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不沈戦艦武蔵 沈み行く戦友  作者: 賀来麻奥
戦局好転セズ
52/102

再建と急死

 日本機動部隊は大損害を被ったが参加した大型空母は現在三隻である。飛龍のような空母や青葉や羽黒などの巡洋艦は修理を終えていた。

 ただ日本海軍にはまだ航空機も残っているし米国もそれなりの損害を負っている。しかし大本営が出した誇大報告までには遠く及ばないが。もはやその"誇大"は"超"をつけても間違いではないだろう。



 1度撤退したがサイド攻撃を仕掛けたことを"勇猛"や"決死"またまた"軍人魂"といったもので国民の気分を盛り上げて戦果は空母10隻撃沈5隻損傷などとでっちあげたのだ。軽空母2隻撃沈、正式空母1隻撃沈、2隻損傷がどうしたらそうなるのだろうか?恐らくこのままいけばアメリカ海軍は大本営発表で3回は滅びる。



 その頃日本海軍は新たなる大型空母が完成しようとしていた。これで再び機動部隊が再建できる。その名は「信濃」だ。

 元は俺らと同じ大和型の3番艦となる予定だったが航空機の時代となったため早くから改装されていたのだ。そのため船体まで改造が及んでいた全長が2メートル伸びただけだが。

 全長265m 全幅38,9m 装甲は舷側に変化は無い。バルジも張り出したままで頑丈だ。飛行甲板は対500キロ爆弾装甲となっていた。速力は27ノットだ。

 艦載機は50機と少ない。ちゃんと空母と作っていればよかったのだが。驚くのは対空兵器だ。25ミリ機銃3連装33基99門、俺たちがつけたのと同じ噴進砲10基、5インチ高角砲連装砲8基16門。



 問題の艦載機だがそれは海軍が戦闘機の増産のみに励んだことで解決した。戦闘機さえあれば爆撃機や雷撃機が落とせるわけであって、航空機が無ければ戦艦同士の撃ち合いが起こるわけだ。要するに雷撃機や爆撃機の作成を減らして戦闘機に工業力をまわしたのであった。爆撃機や偵察機は3000機の建造が取り留められた。海軍は練習機白菊と零戦43型以外はほとんど作らないことにしたのである。

 

 さらに零戦43型は搭乗員はまだ少々未熟だが新たに400人の搭乗員が出来た。あと2月すれば空母の発艦も出来るだろう。雷撃機や爆撃機の搭乗員はさぞかし不満だろう。

 しかし戦争である。こちらの思い通りには行かない。


 水上艦は駆逐艦と巡洋艦の作成に勤めていた。水中艦は伊400型の潜水艦のみにつくした。海軍の建造は統一されたものとなり生産力が上がった。


 陸軍は戦車の本格的な性能向上に努めていた。主力であるチハ97式中戦車改や1式中戦車ではM4戦車には勝てない。装甲も装甲だが砲も弱い。75㎜砲搭載の3式中戦車も作成されていたがこれも米軍のM4戦車には勝てないだろう。そもそも発動機が300馬力も無いのだ。

 陸軍は新たな空冷エンジンの作成に踏み切った。さらに海軍機が戦闘機を作成したため陸軍は対航空機戦闘を海軍に頼み自分達は航空をあまり作成しないようにしたのである。おまけに海軍機の零戦43型を改造したものを作成しだのだ。スロットは海軍式でメーターなどは陸軍式で着艦フックを装備しないというものにしただけだ。航空機の生産効率はいままでよりもあがった。


 

 生産能率が上がってきたその中で連合艦隊長官豊田が急死した。原因は恐らく心臓の病気と思われるのだが詳細は不明である。


 豊田副武が死亡すると次の司令官は小沢治三郎中将となった。


 

 その1月後、日本の内部が変わると戦況もまた大きく変わった。   

 海軍は雷撃機や爆撃機の建造を極端に減らした。陸軍は新戦車の作戦を開始する。

 変わりくる戦況に機動部隊は武蔵は太刀打ちできるのか?

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