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不沈戦艦武蔵 沈み行く戦友  作者: 賀来麻奥
マリアナ沖海戦
38/102

マリアナ沖海戦=序章=

 「よーくひきつけろ」対空機銃指揮官が大声で言った。「距離1万!!敵機は220機以上います」

 南雲機動部隊の艦載機は哨戒中の12機の零戦だけだ。500キロ超の速度で零戦は迎撃をし始めたようである。しかしF6Fに阻まれ攻撃隊は機動部隊に集中した。そして本艦にも

 現在の艦隊編成は

 空母「加賀」「瑞鶴」「瑞鳳」「蒼龍」「飛龍」

 軽空母「龍驤」

 戦艦「大和」「武蔵」「長門」「陸奥」「金剛」「榛名」「比叡」「霧島」

 重巡洋艦「青葉」「衣笠」「高雄」「愛宕」「摩耶」 「鳥海」「妙高」「那智」「足柄」「羽黒」

 軽巡洋艦「阿武隈」「能代」

  駆逐隊「藤波」「浜波」「玉波」「早波」「長波」「朝霜」「岸波」「沖波」「島風」

    「陽炎」「不知火」「秋雲」「霞」「霰」「満潮」「野分」「山雲」「谷風」「浦風」

    「浜風」「磯風」 他13隻


 給部艦「速吸」「日栄丸」「国洋丸」「清洋丸」「玄洋丸」「あずさ丸」

以上の大艦隊だ。


 「本艦に接近中のアヴェンチャー雷撃機 約60機」見張り員が叫んだ。

 武蔵は増速した。

 「速力23ノット」

 「距離8000 副砲射撃開始!」1番、4番砲塔が旋回し15,5センチ砲弾を吐き出した。

 向こう側に黒い花が2つ咲いた。そのうちの1つに1機が突っ込み翼をもがれ落ちた。

 

 敵機はぐんぐん目の前のふくらみ始めた。

 「距離5000 高角砲撃て!機銃はまだ撃つな!」1700馬力のエンジンを載せたアベンチャーが雷撃体制に入りながら不気味な音と共に向かってくる。4000、3000メートル…。

 高角度砲がいっせいに射撃をし始めて10秒たった。


 「減速 18ノット 取り舵一杯」5ノット速度を落とせと艦長が命じたがすぐにはとまったり方向が変わるはずがなく、武蔵はただ前に進んでいた。 

「距離3500メートル」「よし撃てぇぇぇ」

格機銃からオレンジ色の線をひきながら敵機に向かっていった。25ミリ機銃や13ミリ機銃が騒音レベルの音を発しながらただただ銃身から弾を吐き出していた。


 距離1500をきったころからアヴェンチャー数機が黒煙を吐き出した。

 敵機が距離1000メートを超え6機が魚雷を海中に投下した。

 

 6本の白い線を引きこちらに向かってきた。しかしこの部隊訓練がそこまでいき通っていなかったのか2本はそのままどこかへ行ってしまい、1機は放った時の高度が高くどこかへ飛んであさっての方向へモーターが続く限り水中を走っていった。

 

 3本はうまくことが運べば10秒後には命中する。

 「副砲 俯角5度 砲撃開始」副砲が斜め下に向け15,5センチ弾が放たれた。機銃が俯角で魚雷を狙い打つ。同時に船がようやく動き始めた。速度を落としたのは舵を効きやすくするためだ。3本のうち1本回避1本爆破。

 しかし1本が分厚い装甲で跳ね返すような角度で魚雷が衝突。左舷中央部に命中。マストに近づくような水柱が立ち上ったが艦はさほど揺れず、直撃弾を受けた場所も少しゆがんだだけで何の被害も無かった。


 「敵魚雷命中するも水平線にわずかなゆがみが発生しましたがその他被害はありません」第1艦橋に報告をすると「すばらしいな」と艦長は感心した。

 第二艦橋にいたっては「さっきの揺れは主砲の発射か?戦果はどうだ」と魚雷命中を主砲の発射と勘違いしていたようだ。


 その会話が上で行われていた時俺たちは必死に射ている機銃員に弾倉を運んだ。そのあいだに船が右に行ったり左にいったりと大忙しだった。


 突如警告ブザーが鳴り響いた。シールドが無い機銃員と俺たちは中に入った。目の前の機銃員が照準用のキャップをもってあわただしく甲板下に移動した。

 

 内側はさほど音がしない。まあ機銃員が中にいるのもあるのだろうが。警告音が鳴り機銃員が中に退避したのは主砲の爆風で吹き飛ばないようにするためだ。大和の主砲の爆風を受けたら死ぬか重傷を負うのは必至である。機銃員が照準用のキャップを持ち込んだのは出しておくと壊れるからだ。


 「主砲3式弾 砲撃開始」1、2、3番主砲は46センチ砲弾を9発上空に初速780キロでたたき出した。すかさず俺たちは外に出る。


 敵機の攻撃は終盤であったため主砲を打たれるなり敵はとっとと逃げ出していったそうである。


 俺たちは甲板上で空を睨んだ。空母から慌てて零戦が追撃に出たが遅いだろう。


 そしてこのタイミングで空母がだした偵察機から敵艦隊発見との報告が入った。


 ちなみに今回の戦いで撃墜した敵機は30機程度だったのに対し、哨戒中だった零戦8機が撃墜 4機も大破しパイロットは6人負傷3人死亡(行先不明)だった。


 さらに空母蒼龍が甲板に250キロ爆弾を1発受けた。さらに零戦22型を3機 99式感情爆撃機2機を損失してしまう結果となった。幸い防御されている場所だったので別段問題は無かった。


 また霧島に1本の魚雷と爆弾2発が命中し大量の浸水が生じている。また3/4番砲塔はぐしゃぐしゃに潰れてしまっている。

  他に駆逐艦満潮が大破している。この2隻は駆逐艦4隻と共にソロン沖バチャン泊地に行った。


 予想外の損失だが戦いはまだ始まったばっかりだ。

 

駆逐艦少々短縮してます。すいません。

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