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不沈戦艦武蔵 沈み行く戦友  作者: 賀来麻奥
フィリピン日米戦
71/102

スプルーアンスの分析

 「日本軍の編成部隊を発見!直衛機を高度6000メートルに移動させます」アメリカ艦隊は持ち前のレーダーで日本機動部隊の動向をつかんでいた。

 「40,50…いや60だ」青白く光る部屋のやけに大きいレーダー画面を眺めながら兵士は飛来してくる日本機を数えた。


 戦闘機26機(零戦43型) 爆撃機20機(彗星) 雷撃機20機(天山)スプルーアンス機動部隊と比べてもまあまあの編成である。最悪でも空母1隻を沈めたいところである。


 「日本軍が…」冷静さを少し失ったスプルーアンスの口から言葉が零れ落ちた。

 アメリカ海軍の編成は空母14隻、護衛空母19隻、戦艦3隻、巡洋艦22隻、駆逐艦60隻、護衛駆逐艦4隻、防空駆逐艦12隻、潜水艦8隻、高速魚雷艇39隻、輸送船/商船1800隻、である。


 このうちの空母10隻、護衛空母4隻、巡洋艦10隻、駆逐艦20隻がスプルーアンスに任されたものである。他の空母はレイテ攻略用として湾近くに配備されていた。これはミッチャー中将が任されている。護衛空母はタフィー隊として1隊3隻の5隊を50海里以内に置き巡洋艦4隻、護衛駆逐艦4隻、高速魚雷艇39隻がレイテ周辺にいた。そして残りをリー中将が率いていた。戦艦3隻、巡洋艦5隻、駆逐艦28隻である。他にも艦隊があった。1隊あたり軽巡洋艦1隻、駆逐艦4隻のものが3隊あった。これはマッカーサーが一隊扱え、他の2隊は通常リー中将が率いることとなっている。


 

 日本機動部隊の第1次攻撃部隊はそのまま突き進んでいった。すると、上空から敵機が急降下をかけてきた。戦闘機体はパッと散会したが爆撃機や雷撃機はそんな芸当は出来ない。性格には偵察時なら出来ても重たい爆弾や、魚雷を積んで機動性が良い機体があれば爆撃機などに装甲を何十ミリ、機銃を多量に積み込んだような機体が強くなってしまう。


 

 発動機の音が空中で交差し搭乗員達は脳を最大限に生かし戦闘を行う。この中には歴戦のパイロットがいる。

 栗丘撃墜数37。機大陸でI-16を撃墜しまわり、機動部隊所属となってからも連合軍のF4FやF6Fなどの海軍戦闘機との対決を好み撃墜スコアを伸ばしている。これと同じ心情のものがいた。同期の坂下30機、定村22機などがいる。他も開戦以来のつわものがほとんどである。

 

 そのさなかやはり10機ほど攻撃隊が降下しアメリカ空母上空へと躍り出た。彗星艦爆はまるで上空で目標を決めていたかのように降下する。

 アメリカ艦隊のVT信管を使用した射撃が始まる。リー中将の水上部隊も現時点ではいるため半端な攻撃ではない。


 この中で新鋭駆逐艦アレン・M・セムナーは2機中1機を撃墜するも片方より250キロ爆弾を1000メートルの高さから250キロ爆弾を命中させられ煙突をなぎ倒され火薬庫に引火させられた。

 また巡洋艦タスカルーサは魚雷を命中させられ大破するがダメージコントロールの活躍によりその名の通りに助かった。他は駆逐艦ノモスが小破した。


 また故意ではなく操縦席に40mm機銃を3発浴びそのまま300キロで戦艦ミシシッピ突っ込んでいった雷撃機の右舷対空砲火戦闘能力ほぼ全滅と言う戦果意外無く、また零戦21機、彗星15機、天山16機が失われた。



 戦艦武蔵はすっかり修復を終え最大26,5ノットとさほど代わりが無い速度を発揮できるようになっていた。

 停泊時潜水艦に襲われかけるも武蔵のレーダーに察知されて島の2式戦闘機に発見され30ミリ機銃の洗礼を受けて沈没していった。この2式戦闘機は特殊に改造されていて30ミリ二丁に変えられていた。それでも速度は落ちず好調だった。


 

 武蔵は午前9時には島を出ていた。



 その頃日本機動部隊はこれまでに70機に襲われたが返り討ちにして駆逐艦や巡洋艦がわずかな損傷を受けたりしていただけだった。



 しかしスプルーアンスはこれにより敵は散会している時は主砲を使わず従来の対空砲火しか使わず敵の対空戦闘能力が減少することを理解し、少数かつ長時間での攻撃を行うこととしたがもたもたしていれば敵に接近を許してしまう。


 日本機動部隊もま多少数での攻撃を行い駆逐艦1隻、空母に軽い損傷などを与えていたが逆に40機の機体を失い限界に近かった。


 米軍はレイテ島に戦闘機にも爆弾やロケット弾を島に叩き込むと言う容赦ない攻撃を行いジャングルの木はなぎ倒され炎上し、攻撃された箇所からは森が消えた。しかしながら米軍はいまだに損害を受けていた。


 マッカーサーとミッチャーはこの日大胆にも北東側へと向かいフィリピン攻略に明日移ることとした。


 

 その頃フィリピンでは地下で搭乗員がアメリカ軍が来るのを待っていた。



 次第に損傷をうけつつある日本機動部隊は米艦隊に接近しつつある。これは時間との戦いとなっていた。果たしてレイテ島、フィリピン、日本海軍の命運はどうなるのだろうか?

 次回は…いつ更新なんだろうね?

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