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不沈戦艦武蔵 沈み行く戦友  作者: 賀来麻奥
外伝=呉奇襲事件=
101/102

雌雄決す、本土空海戦!

 ※いまさらですがこの物語はフィクションであり実際の団体・名称などは一切関係はありません。


 

 〇四三〇 呉湾から新鋭の防空駆逐艦2隻,駆逐艦4隻、軽巡洋艦酒匂がこの時刻出撃した。攻撃を受けたままでは連合艦隊の名を落とすことになる。一矢を報いるためである。

「細々とした艦隊だな。まぁ燃料があるだけいいがな」と大原大佐が言うと、燃料の正体を知っているものが「実は駆逐艦は豆から抽出した燃料を使っているそうです」と答えると「まるで鳩のようだな」と答えが返ってきた。豆から抽出された燃料でも一応30ノットは出せるようである。なにはともあれ艦隊の士気は上がっていた。



 朝日が照らすとそこには瓦礫の山となった街の姿があった。木の葉のような形状をした灰が地面を覆い、ガラスが散乱し血糊がべったりとついている。惨劇の街の様子はまぶしいばかりの光に照らされ人々はまざまざと双眸にそれを焼き付けられた。やせ細ったカラスが腐食しはじめた人肉をむさぼりはじめた。腹を鋭いクチバシで突き破ると赤々とした臓器が露出した。それを何羽というカラスが食い散らかした。ただでさえ異臭が漂いウジがそこらを這いつくばっているこの場所でカラスが人肉を食べ始める光景はまさしく神に見放されたような残酷な情景だった。その光景を無視して、ただただ太陽は先ほどの晩の炎の明るさを凌駕する光を放出していた。炭となった木材の上に、すっかり焦げて動かなくなった家畜や人間の上には灰が積もっている。村民は呆然と佇んだり座り込んだりしていた。すすり泣く者や、うつむいてただただ歩いている者、うずくまって動こうとすらしないものと様々であったが、いずれもその眼に生きる気力など宿していなかった。

 

 憲兵隊のトラックが座り込んでいる村民のそばを20キロほどの速度で走行していた。積もった灰を舞い上げトラックの中の憲兵は険しい表情で当たりを見渡した。そのトラックにコツンと石がぶつかった。小石等が跳ねて車体にぶつかったわけではない。

「おまえは今何をした!」止まったトラックから荒々しく飛び降りた憲兵はその石を投げつけた10代前半ほどの男に殴りかかるようなけんまくで駆け寄った。

「なにさ、いばりまくって。何もしないくせに!」声変わりもしないような声で応じた少年を憲兵は睨みつけ胸ぐらを掴んだ。

「貴様それでも日本男児かぁぁ」そう言うと憲兵は少年を殴り飛ばした。少年は炭となった家屋の中に叩きつけらて鈍い音を立てた。

「本当のことじゃろうがぁ」近くにいた老人がそう言うと軍を退役した者であろう年をとった男性などの計10人ほどのグループが口々に少年のことばに賛同するようなことを言い放ち半分炭となった木材を手に持った。

「なっ・・・なんだ貴様ら!これは軍の命令、すなわち陛下からの命令である。従わぬものは国賊として射殺するぞ」とピストルホルダーから拳銃を取り出して銃口を向けた。しかしそれをものともせずにその集団は憲兵を角材でメッタ打ちにしてしまった。それをトラックで見ていた憲兵は拳銃を取り出してただしく言葉を発音できずによくわからないことを喚きながら所構わず発砲した。連発的に銃口から銃弾が放たれた。数発が市民の手や足の肉や骨を削いだ。それを見たほかの市民は憲兵が乗っているトラックに向かい走り石や木材で車体を叩きつけドアを破壊し運転手を引きずり落として憲兵を足で踏んづけた。暴動化したその集団は「なにが国防のためだぁ」と叫び、遂にそれらは100人規模までに拡大した。これは30分後駆けつけた陸軍の2個中隊(約400名)により半壊した家屋に追い詰められ一斉射撃・降伏勧告の元に鎮圧された。


 〇七〇五 暴徒化した市民が陸軍から拘束し始められた時間に米軍は空へ航空機を送り出したのだった。対する日本側もただただ手をこねいていているわけではなく復讐の攻撃隊を派遣した。銀河爆撃機,一式陸上攻撃機などをはじめとして艦爆である九九式艦上爆撃機、彗星爆撃機が敵艦隊撃滅ために福岡方面、山口方面から計50機をかき集めていた。


 この時期来るべき決戦に向けて工場から新型の艦攻が姿を覗かせていたが、エンジンを付け終わりようやく飛行審査までかぎつけたレベルでありまだ2機しか作成されていない。おまけに愛知で作成されていたためまだここの地区では制作されているということさえ知られていない。機体略号はB7Aとされている。

 

 〇七一〇 高度6000mの中高度で烈風戦闘機16機と艦爆6機の編成が太陽を背にして、瀬戸内海を抜け広島上空を飛行中であった。同時刻山口の日本海側の海岸線より50キロ圏内に位置する見島でアメリカ航空隊が暇潰し程度に3機で爆撃していた。米軍は250キロ爆弾を6発落としたが5発は人気のないところに落下し大穴をあけ一発は海岸に落下した。その爆弾は思わぬも獲物を得て島民はその夜おいしい魚料理を食べることができたらしい。また定期的に偵察機で米艦隊の位置を捉えようと模索していた。三〇分後には位置を捉えることに成功した。空母戦でこれは致命傷にもかかわらず米艦隊は20キロほどしか移動しなかった。


 

 〇七三〇 「高度400m下、米軍の編隊を発見!第3中隊突撃」雑音が混じり正確通じるかどうかわからない無線に吠えた結果、飛行していた部下たちは自分が機首を下げると同じく降下へと移った。 

 その米軍の編隊とは18機のF8Fベアキャットであった。どうやら制空目的らしいが敵本土上空にいるというのに索敵がなっていない。米軍パイロットが気がついたときは既に200m上方で烈風隊が火線を自分たちにぶちまけるている最中だった。さすがの新鋭機といえどコックピットが破壊されパイロットが死亡すると機首をガクリと下げて海中に向かってまっしぐらに落下して悲しく波紋を作るだけである。それで撃墜されたのが3機と翼をもがれて撃墜されたのが2機で翼に穴があくなど破損したのが4機であった。しかし不意打ちを受けたF8Fだったが反撃の体制に移り変わるのはなかなか達者であった。思わず舌をまいた者もいただろう。2000馬力同士の強力なエンジンの唸り合いで空気は激しく振動した。互いの機体は500〜650キロ程の速度をそれぞれの飛行の仕方に合わせて出し火線を銃口から勢いよく敵機に向かい撃ち込む。キレイに命中すると煙や炎をはき機体がバラバラに四散するが外れると自分が他の機体に攻撃される危険性が増えるわけである。


 ━━━━あれほど続けて旋回し敵機を正確に捉えてから射撃するのはあいつくらいのものだろう。そう考えてから先程から視界内で目立つ機体めがけて600キロ程の速度で向かっていく途中で背後から殺気を感じた。全く不思議なもので神経が敏感になるとこういう妙なものを人間感じるものだ。確かに風邪をひいたときは直感でわかったりするものである。それと同じような感じで殺気を感じた。咄嗟にF8Fのパイロットのアレキサンダーは左急旋回を行い機体を滑らせるとオレンジ色の火線が機体をかすめた。アレキサンダーは驚愕した。そして気づいた、ここにいるパイロットはほとんどのものがフィリピンにいたものの比ではないということに。アレキサンダーは馬力を最大級に生かして上昇を開始した。烈風もこれの追尾を始めた。高度計の針が嘘のように動き出しすぐさま高度6000mから6500m、7000mへと動いていく。ここらより上昇速度が低下したが・・・8000mに到達した。ここで後ろを確認した。どうやらもう追尾してきていないらしく姿は確認できなかった。操縦桿を並行にしてエンジンを少し安め用としたため速度が100キロほども低下した。

 刹那━━━━。再びアレキサンダーは殺気を感じてそれが今自分の真後ろにいることを認識した。機体の後方を蹴り飛ばされるような激しい衝撃を受けた。文字通りガンッと殴られたような感覚であった。油断したとアレキサンダーは思い自分を呪い後方が見えない風防ガラスの作りも呪った。敵は腹部の方で真後ろに位置していたのだ。だから目視できなかった。アレキサンダーは機体をすばやく平行に戻すとまたスロットレバーを使用して水平旋回を行った。足に血が移動するのが感覚で分かり気が遠くなるような感覚が襲ってきた。2回目以降の旋回からさらに激しくなった。

 しかしそれは敵も同じようで烈風は途中で旋回をやめてしまった。〝今だ〝と直感が告げた。敵機の腹に20ミリ弾の銃口を向けて発射しようとした時に別の機体が視界内に入った。おそらく俺はここで眼前の烈風を攻撃すれば撃墜できるだろうがたったいま駆けつけてきた烈風に落とされる。やむえずアレキサンダーはその場は速度を上げて退避した。新たに現れた烈風に備えてどうしようかと頭を働かせ始めた時だった。今まで追いかけていた烈風がいまきた烈風に機位を明け渡した。


 

 こいつなかなかの腕だな。まさかフィリピンの時のやつか?栗丘はなかなかレベルの高い飛行するF8Fを眺めてそう勘づいた。


 

 〇七四五 間違いない。奴はフィリピンで死闘を繰り広げた強者だ。栗丘は巴戦を行えばかなう敵なしという情勢であったが、ここに自分の飛行に対抗できている者がいるのだ。既に喉はカラカラに乾いている。自分の身体と同じく機体が疲れているのがわかる。

 ここらで勝負をつけたいが・・・速度をさらにF8Fは上げて上昇へと移った。雲に隠れたかと思った瞬間逆落としにF8Fは攻撃を仕掛けてきた。急旋回で避けるとそれを予期していたようにアレキサンダーの機体は下から銃弾を撃ち上げてきた。それもどうにか回避する。栗丘はクルリと弧を描きF8Fと対立する方角へ機種を向けた。間が一瞬空き両者はほぼ同時に射撃を開始した。それは騎士の一騎打ちにも見えた。


 

 〇八〇〇 「ジャップの艦爆じゃねのか制空隊は何してるんだ」米駆逐艦はレーダーで日本の航空隊を捉えた。すぐさま後方の空母群に報告した。


 カサブランカ級空母の狭い甲板から航空機が20機発艦した。烈風3機と彗星6機は雲の切れ目から目標を発見した。護衛の駆逐艦である。

 「なんでこっちに来るんだよお前らが好きな空母ならむこうにいっぱいいるぞ」急降下爆撃を開始した艦爆を見て米水兵はあわてて40ミリ機銃や高射砲で歓迎した。

 しかし歓迎が気に入らなかったらしく対空戦闘は幸をきさずに6機は次々に爆弾を投下した。炸裂音と共に視界がぶれ水柱が直立し小雨のように駆逐艦に降り注いだ。今更になって3機が火達磨となり海中に落下したが爆弾は既に投下されている。水柱の中に1本の火柱が直立した。それが皮切りになったかのように駆逐艦は主砲塔を自身が発した火炎の柱により破壊し艦橋をも破壊した。缶室も至る場所に亀裂が発生し破れた。海水が何百トンと侵入し大小の爆発を起こし海の底に消えていった。数分後20機のF8Fが駆け寄ったがそこには重油の膜の中に兵員がいただけで敵機の姿は全くなかった。ただ重油まみれの水平から「今更何しに来た」と罵声を浴びせかけられるだけだった。


 〇八一〇 第2次攻撃隊として出撃した日本側の編隊は烈風30機、九九艦爆15機、銀河攻撃機7機(雷装)である。対する米軍側は20機ずつの艦戦・艦爆で呉の艦隊への攻撃を行うこととした。一方の呉では零戦43型で迎撃をすべく30機がすぐに発進できるようになっていた。ただし操縦員はまだ200時間程の飛行しか行っていない操縦員がほとんどであった。日本の基準で200時間というのは2流や3流といった後方に位置する。しかしフィリピンの方面の航空隊も200時間〜350時間といったところであったため全く無力というわけではない。

 第2次編隊は低空飛行で接近したためレーダーをかいくぐることに成功した。まだ技量が高いものがいる。何しろ艦爆や攻撃機に乗っているのは本来フィリピンに送られる予定の猛者である。作戦の内容で戦闘機を多く送ることになったのはみなさんご存知のとおりである。

 

 

 〇八四〇 零戦43型は偵察していた銀河爆撃機からの報告で敵機襲来の知らせを知り全機出撃した。F8Fベアキャットは容赦なく襲いかかった。F8FはF6Fより小型で軽量化が進んでおり運動性能は零戦と同等である。そのため速度が遅く防御力が低い零戦には勝機は無い。それでも果敢に米攻撃隊に攻撃を行った。



 =中国=

「20機の焼夷弾装填完了しました」

「よしさっさと飛ばしちまえ」重慶で再びB-29のエンジン音が聞こえた。計80個ものエンジンが轟音を発し爆撃へと向かった。

 


 

 〇八五五 「ジャップの航空隊が30機ほど接近してきます」F7Uが偵察機がわりに報告した。どうやら第2次攻撃隊は無事に敵空母の場所を割り出せたらしい。カサブランカ級空母の舷側には兵員が多数立っていた。片舷に10名前後で両舷で20名である。2人1組で一丁の機銃を構えていた。今回は駆逐艦と空母攻撃である。20機が迎撃に来るが数の差ではこちらが上で質でも決して引けを取らない。

 ほとんどのパイロットが空母を狙っていたが艦攻・艦爆のパイロットは驚いたであろう。

「なんだあのおもちゃみたいに小さい空母は?それとも駆逐艦が戦艦みたいに大きいのか」困惑の声が聞こえた。なにしろ彼らの頭にあったのは正規空母である。

 しかし空母には変わりないという思考に切り替え攻撃を開始した。銀河は近づくといきなり3機撃墜された。九九艦爆も6機が撃墜された。善戦したように見えたが四方からそれは来る。

「右舷30度から3機」「前方から1機」「左舷後方から4機」「後方より3機」これでは対処のしようがない。2隻が攻撃目標にされたらしい。所詮空母といっても耐久力は駆逐艦のような弱小艦である。その弱小な装甲爆弾が命中した。

「シップレイ・ベイに命中!・・・タカニス・ベイもやられました」2隻は油がを巻いていた場所に火をつけたようにメラメラと燃え上がり風圧で機銃を構えていた兵士たちは熱爆風で海へ投げ飛ばされた。


 さらに駆逐艦に渾身の魚雷攻撃が行われた。

「面舵30度回避しろ!」狙われていた駆逐艦はあざやかに交わしたが、その先にも魚雷が来ていた。

「いかん!総員何かに捕ま・・・」全て言い終わる前に魚雷は駆逐艦の艦底部に直撃した。ちょうどスコップで根からほりかえされる木のように片舷が持ち上がりダイナミックにその船体が水平に戻ったかと思うとそのまま傾きを増し轟沈していった。


 「いかん。被害が大きいぞ」これ以上長居していれば被害が増大すると判断したセオドア・S・ウィルキンソン中将は撤退するしかないと決意した。ウィルキンソン中将はそもそもこういう艦隊指揮は得意ではない。


 

 〇九〇〇

 「呉湾内に艦隊がいない!奴ら逃げたか・・・」

「この海域を捜索すれば見つかるはずだ」湾内を見て艦隊がいないことを知った米攻撃隊は周辺海域の捜索と艦隊への報告を行なった。

 しかし三〇分ほど捜索したが見つからず爆弾は結局掃海艇が1隻いたので標的艦のように爆弾を投下していた。しかし綺麗に直撃せず至近弾で沈んでしまった。ほかには第2ドッグへの攻撃もありこれは対するという大損害を受けた。ちなみに零戦と戦闘を行ったこの編隊帰還数は艦戦12機、爆撃機10機であった。


 

 〇九三〇

 米軍のF8Fが60機本土上空に侵入した。さらにF7U20機もついてきているため計80機にも及ぶ。県内周辺の航空隊は各地ばらばらに迎撃に当たり計30機が飛び立った。三四三航空隊は報告を受けると慌てて40機の烈風を送った。



 一〇〇〇 

 広島市の陸軍施設への爆撃が開始された。零戦,鍾馗が慌てて迎撃に来たがF8Fに阻まれた。烈風もまもなく到着したが陸軍施設は既に四割半が焼失していた。

 たちまち空はひしめく航空機の姿で暗くなった。誰が日本本土上空で100機もの敵味方の航空機が入り乱れようと想像したであろうか。


 オレンジ色の閃光が銃弾とともに吐き出され空は黒煙に包まれた。


 空戦は絶え間なく続いた。両者兵力投入を行い消耗戦を続けた。日本はパイロットが不足しているしアメリカ側は兵力に限界がある。既に両者50機以上の消耗をしていた。市民は慌てふためきその区域から避難した。上空はすっかり黒く染まっていた。


 

 一〇五〇 

「ジャップの艦隊だぁ!」

「はい既に三〇キロ圏内にまで接近しているようですレーダーは島等によって上手く敵艦隊を補足できなかったようです」ウィルキンソンは焦りを隠せなかった。まずいこちらの艦隊は出せても20ノットだ。だがむこうは遅くても30ノット出せるとすると・・・これは大変だ。作戦は中止だ。

「作戦は中止だ!航空隊をすべて呼び戻せ!その艦隊へ攻撃たいをしむけろ」

「了解しました」


 

 一一一〇 

「敵が引き返していくぞ・・・」日本側は多大な被害を受けながらも結果的に米軍の目的の達成を許さなかった。


 一一一五

「全艦最大戦速だぁ」

「敵機さらに接近!」7隻の艦隊は決死の突撃を行っていた。防空駆逐艦をはじめとして全艦弾幕を貼り敵機の駆逐に努めていた。

「酒匂に命中!!」悲痛な叫びが聞こえた。後部甲板に五〇〇キロ爆弾が命中したらしい。速度を落とし艦隊から遅れた。

「長官敵艦隊です!」

「雷撃戦用意」

「それでは・・・敵の攻撃を受けたとき危険です」辺りにはハゲタカのように敵機が群がっている。回避行動もしているこの状況下で雷撃戦はほぼ不可能だ。

「構わん!やれ」そう言われたなら腹をくくるしかない。

「分かりました」

 魚雷が装填され敵艦隊へ向けられた。

「距離1万6000だぁよく狙え・・・放てぇ」魚雷が一斉に4隻の駆逐艦から発射された。直後二隻の駆逐艦が爆弾に命中した。薄い装甲は打ち破られ大破した。




 


 結果として米機動部隊は11隻中5隻もの護衛空母と駆逐艦3隻を損失した。日本側は駆逐艦1隻沈没2隻大破、巡洋艦中破であった。航空機はアメリカ側120機撃墜破、日本側140機撃墜破であった。


 

 一四〇〇 B-29が20機襲来したが、10機の損失を受けつつも5機を撃墜、7機を撃破した。



 

 パラシュートで降下して捕まった米軍パイロット8名のうちの1人であるアレキサンダーは「彼の航空機にはパラシュートはなかったのか」と言った。

 両者の航空機は翼が破損しコントロールが失われたらしい。アレキサンダーはパラシュートを慌てて装着し脱出し彼のパラシュートが開くのを待っていたが遂に彼の機体からは操縦員は出てこなかったそうだ。



 戦後アレキサンダーは19機撃墜のエースとして本国に無事返還されたそうだ。

 次回3月19日最終話更新予定。









(予定)

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