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第14話 砂糖菓子の様な

 マンションを出たら駅と反対側へ行くから遠回りするのかと思ったら、向かった先が駐車場だった。

 都内なのに、車いるのか?と思うくらい、この頃は少し冷静さを取り戻していた。


 電車で帰る、と言ったのにそんな目をしてるのに電車で帰せない。と押し切られてしまった。


 誰も注目なんてしないと思ったが、途中で思い出して顔が赤くなったり青くなったりしそうなので、お言葉に甘えて車で送ってもらう事にした。

 原因の張本人と一緒で良いのか、という疑問は多少浮かんだが・・・・



 自宅までの道のりを説明した後は、何を話せば良いのかわからなくて、ずっと黙っていた。亮さんも同じなのか合わせてくれているのかしゃべらない。


 道がそこまで混んでいなかったので、1時間と少し経った辺りで自宅のすぐ近くまで着いた。

 自宅付近の道は一方通行が多い為、細かく説明したらほどなく自宅マンションの前まで着いた。



「ここか~」

 車内からマンションを見上げている。


「送ってくれてありがとうございました。」

「どういたしまして。お礼は部屋でお茶で良いですよ。」

「付き合っていない人を家には上げません。」

「わかってる、冗談だよ。」


 少し寂しそうに笑う彼の手は私の頭の上にある。

「家まですぐそこだけど、気を付けて。今日はゆっくり休んで?前も言ったけど、ジャケットはゆっくりで構わないんだから。」

「・・・はい」


 車から降りて角を曲がる所まで見送った。

 ハザードランプがチカチカした気がする。




 自分の部屋へ戻って玄関で力尽きた。ネット等で良く見る orz の四つん這いの形だ。



(何あれ。あっっっま。)

 亮さんの家で後ろから抱きしめられて耳元で囁かれた事や、帰り際頭を撫でられた時の甘い表情を思い出したら途端に顔がまた熱くなった。


 あの人タラシなんだわ。甘い甘い甘すぎる!!

 転がり悶えそうになったがグッと堪えた。



 多分、亮さんは私が好きだ。

 そして私も亮さんが好きなんだ。



 ふっと頭に浮かんだのは、元カノちゃんと及川さん。二人ともスレンダー美人だった。

 対して私は?

 途端に自信がなくなった。



 そうか、好きのブレーキは、亮さんは私のタイプじゃない、とかではなくて、単純に私自身のコンプレックスだったんだな。


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