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林檎の宇宙とランチタイムの魑魅魍魎

作者: jima
掲載日:2022/11/26

 まず私のことを語ろう。私は林檎である。どこにでもある林檎ではない、ということはない。どこにでもある林檎であり、林檎であることを悔いたこともない。ただし空間の広がりと横軸の時間、すなわち宇宙の定義の中で私は本当に林檎であり得るか。太陽光のないところでは赤くもなく、味覚というものは個に定義されるべきものだ。フォルムさえもそれ自体を定義するものがない時間空間の中で私は依然、林檎であり続けられるものか。  

 林檎はある哲学者のように沈思黙考の海に沈む。


 俺はランチタイムに彼女とカフェに入る。彼女は美人だが俺には興味がない。興味の中心はあくまで彼女の本質的な価値であろう。俺はオムライスを、彼女はオープンサンドをオーダーする。オープンにされたサンドイッチはサンドイッチたる資格をクリアしていないのではないのか。彼女の横顔に俺自身の思考をもオープン化させていくしかなかろう。


 ここは村奥の森、昼なお暗く魑魅魍魎跋扈する地なるぞ。汝、凡俗に塗れた者の立ち寄れる場所ではない。直ちにこの神聖なるそして霊気極まる地より立ち去るべし。六根清浄六根清浄。

 百億の魑魅魍魎そこの凡俗のものに祟るべし。祟るべし。


 私は林檎としての務めを果たさなくてはならない。存在の軽さを口頭計算によって証明するかそれとも歌を歌うか。

「♪はい、ここはあなたの夢の国  林檎と遊んで 私と戯れて ヨンベレウンベレ ガマハムレ」

 果物世界の王よ。私を見たか。今林檎としての風味と風曲を招来させた私を。

 林檎は世界の王として君臨する。


 俺の彼女のボディは低く見積もって最高だ。高く見積もると10%オフだ。最高には最高をもって応えるべきだ。何をもって最高というのか。オープンしなくてはならない。オムライスの卵を取り除かなくてはオープンにならない。チキンライスだ俺はチキンだ。彼女に謝罪するより俺が生き残る道はない。

「♪オープンクリア オープンクリア ワンツーパンチ サンドイッチ」


 世の妖怪 百官打ち揃いて祝辞を述べるなり。祟る由縁と祝福は表裏一体、その者の正体を暴きて我が森の深奥へと誘わん。魑魅魍魎 百鬼夜行 妖怪変化 集いて祟るべし 祝うべし

「♪ はあ、ここは妖怪 夢の国 ブギウギワンダーランド 一度はおいでませ」


 林檎の王たる私が漸くその役割を果たさんと、凡庸たる男の口腔に入るべし。食後のありおりはべり。

 デザートの林檎が俺の口に入ろうとする。意外や意外、ちっとも甘くない。酸っぱい。

 酸っぱいだ、失敗だ。魑魅魍魎は林檎にも宿る。森の奥のカフェにも宿る。


「♪やっとお 晴れひれ 林檎可愛や 可愛や林檎  ハイハイ 一度はごめんと謝罪シナ」

 どうでしょう。傑作が書けました…と胸を張ることはできませんな。意味不明すぎて頭痛がしたらすみません。

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