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ボス、安定

ユサユサユサユサ


「兄さん、兄さんってば」


…………こんな夜中になんだ?そう思いながらもボスは起き上がった。


「んん、どうしたカリアさん?」


「あ、あのですね!私なりに頑張ったんですよ!だけど………」


最初何言ってるかイマイチわからなかったが、股を抑えている所を察するにトイレだろう。


「なに?とうとう漏らしちゃった?」


「な、失礼な!ちょっとしか漏らしてませんよ!」


「漏らしたのかよ………」


「と、とりあえず兄さん、トイレまでついてきてくれませんか?」


「またか…………」


―――――――――――――――――――――


ジャー、ばたん!


「ふう、なんとか間に合いました」


「ギリギリアウトだろ」


「ま、まだ全部漏らした訳じゃあありませんもん!セーフです!」


「まあ、なんでもいいけどよ、少し漏らしたのは事実ってことはパンツ少し湿ってるんじゃないのか?」


「ま、まあそうなりますね」


「パンツ変えようぜ、気持ち悪いだろ?」


「は、はい……………兄さんは?」


「俺は漏らしたわけじゃないから先に部屋に戻ってる」


「そ、そんな、少し部屋の前で待っていてくださいよ!一人じゃ怖くて廊下歩けませんよ!」


「カリアさん、夜中に起こされる身にもなってくれ、いい加減克服しようぜ」


―――――――――――――――――――――


「じゃ、俺は先に戻ってるわ」


そう言ってボスは、カリアの部屋から出ていった。


「もう!兄さんのいじわる!私がどれだけ怖がりか知ってるくせに!」


そう言ってカリアは自室のベッドに寝っ転がった。


「もういいです!私今日は一人で寝ます!」


そう言ってカリアはブツブツ言いながら静かに目を閉じた。


「兄さんの分からず屋!兄さんの変態!兄さんのいじわる!兄さんの……………兄さん」


「兄さん、私は兄さんがこの家に来てからおかしくなりました、前まで夜中にトイレに行くことも平気だったのに兄さんが来てから臆病になってしまいました、兄さんと一緒に寝ないと眠れない体になってしまいました、全部、全部兄さんの責任です!だから………責任、とってほしいです………………」





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