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ボス、中条組

「…………………副ボス、どうやらすごいところに来てしまったようだ」


「どうしたんですか?」


「ここ、極道の家だ」


「極道?ヤーさん?」


「ああ、間違いなくヤーさんだ、あの野郎ヤクザだったのか」


などと話していると重々しい扉が開いて、スキンヘッドのテラテラしたスーツを着ている男が出てきた


「……………何の様だ?」


「何の様だとは、呼んだのはお宅らでしょ?」


「よんだ?…………………………ああ、あんたが理事長か」


「そうそう」


「ついて来い」


そう言われてボス達はスキンヘッドのヤクザについて行った、門をすぎると立派な広い日本庭園が広がっていた


「四郎組長はあんたの到着を心から待っていたよ」


「組長の名前は四郎っつーのか」


「ああ、中条四郎、怒らせない方が身のためだぜ」


「ヤクザの礼儀ってのはよくわからんからな、怒らせないってのは難しいな」


「まあ失礼がなければいい」


そう少し話し合い、屋敷の中に入って組長の部屋に案内された


「ここだ、入れ」


そう言われてボスは組長の部屋に入った、中には和装をした見た目60歳の白髪にシワが目立つ男が、小脇に日本刀をおいて座っていた


「どうぞ、おすわりくだせえ」


そう四郎組長が言うと、隅に立っていた組員が座布団を用意した


「んじゃ、遠慮なく」


そう言って副ボスは座布団の上に正座したが、ボスはあぐらで座っていた


「ちょっとボス、ちゃんと正座しないと失礼ですよ」


「知るかよ、わざわざ痛い座り方をする必要性を感じない、日本人特有のわびサビは理解できん」


そうこそこそと話し合っていたら、聞かれたのか四郎がくっくっくと笑っていた


「理事長にしては礼儀を知りませんな」


「臨時理事長だからな、それに小脇に日本刀置いているようなやつに礼儀とか言われたくねー」


ボスがそう言い返すと四郎は更にくっくっくと笑った


「肝が座った奴だ、お茶でも出しましょう」


「結構、毒でも盛られたら大変だ、それよりなんで俺を呼んだのか説明願いたいね」


「ああ、そうだった」


そう言うと四郎は袖から煙管を取り出して吸い出した


「あなたの学校に通っているはずの娘が音信不通となりましてな、いったいどうなってるでしょうか?」


そう四郎に尋ねられ、ボスは臆する事無く話した


「教育方針上、処分対象に入りましたので処分した」


「処分、とは?」


「殺したんだよ」


ボスがそう告げると、四郎は


「……………………ふふふ、ふははははははははははははは!そうですか!あいつくたばりましたか!ハハハハハハ!」


そう四郎は爆笑しながら立ち上がった


「しかし華とて剣の腕はかなりあるはず、どうやって殺したんですか?」


「簡単だ、刀をへし折って壁に叩きつけて心臓を握りつぶした、ただそれだけだ」



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