス料理を食べに行くことになった
……………さて、かなり高いフランス料理を奢らされたボスは席に座り、懐から煙草を取り出した
「ちょっとお姉ちゃん、ここ禁煙だよ」
「えー、喫煙席ないのここ?」
「ないよ、喫煙所ならあるかもしれないけど」
などと話し合っていると、オードブルと一緒にフィンガーボウルが渡された
「なんだこれ?」
そう言ってミヤは迷わすフィンガーボウルの中に入っている水を飲み始めた
「ミヤ、それ手を洗うための水たぞ?」
「え?そうなの?」
そう言っているのはFMJで、こちらもフィンガーボウルの中に入っている水を飲んだらしい
「…………オードブル食うぞ」
そう言ってボスは食べ始めた、ミヤ達も食べ始めたがいっぱい並べられているナイフとフォークを目の前に、どれを使えばいいかまよっているようだ
「……………それ、外側から使えよ」
その言葉を聞いた瞬間安心したようにミヤ達は食べ始めた、
やがてデザートに差し掛かってきた頃、ボスはある事に気づいた、ミヤの顔が異様に赤い
「ミヤ、一体どうした?」
「ん?にゃに?」
「顔赤いぞ、それにろれつが回ってないし」
「うへへ」
一体とうしたんだ?そう思ってミヤのデザート周辺を見てみると、何故空になったワイングラスが置いてあった
「飲んだな……………」
誰のワイングラスか見てみると、FMJの席に置いてあったグラスであった、等のFMJ本人はミヤよりも顔を真っ赤にしてテーブルに伏せていた
「お前らいいかげんにしろよ…………」
そう言ってミヤとFMJを抱えて執務室に戻ることにした
「……………はあ、疲れた」
執務室に戻ったボスは二人をベッドに寝かせて椅子に座ろうとした、が
「ふふふ、夜はこれからだよ?」
酔っ払ったFMJが目を覚まし、ボスをベッドに引きずり込み、ボスの上に跨った
「うへへ、お姉ちゃんもミヤちゃんにはない魅力をもってるよね、じゅる」
「も、もういいかげんにしてくれー!」
その後、ボスは一睡も出来なかったそうな」




