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主人公は殺したい

 しっかり今日も投稿です!


ちゃんと主人公が主人公してる希ガス......

 憤怒を纏った晶は誠から聞いた桔梗の部屋へと押し入る。そこに居たのは、宿願を果たし悦に浸っている桔梗。10人が見たら20人は振り返るであろうその魅力的なプロポーションは、今の晶には効果が無い。

 

 聖域への侵入を感知したのか、振り返り口角を吊り上げ目を細める。笑顔の能面を張り付けている悪魔がそこには居た。


「なぁ、お前が彩葉を殺したのか」


 投げかけられる問いは精々千鶴の事だろうと鷹を括っていた桔梗は能面を捨てた。般若の面へ変わる様は変面を見ている様だった。


「何故今になってそんな事を?そんな事どうでもいいでしょう、貴方は千鶴ちゃんが彩葉を殺したと言ったじゃない。それとも他に何か?」


 愚問だとでも言う様に嘲り晶を見下す桔梗。獲物を射抜く視線に物怖じせずに言葉を続けようとする晶に驚くも、晶は些事と切り捨て核心へと迫らんとする。


「この巾着に見覚えはあるか?」

「いやぁ、無いわねぇ〜、そんな物」


 しらを切る様な返答は晶の復讐心を更に加熱する。


「これはあの日、彩葉が持っていた物だ。本来こんな所にある筈が無いんだ。お前だろ」


 何かを察した桔梗は、机の上に無尽蔵にあるカッターを一つ摘み、晶の目の前の床に向かって刺した。そして罪の告白とも聞いて取れる孤独な独白を始めた。


「私はね、痛覚が無いんだよ、分かってると思うけど。だからね、人の痛みが知りたかったんだよ私は。

その内、人の幸せを踏み躙る事に愉悦を感じる様になってしまったんだよ。だから仕方ないと思うんだよ」


 晶は既にまともに人の話を聞いていられる程安定しておらず、足元のカッターを拾って桔梗へ向かった駆け出した。桔梗を下に組み敷いてカッターを首筋に。


「お前はだけは絶対に許さない!だからだからだから、もう死んじゃえよ」


 首筋から血が一筋流れ始める。桔梗は不敵に笑いながら吐き捨てた。


「私を殺すの?それは、私と同類に堕ちると言う事だけど、良いのかしら?」

「僕の彼女を殺したお前に言われたくないね!」


 首筋からカッターを離し頭上へ振り上げる。鬼の形相を見せる晶を憐れみに満ちた目で見る桔梗。


 首に食い込んだカッターは、途中で折れる。


主人公は彩葉の仇を打つ事が出来たのであった。

 書き溜めは偉大だなぁ、と思う作者のアズレンです!


評価と感想待ってるぜ!よろしくお願いします!

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