ボス、話そうか
「いいんですか?」
アリスがボスに聞いた
「ああ、人の好意には素直に受け取るべきだ、遠慮せず使ってくれ」
「ありがとうございます」
アリスが深々と頭を下げた
「あ、そうそう、俺の部屋のベッドについている戸棚とか開けちゃ駄目だぞ?」
「わかりました、ではお休みなさい」
「ああ、お休み」
アリスはボスの部屋に向かった
「さて、副ボス、明日の飯も頼むよ」
「ああ、いいですよ、じゃあ私は食器片付けてから帰りますね」
「ああ、そうしてくれると助かる」
そういってボスはソファーに寝転がり、何処からか毛布を取りだし腕をくんて睡眠に入った、如何なる環境でも睡眠をとることができるのはボスの得意技である、が、どうゆうわけか午前二時きっかり目を冷ましてしまった、目が覚めた原因は人の気配を感じたからである、ボスはゆっくり目を開けて気配のするほうに目をやるとそこにはアヤがたっていた
「ん、どうした?トイレが何処かわからないのか?」
ボスがそう尋ねたがアヤは何も言わない、が、ゆっくりとボスの方に近付いて、モソモソっとボスの毛布に入っていった
「どうしたんだ急に、小学2年で甘えん坊って訳にはいかんだろ?」
ボスがそういったが、アヤはまるで話を聞かず、ギュウウウウウとボスの腹部に抱きついてきた
「・・・・・しょうがないな」
ボスは困ったように言い、アヤの頭を撫でながら静かに眠った
翌日、飯を作りに来た副ボスに起こされた
「朝って早すぎないか、なんでもっとゆっくり来てくれないかね」
ボスが寝起き一発めから訳分からないことを言い始めた、その発言に副ボスは
「そりゃあなたに時間を会わせたら、世界の終末も人類の繁栄も永遠に来ないからです、だから早くご飯食べてください」
ボスはアヤを起こさないように起きて、冷蔵庫からオ〇ナミンシーを取り出して、それを一気に飲み干すとアリスとアヤを起こしにいった
さて、食卓でアリスが突然ボスに質問してきた
「おじさん、一つ質問していいですか?」
「なんだ?」
「おじさんってもしかして軍人?」
ボスの食事の手が止まる
「・・・・・なんでそう思ったんだ?」
「いえ、おじさんの部屋に飾ってあった写真に軍服姿のおじさんがいたもので」
「ああ、なるほど、まあ確かに俺は軍人だった、まあ元だけどな」
「元?」
「ああ、今は軍人とは全く無関係の仕事をしている」
「どんな仕事をしているんですか?」
「ん~、そうだな、まあ軍人だった時よりゃゆとりを持つことが出来る仕事だ、間違っても軍隊なんか入っちゃ駄目だぞ?」
「そんなまずい仕事なんですか?軍隊って」
「まずいも何も、ただの汚れ役だからな軍隊ってのは、訓練はきついし戦場はもっときついしだれにも感謝されないし・・・・あ、いや、一度だけ感謝されたか」
「誰に感謝されたんですか?」
「う~ん、悪いけどここから先は言うことは出来ない、悪いね」
「そうですか・・・・」
アリスは残念そうに言った
「アリスは入隊したかったのか?」
ボスは尋ねた
「ええ、まあ、父が傭兵なものなので」
「ああ、お前のお父さんな、なんでもかんでも素手で任務を達成するから人気あるんだよな」
「ええ、なので私も一度軍隊に入ってノウハウを学んで、父の傭兵稼業を継ぎたいと思って」
「そうか、でも傭兵やるより軍隊やったほうが金になるぞ?そんでもって軍隊やるよりもデスクワークやる方が金になるしな」
「そうですか・・・・」
「まあでもやりたい事なんて人それぞれだし、強く止めたりはしないけど一応な」
そういってボスは再度食べ始めた




