少し昔話をしよう・3
寝てしまったユニをベッドに寝かした後、大統領はしばらく寝ているユニを眺めることにした、すると大統領はあることにきずいた、ユニの首や足に痣があるのである、まるで足と首に鎖が巻き付いていたかのようだ、その痣をまじまじと見ていると
「・・・・・・・だ」
突然ユニが喋りだした、だがどうやら寝言のようだ
「いやだ、止めて、止めてよ!もう痛いのはやだよ!止めて止めて止めて止めて止めてごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい許して許して許して」
「ユニ?どうしたユニ!?」
「止めて止めて止めて!せめてその子だけは許して許して許して許して・・・」
「しっかりしろ!ユニ!」
そういって大統領はユニの両肩を揺らしてめを覚まさせた、
「ち、近づくな!」
突然ユニは大声を上げ、大統領を手で弾いた
そしてユニはジャックのベッドに置いてあるジャックナイフを手に取り
「お、お前も僕をいじめにきたんだろ!?」
「落ち着け!ユニ、俺だ!」
大統領の声は全く聞こえている様子はなく、ユニはジャックナイフを思いきり握りしめ、大統領に切りかかってきた
「うわあ!ああああ!」
「落ち着け、落ち着くんだ!」
そう大統領はユニに落ち着くように促す、だが、
ドシュ!
なにかが勢い良く刺さる音がした、大統領はおもむろに自分の体を見た、自分の体にジャックナイフが刺さって、ジャックナイフから血がポタ、ポタ、ポタ、と滴り落ちていた
「あ・・・・・・」
ユニは全身の力が抜けたように、ジャックナイフから手を放した
「ぐふ・・・・・・がはッ・・」
大統領はひざまつくように倒れた
「ぼ、僕がひ、人を・・・・お、おじさん・・・」
ユニの声を聞いた大統領は、ゆっくり起き上がり、膝立ちをし、ユニの肩に手を乗せて
「正気を取り戻したか、ユニ、・・・・よかった・・・・ゴボ」
喋っている途中に大統領は吐血をしてしまい、その血がユニの顔にかかってしまった
「ああ、すまない、血をかけてしまったな」
そう言うと大統領はポケットからハンカチを出して、ユニの顔を拭いた
「おじさん・・・ごめんね・・・・ごめんねぇ・・・」
謝っている途中ユニは泣き出してしまった
「なにを泣いている?ユニには傷が無いじゃないか、だから泣かなくていいんだよ?」
そう言いながら大統領はユニの頭を撫でた
「そろそろ血が足りなくなってきたかもな・・・・目眩がする・・・」
そう言いながら大統領はジャックナイフを抜いて立ち上がり、近くのベッドに座った、するとユニはジャックナイフを手にとって
「血液型違うかも知れないけど・・・・」
そういって自分の手首を斬ろうとした、瞬間大統領はジャックナイフの刃の部分を持ってとりあげ
「ばかなことは・・・・やめなさい・・・」
そういって大統領は
「少し医療テントに行ってくる・・・・後でジャックがくるから・・・・」
そういってヨロヨロと医療テントに行った
さて医療テントにて
「なにをやったらこうなるんだね?」
そう軍医にいわれ
「ナイフの手入れをしていたら・・・手が滑って・・・・・」
といって誤魔化した、だが軍医を誤魔化せてもジャックを誤魔化すことは出来なかった
「で、なんでそうなった?おっといわなくてもいいぜ?あの少年がやったんじゃないのか?」
「・・・・少し場を変えて話そう」
そういって大統領は軍医に治療してもらった後に医療テントから出て、話をした
「あまり責めないでやってくれ、どうやら相当な訳有りのようなんだ」
「相当な訳有り?どんなわけがあるんだ?」
「そこまでは俺にも分からん」
「分からないなら聞くまでだろ?」
そういってジャックはユニのいるテントに直行した
「なあ少年、少しいいか?」
そう、ジャックは話しかけたが、ユニはなにも言わなかった
「こいつも信用出来る人だよ、ユニ」
そう大統領が言うとユニは少しこちらを向いた
「お前ユニって言うのか?まあいい、ユニ、辛いかもしれんが今から言う俺の質問に答えてくれ、内容によっちゃあお前に起きている問題を解決できるかも知れない、だから頼む」
そうジャックが言うとユニは何故か大統領の方を向いて
「ねえ、おじさん?」
「なんだ?ユニ」
「僕を助けて欲しいんだ・・・・」
「詳しく聞かせてもらおう」
大統領は言った