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第16話 優しさと愛しさと

ブクマ&評価ありがとうございます!

気付くの遅れました!すみません(*´з`)

「キッチンで吐いてごめんなさい。」

 対面になり、彼の右手は私の背中をまださすってくれている。


「それは気にしなくて良い。いつもこうなの?」

「いつも吐くわけでは・・・・・今日生理なの忘れててスカート履いてきて足元冷えてひどくなったのかも・・・・」

「ダメじゃん。」

 少し呆れて笑われた。


「だって、今日亮さんに会うし、ちょっとおしゃれしたかったし・・・・・」

 口を尖らせチラリと顔を見上げれば、彼は両手で顔を覆ってしまっているので表情が見えない。

 でも耳赤い・・・?


「はぁ~~~~、全く。」

 え、え、そんなにため息つくほど呆れなくても・・・・反論しようとしたところで体が固まった。


 しっかりと腕に抱かれていたからだ。


「えっと・・・・」

 抱きしめる力が強い。息苦しくなってきた。


「りょ、亮さん。」

 胸を叩いて苦しいのをアピールした。


「心配かけた罰でしばらく(うち)で休んでいく事!」

 腕はほどかれたが、手は両肩を強く掴んだままだ。


「はい・・・わかりました・・・」

「素直で宜しい。スカートで冷えるならスウェットとか貸すけど、他に欲しいのある?」

「そしたら靴下と、ホッカイロ欲しい。腰に貼りたい。」

「わかった!吐き気がもうないならソファに座ってて。」

 素直にキッチンからソファの方へよたよたと進み座った。



 呼吸が荒くなってきた。これは完全にまずいかも。

「はい、スウェットのパンツと靴下。靴下は新品だし、スウェットは洗ってあるから安心して。」

 何が安心かわからないが、ありがとう、と小さく呟くと私はそのままスウェットを履きだした。

 小学生の時男女同じ教室で着替える時良くこうしてたな、とふと思い出した。


 腰回りが少し暖かくなった事に安堵しスカートを脱いだら、信じられない!と言っている様な表情で彼が固まっていた。


「警戒心ナシかよ・・・まぁ今度で良いや。ホッカイロないからコンビニ行ってくる。ベッド入って寝てて。」

「?? あ!その前にバスタオルも下さい。」

「何に使うの?」

「シーツが汚れるかもしれないからお尻に引く。汚れたら悪いし。」

「汚れても洗うから気にしなくても良いよ。」

「私が気にするし、恥ずか死ぬので貸して下さい!」

 ニヤニヤしながらバスタオルを持ってきて、頭をぐしゃりとした後コンビニへ出かけていった。


 素直にベッドを借り潜り込んだら、彼の匂いがするベッドに安心したのか、すぐに寝てしまった。



 ********************

「しずか?」

 ベッドがきしんで呼びかけられたので目を開けた。


「はい、貼るホッカイロ。」

 体を起こし、ありがとうと受け取った所で外が暗くなってる事に気付いた。


「あれ・・・?今何時?」

「もうすぐ19(しち)時、コンビニから帰ってすぐ声かけたけどぐっすり寝てて。そのままにしてたんだけど、お腹は?すいてない?」

 そんなに寝ちゃったのか。


「・・・・お腹すいたけど、あんまり食べられない・・・・・」

「そう言うと思ってカップスープとヨーグルトやゼリーは買ってきたけど?」

「!!!お母さん!!」

「誰が母だ。」

 素早いツッコミに、こんな一面もあったのかと笑ってしまった。



 寝室に食事を運ぶ、と言われたけどベッドを借りた上に食事までベッドで食べるのなんて恥ずかしすぎるので、リビングで食べる事にした。



 寝室から出てきた私の様子を見て亮さんが、

「まだ、あんまり顔色良くないな・・・・」

 と呟いた。

 うん、正直まだ辛い。


「もう今日はこのまま泊まっていきなよ。外寒いしまた具合悪くなるぞ。」

 確かにもうすぐ12月になる夜はぐっと気温が下がる。でも・・・


「お泊りはさすがに・・・・」

 ベッドを借りてる時点で対して変わらない気もするけど。


「その状態で長時間車で送るのも心配なんだよ。」

「うう・・・だって、生理用品とかお泊りセットとか何もない・・・」

「はい。」

 紙袋を手渡された。ガサガサと中身を確認すれば、

 お泊りの化粧品セットと歯ブラシ、生理用品が2種類入っていた。


「え、夜用も?!」

「引くなよ!恥をしのんでコンビニの店員さんに教えてもらったんだ。俺より年下らしき女性の店員しかいなくて・・・怪しまれるの覚悟で聞いたんだから。」

 どうやって聞いたんだろう。

 何か、あたふたしながら店員さんに聞いて、引かれている亮さんが浮かんで少しおかしくなったと同時に胸の辺りがホワっとした。


 うん、ここまでしてくれたなら泊まっていこうかな。


 優しさに触れ少しこそばゆい気持ちで袋を眺めていたら、まだ悩んでいると思ったのか、

「あと、そんな状態の女性に何かしようなんて思わないから。本当に心配だから泊まってって欲しい。」

 と真剣な表情で、さらに加えられた。

「はい・・・お言葉に甘えます。」



 ********************

「シャワーは?」

 ゴハンを食べ終えたところで聞かれた。


「足だけ洗いたい。」


 バスルームに案内され背を向けたままタオルやシャワーの使い方を説明してくれている。

 抱きしめられた時暖かかったな・・・


 そっと両手で彼の服の両脇を掴み頭を背中に預けた。

「ありがとう。」

 後ろからのハグは恥ずかしいからこれで精一杯だ。


 と思ったら手首を掴まれ手を前の方へ持っていかれた。

「ぎゃっ」

 意外と勢いがあって鼻が潰れた、けどそれよりめっちゃ密着してる・・・!


「どういたしまして。」

 声がすごく優しかったから少しだけドキドキは治まった。


女の子は冷やしちゃダメ

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