始まり
最近とあるゲームが流行っている。
ゲームの名前はユグドラシルオンライン、ESMAという組織が運営するゲームだ。
ところが正式オープンから10日目、はやくもゲームに異変が起きていた。
「緊急時の集合場所は中央広場・・・ はやくギルドのみんなを探さなくちゃ」
異変に気付きログアウトしようとしたけどできない。
チャットも機能していないようなので、ひとまず仲間を探すために待ち合わせ場所へ急ぐ。
「やっぱりプレイヤーもNPCも誰一人いない・・・ 日も落ちたのに町の明かりも全部消えてる」
この街で光るものは中心部にそびえ立つ城だけになっている。
中央広場もいつもは人であふれているのに今日はだれ一人いない。
「もしかしたら城にいけば誰かがいるかもしれない」
そう思い城に向かおうとすると背後でなにかが動くおとが聞こえてくる。
振り替えると何か黒くて大きなものが地面を這いずるように近づいて来ているのが見えた。
慌てて逃げようと周囲を見回すと、建物の間からその謎の黒いものが這い出てきている。
もうだめかと思ったそのとき、照明弾のようなものが打ち上げられた。
魔物たちは光を避けるようにどこかへ消えていく。
再び周囲が暗くなった。
こんどは何かが羽ばたく音が聞こえてくる。
『*******?』
翼をもった影は何かしゃべっているけどよくわからない…
『******!』
突然影は白い光の玉のようなものを私に向って飛ばしてきた。
避けようとしたけどもう体が動かず白い光にあったってしまった。
『****!』
複数の人間の声が聞こえる。
『ちょっと眠っててね』
その言葉が聞こえた直後に意識を失った。