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外伝 第2次レイテ沖海戦3

 遂に動き始めた航空戦。

 翌日、第2艦隊と新たに再建した第3艦隊を交えて第1機動部隊をリンガ泊地に向けて港を離れた。

 第2艦隊 戦艦大和 長門 榛名

      重巡洋艦摩耶 鳥海 高雄 

      軽巡洋艦矢矧

      駆逐艦満潮 時波 朝霜 清風 雪風 潮 新鋭駆逐艦温風 回風 花信風 寒風 

      補給艦 2隻

 新鋭駆逐艦は海防艦に1万2000馬力のエンジンを載せて武装を変えたものだ。

 

 45口径12センチ高角砲 単装3基

 三式迫撃砲単装1基

 三式爆雷投射機6基

 爆雷投下軌条1基

 爆雷60個

 4式弾発射装置2基

  4式弾20個

 4式長砲身機銃3連装10基30門 

 速力 30ノット

 

 爆雷の数を減らし陸軍の長砲身機銃を装備させ(陸軍のオリジナルより八〇口径にまで切り詰め、水平射撃も可能)、4式弾を最初から固定することを前提としているため故障は少ない。

 またこの対空気銃座は電力作動となっているため非常に旋回能力がいい。しかし装填は手動という地味な点もあった。

 海防艦の上層物と機関を改造しただけなので20日に2隻単位で建造できた。それぞれ簡略化されたものとなっているため練習期間が少なくて扱えるつくりにされている。


 行く途中にB-29にて発見された。


 22日 リンガ泊地に到着。

 

 24日 〇九〇〇 「海中よりスクリュー音」回風が潜水艦に接触した。すぐさま戦闘となった。「潜望鏡確認しました。右30度 距離2000」

 「3式 迫撃砲発射」艦長の命令によりヒュルヒュルと独特の音を出しながら迫撃砲は発射され海中に落ちた。迫撃砲とは命中率が悪いのだが運よく当たったらしい。海中に火柱らしきものが立った。「機銃員 水平射撃を開始せよ」片弦に3連装機銃が五基もあるのだ計15門の機銃が一斉に火を噴いた。

 潜水艦ではいきなり迫撃砲を受け後部浮力質が浸水し1秒間に3発発射される15門の機銃、つまり毎秒45発の洗礼を受けるなり、それが魚雷格納庫に当たり爆発した。


 25日 〇五〇〇 サイパン島では空の超要塞B-29が怪鳥のごとく不気味な羽音をなびかせレイテ島へと向かっていった。またハルゼーの機動部隊より戦闘機180機

爆撃機60機が一斉に甲板を蹴り飛ばし空に舞い上がった。

 「さあ宴の始まりだ」ハルゼーが艦橋でそうつぶやいた。「これで作戦が成功したら新型の戦闘機を俺の名前にちなんで付けてくれたらいいんだが」とハルゼーは斜め後ろにいたカーニーに話しかけた。「ワイルドキャトではなくワイルドドッグにでもしてもらいましょうか」といった。「フ、ブルの突進か」おもしろかったのだろう鼻笑いをした。



 この動きは哨戒任務に当たっていた彩雲によって確認されていた。「夜でも俺の目は見えるんだよ」と佐藤は呟きながら規模を確認打電した。

 突如グラマンが追いかけてきた。しかし彩雲はエンジンの回転速度を最大にして、それを切り離した。送信のライトが輝く。「敵機をヲ200機ホド確認 目的機ハレイテ島ト思フ グラマン我ニ追イツケズ」


 「フン、威勢のいい打電をしよって」猪口艦長はほくそ笑んだ。


 烈風が零戦が合計20機飛び出した。暗闇を飛べる搭乗員はこれしかいない。同時に全員エースである。



 〇五一五 連合艦隊も出撃した。



〇五三〇 先にたどり着いたのはアメリカ軍だった。日ごろの偵察により危機を感じていたため1式陸上攻撃機がレイテ島の上空を旋回していた。そこに大部隊が接近してきた。

 

 レイテ島の航空隊に接近を知らせたときには敵は目の前にまで来ていた。青く太いシルエットのグラマンが襲い掛かってきた。

「我、グラマンに追尾された。振り切れない、助けてくれ」悲運の叫びを発しながら逃げまとう1式陸攻の末路はあえなく撃墜であった。

 

 その破片が地上に降り注いだごろ零戦部隊があがってきた。グラマンとの戦闘が始まった。その上空を怪鳥のごとくB-29が通っていった。しかし怪鳥は突如として撃墜された。翼をもがれ骨を砕かれどす黒いオイルを撒き散らし粉々に砕け散った。


 すっきりしたシルエットに対して鷲の心を持つ機体が飛んできた。翼には日の丸が描かれていた。

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