激突!!史上最大の海戦=序章=
ちょと短めです。3日くらいしたらまた更新します、ちょと日数が開いたため投稿します。
一八〇〇 日本機動部隊に襲い掛かってきた100機の大編成は左側から艦隊に切り込んだ。
「相変わらず雷撃機はトロイな」戦闘機精鋭パイロットのダズリーが悪態をつくと、周波数がまずかったのか付近の雷撃機にそれを聞かれていた。
「なんだとこの野郎!俺が今まで何隻の船に魚雷あててきたか知らないだろう!」雷撃手と思わしき男から返答が来た。
戦闘機を操縦していたダズリーは、しまったと思ったが
「口だけなら、何とでも言えるさ!当ててみろよあの右側の空母に!」と喧嘩口調で応答すると、
「いいだろう!やってやるよ!あの右側のに!」というとバンクを振る雷撃機が見えた。
多方面に注意を払いながらダズリーは接近した。
さすがに機関銃弾が尾をひいている。これ以降に空母側に来ると命の保障は無いと言うことを示しているように幾百のラインが引かれていた。
その雷撃機は途中でもう一機を従えるように空母へ向かっていった。その空母とは千代田であった。すかさず対空機銃が吐き出された。
その前方であの雷撃機は無残にも撃墜された。
「墜ちやがったか…」すまないような顔で見ていると後方から来た零戦にダズリーは対応できず20ミリ弾の洗礼を受け空に散っていった。
しかしその2機の武運を受取ったらしく後方からきた雷撃機はすかさず攻撃を行った。距離1000メートルと言う至近距離で行った。雷撃機は甲板をかすめて左舷側へすり抜けた。
しかし魚雷はすり抜けることは無かった。千代田は雷撃もろに受けた。中央部に命中すると大きく揺れた。
「右舷浸水!」しかし幸運にも千代田空母はこれ以上狙われなかった。他の空母と比べると外側にあったからだ。
米軍攻撃隊は雷撃機はあまり功績を残せなかった。前回のグアム沖で補充されたパイロットが半数を占めており雷撃をうまくきめれなかったのである。
しかし爆撃隊は違った。まるで誘導ミサイルカのごとく針路方向に狂いが無かった。500キロ爆弾は空母千代を狙った。千代はハンマーで甲板を殴られたようにへこんだ。
さらに2発の至近弾に見舞われ対空砲火は弱まった。
いまかとばかりに3機が狙った。2発は甲板を打ち破り、1発は艦橋のレーダーを破壊した。最後の止めといわんばかりに戦闘機群からのロケット弾4発と爆弾はそのまま火薬庫を突き破って千代の船体を2つに裂けさせた。
一八二〇
「レーダーできれいに狙われてんだろうね。俺達」竹浜はふてぶてしく星を見ながらそういった。艦内はもういい。さすがに南方と言えどもう冬になりかけで日が沈むとすこし涼しくなる。
夏ならまだ太陽がでているというのに。
「陸軍だったらレーダーは敵性用語だ!とか言ってるのかな」思わず自分自身演技に実が乗っていたため思わず笑いが吹きこぼれた。
「楽しそうだな」健太が着たかと思えばまさかの対空戦のとき毎回指揮棒振り回している上官ではないか。階級は准尉だったか?名前はヒロブミとかいったかな?漢字は思い出せない。
あわてて敬礼すると、向こうも口角を上げ敬礼した。
「ここの手すりもすっかり変形してしまったな」とてすりをなでた。
「はっ!ところでヒロブミ准尉は昔ガードレールといっていませんでしたか」私は思わず言ってしまった。ちなみに呼び捨てだが海軍ではこれは普通である。陸軍でするとぶんなぐられるだろう。
「敵性用語だろう」と言ってきったため3人で笑った。
少しして…。敵機来襲を知らせるブザーが鳴った。
敵は大型機20機である。陸軍の爆撃機か?しばらくしてそれが偵察目的で着ていることがわかった。
「方角26度 敵影発見 距離30万メートル!」そのとき砲弾が近くの海面に着弾した。
むこうのほうが速かったか…。
それはキンケイド中将率いる3隻の戦艦の砲撃であった。
ここに敵は弾道確認が出来ると言う優勢の構え攻撃してきたのであった。こっちは、まともな戦艦と打ち合えるのは武蔵しかいない。3対1とは分が悪い。
そしてマッカーサー輸送船団からは続々とフィリピン攻略軍が出撃して行った。
その夜フィリピンでは地下の施設から地上に向けて何かが引き上げられていった。