比島日米戦Ⅱ
グアム島に空襲を受けた米軍はゲリラ活動が行われていた。グアム島に強制着陸に成功した27人は飛行場から脱出するときに9人が死亡したが18人は無事であり、3人1グループとなり陸上部隊の武器庫に手榴弾を投げ込んで破壊させている。
米軍は森に600名規模で捜査をしたが見つからず逆に5人が行方不明になる有様であった。
5月15日 重大な報告を受けた。それはレイテ島に敵機動部隊が来襲した後言う報告である。この時米軍は300機の艦載機と1000機の陸上機を惜しみなく使用して徹底的にレイテ島に空襲を加えた。レイテ島は既に大本営の決定で見捨てられているため少数の守備兵がいるだけだった。
2日間空襲は続いた。
連合艦隊が出発したのは5月17日の上陸日である。
空母「瑞鳳」 (第31航空隊 30機)
「飛龍」 (第32航空隊 52機)
「龍驤」 (第931航空隊 30機)
「千歳」 (零戦43型21機 彗星9機 30機)
「千代田」 (零戦43型21機 彗星9機 30機)
「隼鷹」 (零式艦上戦闘機43型30機 彩雲8機 38機)
合計 210機(零戦43型90機 彗星58機 天山50機 彩雲12機)
戦艦「長門」「金剛」「比叡」「霧島」「大和」「武蔵」「伊勢」「日向」
巡洋艦「鳥海」「愛宕」「矢矧」「阿武隈」「能大」「羽黒」
駆逐艦 15隻
補給艦 4隻+2等駆逐艦8隻
潜水艦 伊400,401、403,404,405,406、407
これが今回の陣容である
レイテ島を見捨てフィリピン攻略のところの敵をつぶす。そうすれば質量の国も何も出来ないであろう。
レイテ島付近で米機動部隊が暴れ回っているときにもフィリピンではせっせとジンチ製作をしていた。もっともこの時期になるとあらかた終わっている。
また銀河爆撃機などの新鋭爆撃機もまだある。
我が機動部隊は進路を南にとりながら向かっていった。総兵力で南に突き進む予定なのだ。
「今回の海戦で日本はちゃんと勝てるんだろうか」ふと竹浜がつぶやく。夜の9時となっている。ハンモックに横たわって小声で話しかけてきた。
「勝てばどうにかなるだろうし、負けたらなるようにしかならんだけだろ」といって誤魔化した。
「それは、どっちもどうにかなると言うわけだ」という結論を健太言われた。少し間が空いて
「毎回機銃に弾薬配って、死人が転がる甲板で走り回るわけだ」と愚痴らしきものを自分は言っていた。
「血糊がかかったかと思えば人間の体の肉片だったときも有る」と竹浜はなんとも苦しそうな顔で話す。もちろんわかりやすいようにしているだけで、本当に苦しいわけではない。
「あの火薬の煙で視界を奪われて、臭覚がおかしくなるからな」健太は顔を布団にうめるようにしている。
その時
「おい!起きろ」と扉の前で声がした。ラッパが鳴り響いた。