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前哨戦 未帰還機続出

前回の誤字

  222連体→222連隊


今回は航空戦による前哨戦です。

 

 話を渾作戦中止のときに戻す。

 6月11日 サイパン島

 

 

 この日サイパン上空では・・・

 「空襲だ!!」

 さっきまでぼんやり空を眺めていた見張り員が叫んだ。

 まるでごま塩を上空にばら撒いたような数の点が上空よりこちらに向かってきたのだ。

 アメリカ軍がこの日送り込んだのは1100機である。狂気の沙汰いや、それを超えている。

 

 このサイパン島への侵攻は日本軍を驚かせた。なぜなら、日本軍側はアメリカ軍が5月27日にもっと南の西部ニューギニア、ビアク島に侵攻してきたことからパラオ諸島に攻撃が行われると予期していたからである。

 

 ダダダダダダダダ・・・・と表すべきだろうか、グラマンF6Fの機銃掃射が行われた。

 そして爆弾が陣地に叩きつけられた。

 仲間が兵舎が吹き飛んでいく。仲間が兵舎が紅蓮の炎に包まれていった。


 この日の空襲で日本航空隊は壊滅的な被害を受けた。

 

 6月13日  戦艦8隻、巡洋艦11隻含む上陸船団を伴った艦隊がサイパン島に接近、砲弾合計18万発もの艦砲射撃が開始された。

 質量が豊富なのがお分かりいただけただろう。

 

 しかし山にいた軍・民間人は連合艦隊だと思ったらしく喜んでいた。

 突如こちらに向かって、空気を切り裂く音と共に砲弾が飛んできたからたまったものではない。

 

 この攻撃で陣地は半壊した。

 そして航空機は150機が破壊された。

 

 ここで6月15日、アメリカ軍はサイパン島へ上陸を開始した。同日、豊田長官はあ号作戦決戦発動を発令した。すでに述べたように航空基地は破壊されている。

 

6月18日 小沢機動部隊は索敵機を発進させた。この日俺は甲板上から航空機が空母より飛び立つのをみていた。昼過ぎ、前衛艦隊索敵機が3群で編成された米機動部隊を発見。前衛部隊の軽空母から攻撃隊が爆音を響かせ発進した。



 ところが夜間攻撃を危惧した機動部隊司令部からの命令で攻撃中止となり、功撃隊は爆弾を捨てて着艦態勢に入った。技術未熟だった攻撃隊は満足に着艦すら出来ず、数機が事故で失われた。以前のパイロットならこんな事は無いはずだ。旗艦「愛宕」艦橋は重苦しい空気に包まれたのは当たり前だろう。



 海戦前の基地航空部隊の反撃としては12日 サイパンから未明陸攻6機、昼、艦爆6機出撃するが戦果なし。6機が未帰還。

  小沢が「駄目か」と司令室で呟いた。

 

 15日 トラックから天山11機、ヤップから第一次攻撃隊零戦9機、彗星3機。第二次攻撃隊として零戦5機、銀河10機が出撃するが、戦果なし。15機未帰還。

 戦果は増えない。増えているのは未帰還機だけだ。


 16日 グアムから天山6機出撃するが、戦果なし。今回は全機帰還。


17日 ヤップから零戦31機、彗星19機が出撃した。

 そして米護衛空母「ファンショー・ベイ」少破・揚陸艦1隻少破という戦果をあげるも、24機喪失。

 護衛空母というのは正式空母ではなく商船を改造したものだ。

 1週間に1隻つくることが可能で、30機が搭載可能。大量生産が出来るためすぐに補充が出来る。

 反面速度は、19ノット程度である。また、商船に飛行甲板と格納庫そして横に

鉄板を貼り付けただけのお粗末なものだ。

 この日22機がグアムに着陸し、残4機は不明。



 トラックから天山5機出撃し、揚陸艦1隻を撃沈するも1機未帰還。18日、ヤップから59機が出撃しタンカー2隻を少破させるも22機を失う。残り37機はグアムに着陸。19日グアムから爆戦3機出撃。



 19日 小沢機動部隊は早朝の3時30分から頻繁に索敵機を発進し周囲の捜索を開始した。

 世に言うマリアナ沖海戦の始まりである。

 さて次はついにマリアナ沖海戦です。

 皆さんどうぞ、ご期待を!

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