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第15話 ジャケット納品

ブクマありがとうございます!(*´▽`*)/

着実に読者さんが増えていっていて、めちゃめちゃ嬉しいのです!!

 本番の生地で裁断や縫製をしている間も亮さんから会おうと連絡があった。

 具合が悪い、と嘘を付いて断ろうと思ったが、心配かけるのは良くないので、素直に、

『恥ずかしいからしばらく無理です。』

 と伝えておいた。


 だって今会ったらドキドキしちゃって、きっとどうしたら良いのかわからなくなっちゃう。


 気持ちを汲んでくれたのかそれ以上は無理に誘おうとはして来なくなったが、何ともないやり取りは続いていた。



 ジャケット作りは余計な事を考えず作業に集中出来る為、深く考えると思考が止まってしまう所を、集中しすぎたおかげか思いのほか早く出来上がってしまった。


 そう、出来上がってしまったのだ。


 めんどくさがりな私がこんなスピードで出来るなんて・・・

 平日にもちょこちょこ作業をしていたのも早く仕上がる要因だったかもしれない。




 元々ジャケット作りから始まった関係だったはず。これを渡したら終わりなんだろうか。


 ここまでのやり取りで、これで終わりとは思えないが、はっきり付き合おうともなっていない。


 彼が自分を好きかも、という期待は元カノ達のスタイルの前に最近は消えていた。

(物珍しさから構われていたりして・・・・)



 ・・・・・うじうじ考え込んでもいても仕方ない!!

 会ってないから不安になっているかもしれない。


 ジャケットが出来上がった事を伝えよう!そして会う約束の連絡も!

 例えうまくいかなくたって、自分の気持ちは伝えたい。そう思って彼に連絡をした。



 *************************

 完成した旨の連絡をしたら、ゆっくりで良いと言ったのに、早く出来上がった事には嬉しいけど無理してないか心配された。


 亮さんの事を深く考えたくないから早く出来たとは言えない。



 *************************

 約束の日、駅へ着く頃、手が離せないから一人で来て欲しい、と連絡が入った。


 いつも迎えに来てくれてたのに・・・・


 はっ!寂しいなんて思ってしまった。

 面倒くさくなったとかじゃないよね?

 今までと違う状況は簡単に疑心暗鬼を招く。

 あと何かお腹痛い。緊張かな・・・・・



 恐る恐る着いた時、玄関で出迎えてくれた亮さんの表情で杞憂だった事に安心した。



 *************************

「じゃぁ、失礼しますね。」

 後ろに回って亮さんにジャケットを着つける。


「お~・・・・!恰好良い!着た感じもすごく良いね!」

 良かった、気に入ってもらえたみたいだ。嬉しそうな表情を見て私も嬉しくなった。

 亮さんは姿見の前で腕を動かしたりして、着心地を確認している。


 納品完了しちゃったな・・・・・

 この後どうしよう・・・・・ん?あれっ・・・?


「無茶なお願いを聞いてくれてありがとね、それでさ、・・・・・しずか?」



 あ、やばいかも・・・・・

 世界が回っている。ぐわんぐわんしてる。たまにやってくる眩暈だ。

 足元が不安定になってテーブルにもたれかかる。


「しずか!!!」

 慌てた亮さんが支えようとしてくれた。


「亮さん・・・」

「やっぱり無茶したんだろう。どこか具合悪い?」

「亮さん・・・」

 顔を上げ、涙目で訴える。


「吐きそう・・・・・」

「!!!」

 あわあわしつつも腕を抱えられて立ち上がり、キッチンへ連れて来られた。


 ヘアゴムを持ってなかったので髪が汚れるのは仕方ないと深層で意識していたが、嘔吐している最中、彼の左手は髪を束ねて、右手は背中をさすってくれていたのがわかった。




「落ち着いた?」

 力なく頷く。


「徹夜したとか?それか風邪の引き始めとかかな。」

「違います・・・・」

「ん?」

「・・・・・」


「何か病気ならこれから病院行く?」

 覗き込んでくる顔が、甘いし、はずい。


「病気じゃないから大丈夫。」

「でもまだ顔色悪いし、具合悪そうだよ。」


「えっと・・・・あの」

「うん。」

「あの・・・・・ただの生理痛なので!」

「えっ、あ~・・・」


お気づき頂けただろうか。

呼び捨てになっている事に・・・

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