レイテ沖海戦その2
栗田艦隊が戦っていたとき航空隊は何をしていたのだろうか?
10月24日 栗田艦隊が戦闘をしているとき実は栗田艦隊を援護せんと、新たにフィリピンへ展開していた日本海軍基地航空隊の第二航空艦隊は、第38任務部隊の第3群に航空攻撃を行った。
〇〇八〇 米軍戦闘機部隊は日本航空隊をバタバタ落としていった。艦隊の上空の侵入を阻止しようと米軍戦闘機部隊は奮闘した。「ジャップの猿どもがうじゃうじゃ沸いてくるな」とせまりくる日本機と交戦していた、アーモドネス・フィスター1等飛行兵がいった。「猿なんぞ叩き落せばなんてことはない」と同じ編成のプリマナネード上等飛行兵が答えたときだった。「プリマナネード!アブネェ」とフィスターが上官を呼び捨てにした警告もむなしく後ろに現れた紫電に撃墜された。「糞!!ふざけんな」下品な呪詛を吐き捨てるとその紫電にむかい猛スピードで突っ込んだ。「そこだ」12,7ミリ機銃の発射を両眼で見たときには紫電は消えていた。 「フィスター右のほうから日本機だ!!」誰がいったのか知らない。冷や汗がどっと出て横を見たときは黄色い閃光がこちらに向かって来た。直後フィスターのコックピットは赤く染まった。
〇九三〇 遂に軽空母プリンストン に爆弾1発が命中。弾薬庫に誘爆して爆発炎上、その後軽巡洋艦リノの魚雷で処分された。また、プリンストンの消火作業中に起きた爆発で軽巡洋艦バーミングハム が600名近い死傷者を出して大破した。
アメリカ第3艦隊は洋上哨戒の穴を突かれたり、米潜水艦の誤報に振り回されるなどしてルソン島西方など見当はずれな海域を疑うこともあり、24日まで小沢艦隊を発見することが出来なかった。一方、ルソン島東方沖に到達した小沢艦隊は基地航空隊から知らされた第3群に偵察機を送って、午前9時~11時前後に存在を確認。11時30分、86機(零戦40、爆装零戦38、彗星6、天山2)を出撃させて攻撃し、基地航空隊も日没まで5回に渡る攻撃隊を出撃した。小沢機動部隊から出撃した攻撃隊は、故障で零戦6機、爆装零戦7機が帰艦し、米機動部隊と交戦する前に戦力が減少した。小沢部隊攻撃隊は15-16時にかけて第3群を攻撃した。米戦闘機隊は「明らかに精鋭チームのパイロットだ」と評価している。
戦果は、驚くべきもので今後の米軍の行動に少なからず支障を与えた。数隻の空母に対して至近弾。その中の1〜2隻の喫水線下の船体に軽い損傷を与えた。しかし空母フランクリンは最悪な結末を迎えることとなった。この空母はエセックス級空母と同じ型である。
零戦が突っ込んできた。零戦43型は爆弾を搭載できない。爆装しているのはそれより前の零戦だ。零戦43型は18機が米軍機と交戦し残りはフランクリン以下の空母に向かった。
零戦43型は荒れ狂ったような弾幕攻撃の中を潜り抜け、フランクリンの艦橋のガラスを割り乗員を殺傷した。この時艦長は早くも死亡した。安全なところにいればよかったのに。(最も戦闘中安全な場所などないと思う)また弦側で必死に機銃をふりまわす兵員に銃撃を加えた。小沢艦隊の零戦はほとんどが43型乙だった。これは防弾対策を一応してある。もちろん米軍機とくらべると脆い。
対空砲火が半減したとき爆撃装備の零戦が襲い掛かった。まずは大きな水柱を立てた至近弾だ。続いて2つ至近弾を与えた。
もちろんフランクリン空母だけを狙っているわけではないので全機の攻撃が集中するわけではなかったが、攻撃隊がなぜかフランクリンを集中的に攻撃した。
ついに1機の爆弾が飛行甲板に命中。また数分後には右舷に1機が急降下しながら爆弾もろとも喫水線に突入
した。爆弾を搭載したまま降下した零戦は700キロ近くに達し、もう少しで空中分解を起こすところだった。ちなみに秒速になおすと約200メートルだ。こんなのが爆弾を抱えて突っ込んできたのだからたまったものではない。フランクリンは右側が1瞬浮いた。そして戻ったとき大量の海水が浸入してきた。 爆装の零戦はおかまいなしに甲板に爆弾を叩きつけた。少なくとも3発が命中。高射砲は破壊され
甲板上では大火災が起こり乗員は多数が死傷した。8度傾き4分後に右側に至近弾が来た。それが穴を拡大させた。フランクリンの運命は決した。4つの缶室に水が入り込み、格納庫の近くに火が回った。中には航空用の魚雷や爆弾が満載してある。「格納庫に火を通すな」これが合言葉となりダメコンは奮闘した。零戦部隊は沈没確実として残った機銃を打ち込み帰還した。
フランクリンは遂に14度傾斜した。総員対艦の命令が出された…といっても艦長はすでに死亡していた。駆逐艦が近寄って早く救助された。10分がたちすでに廃墟と化していたフランクリンは突如轟音を立てエレベータから爆風を突き抜けさせ艦が真っ二つに裂けるなり急速に沈みだした。
小沢艦隊は「正規空母1撃沈確実、正規空母1隻大破」としている。基地航空隊と小沢機動部隊の波状攻撃は、第38任務部隊の一番北側に位置する第3群の北方への索敵を遅らせることに成功した。この時点で小沢艦隊の航空戦力は、零戦19、爆装零戦5、天山4、彗星1に減少した
武蔵に話を戻す。栗田艦長は武蔵が空襲を吸い取ってくれることを願いながら1時退却していった。そのとき武蔵は潜水艦に見つかるも雷撃は受けずそれどころか随伴の駆逐艦により潜水艦は沈められた。コロンで応急処置を受けた。(排水/給油)また排水場所はなんとか応急手当で浸水は止まったが、次直撃したら後がない。
「只一、あさっての夜には出航なんだろ」「ああ、そうだ」竹浜の質問に俺は答えた。質問といってもさっき長官の指示みたいなのがあった。しかし1日の応急手当で行くとは武蔵はそれほど余裕なのかなとさえ思っていた。
この時、西村艦隊が単独でとつにゅうしそうだったため武蔵はなんと西村艦隊と動向することになった。扶桑と山城と共に。レイテ湾突入は成功するのか?
毎回どうもです。物語でエピソードを少し入れていたらもう23かよ…(ていうか細かに分けすぎた)後で総集編みたいなのつくろうかな…。
さて西村艦隊との動向をまかされた武蔵。戦いはどのように進んでいくのか?