ボス、旧友
「来客?」
珍しく書類に目を通しているボスに突然連絡が入った
「はい、自称ボスの友人だということたそうです」
「俺の友人?俺の友人は皆忙しい身分になったはずだから会いには来れないと思うぞ?」
「そうですか、まあでも一応来客なんで顔を合わしておいてください」
「ん、わかった」
そう言ってボスは来客室に向かった
来客室にいたのは金髪のブロンドで腰まで伸びており、穏やかそうな顔をした女性がちょこんと座っていた、だがボスはその人の顔を覚えていなかった
「来客ってのはあんたか?」
「あんたとは失礼ね、軍人だった時の同期の桜でしょ?」
更に思い出せないボスは、こめかみに手を当て、考える仕草をしてみせた
「なに?まだ思い出せないの?FMJで思い出せないの?」
FMJ?そういえばどこかで聞いたことがあるな、確かあだ名だった気がするな、うーんFMJ、FMJ………………………あ
「お前もしかしてフルメタルジャケットか?」
「やっと思い出したのね」
説明するとフルメタルジャケットとは、彼女が軍人だった時のあだ名で、由来はよくフルメタルジャケットの弾帯を肩にかけていたからである
「お前だったのかー、で、何の様だ?」
「ん?んふふー、実はね、私あることを伝えに来たの」
「なにを伝えに来たんだ?」
「まずこれ見てー!」
そう言ってFMJはあるしわくちゃな紙をとりだした
「なんだこれ?」
「これはねー、養子縁組ていってねー、用は血縁関係がなくても兄妹になれるんだー」
「へー、で?」
「ジャックは多分忘れたと思うけど、軍人やってた時に、もし自分が死んだら墓にお参りに来る人がいないと寂しいってジャックが言ってたからこっそり貴方と私を義兄弟関係にしたの、印鑑はこっそり使わせてもらったわ」
「……………………え?」
「これからよろしくね☆お兄ちゃん」




