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不沈戦艦武蔵 沈み行く戦友  作者: 賀来麻奥
激闘マリアナ沖海戦
11/102

サイパン島の戦い

 そのころサイパンでは何が起こっていたのか?

 果たして第2艦隊の運命は?戦況はいかに?

 一四三〇 サイパン島 すでに15日に上陸していた。戦いの行く先は既に決していた。 翌16日、第27歩兵師団の部隊が上陸しアスリート飛行場に向け進撃した。しかし飛行場までの間に広がるサトウキビ畑中に日本兵が潜んでおり、そこから奇襲攻撃が加えられた。そのため上陸米軍は、火炎放射器で畑を焼き払い、日本兵が出てきた所を攻撃する作戦に出た。作戦は成功し、第27歩兵師団は夜半までに飛行場に到達した。16日の夜から17日にかけて、日本軍は戦車第9連隊(44輌)含む約8000名が総攻撃を開始したが、1時間に野戦砲800発、機銃1万発という米軍の圧倒的火力によりほぼ全滅した。18日、斎藤中将は飛行場を完全に放棄。そのため南部に残された日本軍は完全に孤立した。


上陸3日間の攻勢の失敗に加え、水際撃滅作戦の為に日本軍の陣地は海岸付近に集中しており、敵の艦砲射撃や空襲のよい的となった。このため守備隊は早々に壊滅し、水際作戦を指示した大本営の晴気誠陸軍参謀は責任を感じ、サイパンへの派遣を志願したが却下された。

 

 そして19日 20日 マリアナ沖海戦で機動部隊が壊滅した。そして21日すなわち今日だ。まあ大体こんな感じだ。

 そして今日サイパン島の日本守備兵はある計画を立てていた。



 同時刻 マリアナ沖 爆音が鳴り響いていた。この音はそう聞き覚えがある。栄エンジンの音だ。この時30機ばかりの零戦42型が低空で突入してきた。42型=(栄32型1330馬力 速度 580キロ 両翼に7,7ミリ機銃が2丁とプロペラの真ん中に30ミリ機銃が一丁こめられている)翼につけられている20ミリ機銃だと翼がしなって真っ直ぐ飛ばないのだ。プロペラの真ん中に付けたらよくなったわけだ。

 

 その爆音を鳴り響かせ飛んできた42型は真っ先にノース・カロライナに直進していった。「くそ、レーダーに映らなかったのは低空で飛んできたからか」「足止め役できたグラマンがちょうど帰ったところだから時間帯が悪い」「迎撃されなかったのか」それぞれの米軍の艦長は口々にそんなことを言った。

 日本兵が万歳と叫んだのは言うまでも無い。ノース・カロライナは対空砲を撃ったが低い、ほとんど当たらなかったがそれでも8機を落とし、2機は誤操作で海に落ちた。

この時戦艦めがけて突っ込んできたのはなんと栗丘だ。「この30ミリ機銃であそこを破壊すればいんだろ」と言って機首をグイグイ上げていった。零戦42型は最大速度の580キロで直進していった。彼が狙ったのは戦艦の頭脳である主砲射撃管制機である。

 「食らえ」ダダダッダダダッと重い銃弾を艦橋の真上にぶっ放した。栗丘が放った弾により主砲射撃管制指揮装置が破壊された。ノース・カロライナはこれにより戦闘力を大幅に喪失した。

 他の42型の内8機はインディアナの弦側から突っ込んできた1機が弦側にぶつかりそうになったあわてて機首を上げた。素人の半田というパイロットだ。運は強いらしい。インディアナの速力は27ノット。半田は弦側から30ミリ機銃を放った。高射砲に命中。次の瞬間半田の機体は激しく振動し上空にもちあげられた。インディアナの艦橋が激しく燃える。他のパイロットも艦橋などを破壊した後にこの光景を見るなり、さっさと帰ってしまった。艦橋付近の高射砲から弾薬庫を通じて横の高射砲まで誘爆した。30ミリ機銃は50発しかないのだ。艦橋付近の爆発した高射砲から弾薬庫を通じて横の高射砲まで誘爆した。インディアナに日本重巡洋艦の熊野 鈴谷 利根 筑摩が襲う36ノットの最大戦速で突き進んだ。最大戦速とはボイラーを最大まで炊くのだそうすると1か2ノット最大速度より速くなるのだ。



 魚雷を発射した。インディアナは両弦に大きな大穴をあけた。火災で燃え盛る艦が大きく揺れた。速力はさほど低下していないが火災鎮火におわれ砲戦どころでない。そこで魚雷が次々直撃した。(アメリカ駆逐艦は弾幕を貼ってなんとか後方に逃そうとしたらしいが無駄だった)魚雷によってあけられた穴にさらに魚雷が入り深く穴を開けていった。至る所が浸水したインディアナは両弦に穴が開いたため、轟沈どころでは済まされないさまになった。そう破片が四方八方に散らばった。

 そして戦艦同士の砲戦アイオワに残り機が襲い掛かったが目立った戦果はなかった。しかしそこに武蔵が三基三門計9発の46サンチ主砲が降ってきた。しようしたのは榴弾だったが、このときの距離3万メートルである。2発命中、場所は艦尾と艦首の喫水線下である。アイオワはこれで先端に穴が生じたため動くと海水が流れ込むという大きな問題を引き起こした。武蔵は榴弾が命中したと見ると鉄鋼弾に変更した。そして45秒間後「装填完了しました」そして9門の主砲から46サンチ砲弾が吐き出された。

 アイオワ艦内 「敵戦艦発砲しました!!」と偵察係が言う。艦長は「まだ行動は出来ないのか」というが、それはもう分かっている。「糞ジャップのサルどもが!!」と呪詛を吐き捨てた。「総員退艦だ!!」総員退艦命令が出されるとアイオワの甲板上からいっせいに船員が飛び降りた。カッターを下ろしたりしていたらその間に砲弾が着てしまう。そしてついにその時が来た、甲高い音から急に鈍く空気を切り裂く音がした。それは巨人が思いっきりアイオワ級戦艦を殴りつけたようだった。そしていらるところから火の手が上がった。さらに至近弾であった弾が魚雷のように艦底に突っ込んでいった。急速に燃え上がり破片をばら撒きながらやがて沈んでいった。



 一方ワシントンは大和の砲弾を受けていたが、当たらず逆に大和の主砲に1発の命中弾と至近弾を出しているが被害らしき被害は無い。「化け物が!!」とワシントンの艦長が大和を睨み付けた目から光線が出るならいまごろ大和は轟沈しているであろう。

 その時水雷戦隊は最後の力を振り絞りノース・カロライナに最後の魚雷を発射した。肉薄してきた駆逐艦に主砲が当たらず(主砲射撃システムが破壊されたため)むざむざ受けてしまった。

 4本の水柱がマストを超えた。やがてアイオワの後を追うごとく沈んでいった。


  この時アメリカ戦艦部隊に退却命令が出された。そう被害が多すぎたのだ。ワシントンは大和に有効打が与えられんかったからさぞ悔しがっただろう。

 駆逐艦隊が弾幕を貼りつつ逃亡して行った。



 これを見て日本軍は米軍の艦載機による攻撃が来ると思ったらしく栗田艦長は「これより本海域を撤退するといった」サイパン島を見捨てるのか?まだいけます。など言ったが栗田は聞こうとしない。

 小型艦艇だけでなく大型間も燃料がなくなってきているといった。補給艦も弾薬が少々積んである状態であるため撤退するのだ。と栗田は言った。これにより第2艦隊はあっけなく反転してしまった。

 しかし理解可能と答えた兵士も少なくなかったし、なにより戦艦を3隻撃沈とはいかにもうれしい戦果だ。


 帰りに空襲があったが小規模なもので爆弾は命中せず逆に3機を撃墜 艦全体では20機を記録した。


 そして第2艦隊は

リンガ泊地に戻った。その時潜水艦にあったが魚雷が無いのだろう逃げていく、駆逐艦が機雷を投下するも逃げられたらしい。



 そのころサイパン島 「なんだこの通路は?」米軍1個分隊が細長い通路を発見した「ジャップがいるかもしれん。仲間に支援を要請しろ。そして1個小隊が通路に入っていった。日本兵が潜んでいたのは外である。手榴弾を日本兵が投げた。するとあわてて米軍が穴からでてくる、そこを機関銃・小銃で撃ちまくった。この日だけで4回ものこの戦法を成功させ200名以上を死亡させた。

 弾薬がなくなり米軍がその通路に入るとあらかじめ落とせるように配置していた岩を転がし入り口をつぶした。


22日昼 この戦法を使用する通路が無くなりこの作戦は中止になったが、なんとこれまでに1000名近くの海兵隊に損害を与えていた。 

 米軍が残した武器なども使用可能なものはすべてうばった。しかしもうサイパンに連合艦隊はこない。


 大本営発表 我が聯合艦隊の一部は六月十九日「マリアナ」諸島西方海面に於て三群よりなる敵機動部隊を捕捉、先制攻撃を行ひ、爾後戰鬪は二十一日及び其の間敵航空母艦五隻、戰艦五隻以上を撃沈破、敵機二〇〇機以上を撃墜せる大戦果を収めるも、敵の火力激しく決定的打撃には至らず

我方航空母艦一隻、附属油槽船二隻及び飛行機六〇機を失へり



 誇張しすぎだろう。基地に行ってこの発表を聞いたとき正直そう思った。しかし決定的打撃にならなかったのは本当だ。リンガ泊地の海岸には黒い海が広がっていた。






 

 1日二本も書くのは正直疲れました。さてマリアナ沖海戦ついに終了。サイパン島も放棄。

 戦いは一時期なくなりますが新兵器が・・・・

 また零戦42型と搭載された栄32型は存在しません。

 毎回ご愛読及び、評価をありがとうございます。 

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