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第10話 買い出し。え?デート?

 亮さんの謎の不機嫌に違和感を残したまま行った夕飯の席でデザインは決まった。


 今日はデザインを元にどういう素材が良いか一緒に確認する為手芸店へ向かう。

 一人で探してくる、と言ったが、気に入らない素材だったらどうするんだ、だから一緒に行く、と押し切られた。

 確かに、気に入らない場合があるかもと、納得して同伴する事にした。


 ただ、この前の事があるので今日は予定より早く行って待っていた。

 正直めんどい。何故こんなに気を遣わなくてはいけないのか。



「あれ?待たせちゃった?」

 オンタイムでやって来た亮さんは時計と私を交互に見て言った。


「いえ、早めに着いただけですし、そんなに待ってないから大丈夫ですよ。」

「ごめん。」


 気にしなくて良いのに。

「行きましょ!」

 亮さんの袖を掴んで進もうとしたら持ち換えられて手をつなぐ形になった。


「・・・・・」

「・・・・・」

 わずかに見つめあってしまったが、気にしない事にしてそのままお店へ向かう。



 ********************

「へぇ・・・ほんとに生地がいっぱいなんだね。初めて来たよ。」

 所狭しと生地が並ぶ店内を見渡す。目的がなければ絶対に来ないジャンルのお店だろう。


「この前おっしゃっていた感じの素材だと・・・2階だな。上行きますよ。」

 階段付近の案内図を確認し、階段を上がる。店内は狭いので握られた手を離しても何も言われなかった。

 なので先ほどの事に気にしないまま素材を探す。




「これとかどうです?」

「うーん、これよりもう少ししっかりした素材が良いな。」

「したら・・・・あっこれは?」

「あっ、そうだねこれが良いな。」


 んしょ、んしょ。

 寝かせた状態で棚に積まれて収まっている素材は取り出すのが難しい。手を伸ばさなきゃいけない位置にあるなら尚更だ。

 そう思ったら亮さんが軽々と生地を出してくれた。


「あ、ありがとうございます。」

「作ってもらうんだから当たり前だよ。」

「そういうのさらっと出来て言えるの恰好良い。」

「え?!」

 大きい声を出すからびっくりしてしまった。


「そう言ってもらえて嬉しいよ。」

 あ、いつか見たかわいい笑顔だ。

 最初会った時爽やかな笑顔とは裏腹に、腹黒そうだと思ってたけど、この笑顔を見るとどういう人なのか判断するの難しいな。



 ********************

 生地やその他必要な物の買い出しが終わり、休憩がてらカフェへ来た。


 生地が入ってる袋は持たせてもらえないし、袋と反対の手はまた私へと繋がれるものだからさすがに戸惑い少し顔を赤くしたら満足気な表情で歩き出し、ご機嫌になった彼は今、案内されたテーブルの正面に座りコーヒーを飲んでいる。


 もしかしなくても好意をもってくれているんだろうか。



 ・・・・・・・・え?私のどこに?!?



 亮さん()で遭遇した元カノはモデルだった。スレンダー美人さんで、巨乳女子に胸を押し当てられる苦い経験のある彼は私の様なぽっちゃりはタイプじゃないはずだ。


 もしかしたら私みたいな人間は今まで近くにいなかったタイプなのかもしれないが、いたずらでハグしてくる人だから手を繋ぐ事が好意なのかわからない。



 ・・・・・・・・うん、考えるのやめよう。

 だってわからない。この好意が本当かどうか。


 確かめたら違った、なんて事は今までだって良くあった。

 私も亮さんへの好意はあるが、付き合いたいか、とは違う気がする。今日待ち合わせで待ってた時はめんどい、くらい思っていたし。

 それよりジャケットを早く完成させたい。

 なので、好意云々の考えは放棄する事にした。



「そろそろ出ようか。」

 カフェラテを飲み終えて一息ついたところで、促された。

 伝票に手を伸ばしたが、すかさず奪われた。


「ちょっと亮さん!今日は私が払います。」

「良いよ、大した金額じゃないし。」

「もーそう言ってこの前もその前もつい最近も奢ってくれたじゃないですか。さすがに申し訳ないから払いますよ。」


 そう、実は会う度の食事代は亮さんが支払っている。お財布からお金を出しても受け取ってもらえない。


「いいって。奢られる時に奢られておきなよ。」

 もう・・・・・私の困った顔を見てまた満足気になった。奢りたいタイプの人なの?



「この後どうする?夕飯まで少し時間あるね。」

「帰ります。」

「えっ・・・・?」

 断られると想定してなかったのか途端に悲しげな表情になった。

 それは、ちょっと反則だ。胸が痛む。


「帰ってジャケットの作業進めたいので。」

「そんな焦らなくても、別の日にやれば?」

 やんわりと諭してくる。


「本業じゃないから土日しか作業日ないのに、その内の1日は亮さんと会ってるから予定より全然進んでないんですよ。」

「明日日曜だし明日にまわせば?」

「明日は明日で予定があるので、作業出来るのが今日のこの後しかないんです。」

「そっか・・・何の・・・・いや、ごめん。じゃぁまた今度。」

「はい、ごめんなさい。また誘って下さい。」



 置いていかれた子犬みたいな表情するんだ・・・・


恋人繋ぎじゃなくて普通の手つなぎ(・∀・)ニヤニヤ


大体半分まで来ました!読んで下さってありがとうございます。

最後まで二人の行方を見守ってくれたら嬉しいです。


そして、亮さん視点の別タイトルも公開予定です。

追っかけで公開するか、しずか視点が終わってからにするか未定ですが、公開したらあとがき、若しくは活動報告にてご連絡致します♪

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