ボス、また機嫌取り
「…………………」
「ひっぐ、……………グスン」
「え、偉いと思うぞ〜?」
「えぐ…………うう」
だ、だめか…………そう心の中でボスは思った、どうにもミヤは注射が嫌いなようだ、注射が嫌いなのは以前から知っていたがまさかここまで注射が嫌いだとは流石のボスも思いつかなかった、ミヤはかれこれ数十分泣き続けている、そしてその泣き声を聞く度にボスは、ちょっとやり過ぎたかな……………と思うのであった
「ミヤ、流石に今回は無理強いしすぎた、それは謝るから勘弁してくれ」
「ぐずっ……うぐ…………うう」
ど、どうやったら機嫌直してくれるのかな〜!!!!!!!!全く検討つかん、やっぱり今回は無理強いしすぎたよな、ミヤものすごく嫌がってたし、いやでも注射は毎日うたなきゃいけないもんだしここは心を鬼にしてでも!で、でもそれだと毎日ミヤなくわけだし、うーん
などと一人で悩んでいると例によって副ボスが登場した
「おお!副ボス!丁度いいところにきたな!」
「ええ、もう何が聞きたいのか想像つきます」
「よし!なら話は早い!今回はどうやったらミヤの機嫌を直せるんだ?」
「自分で考えなさいよ、それくらい」
「つ、冷たいこというんじゃないよ!今緊急事態なんだよ!いち早くミヤの機嫌を直さないと!」
「なぜ?」
「な、何故ってお前…………」
「何でミヤの機嫌をいち早く直さないといけないんですか?」
「そ、それは……………」
「それは?」
「ミヤの機嫌が悪いと俺まで滅入るからだよ」
「…………ボス、少し変わりましたね」
「何がだ?」
「だって今まで誰かが機嫌悪かろうが悲しんでいようが自分に与えられた任務だけを考えて行動してきたじゃないですか、でも今はミヤが悲しんでいれば慰め、ミヤが寂しがっていれば一緒に寝る、今までになかった変化ですよ」
「…………まあ言われてみればそうかな?」
「ええ、ただし忘れないで下さいね?私達の特務機関は今日の友は明日敵とゆうことも珍しくないんですからね?もし今日大統領やアメリカ政府がミヤを殺してこいなんて命令だしても何等不思議ではありませんよ?」
「わかっている、ボスの任についた時から承知済みだ」
「ならいいです」
「さて、君は全くどうすればいいか教えてくれなさそうだし、俺一人でかんがえることにするよ」
「そうなさるがよろしいでしょう」
そういって副ボスは去っていった
「さて、問題は……………」
そういってミヤの方を向いた、ミヤは絶賛号泣中であった
「どうしたものか…………」
そう考えること数十分、ふと気が付くとミヤが目の前に立っていた
「ん?どうしたミy……」
ボスが質問したのもつかの間、ミヤはふわっとボスに抱きついてきた
「…………………ミヤ?」
「……………褒めるだけじゃ、いやだから」
「………はは、そうだな、よし、もう噛み付いても文句はいわないよ」
「ん」




