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僕は振り払いたい

昨日は投稿できず、すみません。

気分転換その2で昼に投稿してみました。

今回は前回に引き続き、主人公と幼馴染が対峙するシーンです。

4/10 ちょっと変えました。

  前後関係的にちょっと誤差がありまして...

僕はもうもがくのに疲れてしまった。


もう、放っておいて欲しいのに、


千鶴はまだ、僕の心の壁を叩いてくる。


翡翠はもう諦めた様なのに。


一体何なんだよ、彼奴らは。


外から鳴り響く音は次第に呪言と共鳴し、僕を心の底

から震え上がらせる。


悪夢は未だ冷めず、闇は深くなるばかり。


こんなものは全て振り払ってしまいたいのに。


『何で私じゃ駄目なの......私が居ればそれで良いじゃん......』


千鶴は震える声で呟く。


その言葉は、僕の中に僅かに残る何かを切った。


「もうやめてくれっ!」


扉越しに殴りつける様に叫ぶ。


いきなりの怒号に驚愕を隠せない千鶴。


束の間の沈黙がその場を支配する前に、千鶴は僕の

部屋のドアを勢いよく開け放ち、大粒の涙を零しながらこう叫んだ。


「どうして私じゃ駄目なの!昔っからずっとずっとずっと晶の隣に居たのは私じゃないっ。なのに、なのに

何で......あんなぽっと出のやつに盗られて......死んでも晶から離れてくれないんだよっ!早く元カノの事なんて忘れてよぉ......」


感情のダムは風の前の塵と同じくし、千鶴の感情は、

ノアの大洪水の様に氾濫し流れ出ると言う表現が生温

程であった。


僕はそんな千鶴の事は許せなかった。


彩葉が死んだ時のあの言葉がニトロとなる。


彩葉の事を悪く言う千鶴の事だけは。


頭に血が上り、腑は煮え繰り返る。


僕は感情に身を任せ、怒りのままに千鶴の胸ぐらを右

手で勢いよく掴み、壁に押し付ける。


「カハっ、」


肺が潰れ、息が喉を逆行する。


壁に押し付けられた千鶴は涙を目に浮かべ、うっすら

笑みを浮かべていた。


それもまた、僕の神経を逆撫でした。


実に不愉快だ。


千鶴の首に両手を当て、グッと力を込める。


「ガハッ、あ゛...あ゛ぎらぁ、どう、じで......

わたぢ、ぢゃ......ゴホッ、ダメ、なの...よぉ......」


首を絞められてもなお泣き腫らしながら文字通り必死

に訴えかけて来る千鶴。


「彩葉は......お前が殺したんだろっ!あの日屋上から

突き落としたのは、お前だろっ!」


千鶴の首を絞める手にさらに力がこもる。


「ぢ、がう......ガハッ、わだぢぢゃ、ない......」


千鶴は罪を認めない。


一方で言いたい事を言い切った僕の思考は3秒が過ぎ、安定を取り戻した


僕は千鶴を殺そうとしているのか?


千鶴の眼差しは僕の心を突き刺し意識を浮上させる。

頭に上っていた血が、サッーと引いていく。


そんな事をしてしまったら、僕も人殺しに......


そして、千鶴の首は僕の手からすり抜ける。


ダンッっと音を立て床に落ちた千鶴は


「ゴホッ、ゼェー、ハァー、ゼェー、ハァー......」


咳き込み息を整えているが、意識ははっきりとしていないのか、直後倒れ込む。


そこに息を切らし階段を登って来た翡翠が駆け寄って来る。僕を何処か軽蔑したかの様に睨みながら。


僕の視界は白んでいく。


最早まともに立つ事すら儘ならない。


今にも死にそうな幼馴染を目の前にして僕は、

現実を振り払う様にして、部屋から逃げ出していた。



昨日楠木 終さんが主催しているなろうサバイバルなるものの順位が発表されましてね〜


なんと2位でした!(今はまだ5作品しかエントリーしていないそうですが......)

それでも皆さんのおかげでここまで来れました!

本当にありがとうございます♪

(毎回言っている希ガス...)


是非評価して頂けると、とても嬉しいです!

感想なども待ってます♪

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