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ボス、説教

「麻薬じゃないよ………………」


FMJはつぶやくように答えた


「麻薬じゃないなら俺が貰ってもいいか?」


そう言ってボスはFMJが持っている錠剤を無理矢理剥ぎ取った


「か、返して!」


「ん?胃薬なんだろ?なら俺が代わりの胃薬をいくらでも買ってやるよ」


「いいから返して!返してよ!返してっていってるでしょ!返せ!返せよ!かえせっつってんだろクソ野郎!私の薬だ!かえしなさいよ!」


「クソ野郎とは心外だな、ジャンキー」


「謝る、謝るから、クソ野郎っていったのは謝るから返してよ、その薬がないと私が私じゃなくなっちゃう、ね?お願い」


「だが断る」


ボスがそう言った瞬間にFMJはボスを突き飛ばし、壁に押し付けた


「返せ!私の薬!ぶっ殺すぞ!」


「今のお前じゃ俺を殺せない」


そう言ってボスはFMJの下腹部にパンチを入れた


「が………………お………………………げえ………」


ゲロ、びちゃびちゃびちゃ……………


ボスに下腹部を殴られたFMJは床に思いっきり吐き出し、膝をついた


「ジャンキーに負けるほど俺は弱くねえ」


そう言ってボスは手に持っていた麻薬を窓の外に放り投げた


「あ…………………ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


FMJは絶望に満ちた顔でボスを睨んだ


「なんでそんなことするの?」


「麻薬は違法だ、タバコで我慢すべきだ」


ボスがそう言うとFMJは急に腕を掻き始めた


ガリッガリガリガリガリガリガリ


「む、虫が……………………」


「あ?」


「腕に虫が這ってる!気持ち悪い!蛆虫が這ってるの!!!!!」


「殺虫剤渡してやろうか?俺の目には蛆虫が這ってるようには見えんが」


「く、苦しい!蛆虫が喉に詰まった!息が出来ない!」


そう言いながらFMJは自分で自分の首を締めていた


「…………………よっぽど薬が好きみたいだな」


そう言ってボスは引き出しからあるタバコを取り出した


「……………………タバコ?」


「ああ、タバコだ、だが中身は脱法ハーブだ、昔十人将校会から貰った、俺は脱法ハーブにはあまり興味はないからホコリを被っていたわけだ、こいつは違法じゃないからいくらでもすっていいぞ?」


そうボスが言うと、FMJはボスからタバコを強引に取り、吸い始めた


「…………………………はあ」


「落ち着いたか?」


「うん……………………………」


「なんで麻薬なんか吸ってんだ?働けなくなるぞ?」


「…………………あのね」


「ん?」


「もう随分前の話だけど、その日はいつもどおりVIPの護衛をしていたの、いつもなら何事もなく仕事は終わるのにその日は違ったの、

ナイフを隠し持っていた人がいてその人がVIPに目掛けてナイフを突き出したの、だから私は拳銃でその人の手を撃ち抜いたの、そしたら軍人だった時の思い出がフラッシュバッグして、その日以来きこえるの、私が誤って撃った子供の声が、それが苦しくて、だから……………」


「麻薬に手を出したのか?」


ボスがそう尋ねるとFMJは無言で頷いた


「そうか………………うん」


「そういえば俺はお前の兄貴だったな」


「え?う、うん」


FMJがそう答えると、ボスが後ろから抱きついてきた


「お、お兄ちゃん?」


「俺が思うに、お前がフラッシュバッグを起こした理由はただ単に人を撃ったからじゃねえ、孤独だったからだ、無理もない、人殺しの思い出を思い出すなんて誰にも相談できない、だが今は違う」


「お前には兄貴がいる、俺に話せ」


「お兄ちゃん…………………………ありがとう」



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