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宣戦布告【Declaration of War】

「マリアって言います。今日はよろしくお願いいたします」

「ナミナです。回復と防御役です」

「ウーノだよ。水魔法が使えるよ」

「私は、闇と風の魔法が使えるよ」


「今は、【1-50】で止まってます」

「僕らは、【1-30】なんで、一緒に行っても問題なさそうですね」


こうやって、少しずつMDを増やしていった。


「今のところ、【3-20】が、3名と【2-50】程度が10名ほど、その下にも新人が、20名程いるわね」

「結構、増えたね」

「三章クラスが10名は欲しいな」

「確かにね」


ここまで1ヶ月が経っていたが、なかなかの成果だった。


「ここんところ、悪さしている組があるのよね。ちょっと、3人連れて締めてくるね」

「気をつけてね」


「多分、銃を撃ちまくって来るけど、気にしないで!」

「気にしないでって•••」


「その、バッグを付けていれば、物理攻撃は、弾き返してくれるし、魔法も威力や属性にもよるけど、大概は効かないわ」


それを聞いて安心したのか、ズンズン入っていった。


「われー、どこの組のもんじゃ」

いかにもと言う感じの奴が出てきた。

「ちょっと、お痛が過ぎるようなので、潰しに来ました」

「おんどりゃ~なめとんのか?」

「そんな、汚い顔なめるワケないでしょ」

「何?死ねや!」


そう言って、セノンをドスで刺してきた。


「ズッス」

そいつがニヤリとした。


「セノンさん!」

マリアが、心配そうに叫んだ!


「だから、大丈夫って言ってるでしょ!」

と言ってそいつを右手で軽くはたいた。


そいつは、すごい勢いで吹っ飛んで壁にあたって、気絶した。


「ああ、そう言えば、殺しちゃダメだからね。全員生け捕りにして、組織のことを話してもらったら、千年迷宮の刑だから」

「セノンさん、怖!」

みんな、一瞬ゾワッとして鳥肌が立った。


「でも、大丈夫そうだね!」

「あと、逃がさないように、やる時は、徹底的にやらないと、報復とか来られても面倒だからね」

「はい!」


それぞれ、手分けして一人ずつ潰していった。


「ああ、ごめーんなさーい」

ナミナが、謝りながら、スタッフで奴らの頭を殴っていた。


「こいつら、どうするんですか?」

マリアが、セノンに尋ねると、


「ああ、一ヶ所に集めておいて、魔法で筋力も増強されているから軽いでしょ?」

「あれ、本当だ!」

「あと、汚い金には、絶対に手を付けないで!禁止よ!」

「はい!」


「さあ、片付いたかな?」

セノンは、魔法陣を展開すると、奴らを何処かへ移動させた。


「なんだ、あいつらは、見た目はひ弱そうなのに、メチャクチャ強いんだけど!」

小物が、一人ロッカーのなかに隠れてその様子を、ガタガタ震えながら見ていた。


噂は、瞬く間に裏の世界で広がってしまった。


「しまった、討ち漏らしがあったみたいだね」

「最後のスキャンまでしっかりしないといけなかった。ごめんなさい」

セノンが、ルミオに謝った。


「いや、かえって好都合かもしれないよ。これで、悪さをする奴も減るかもしれないし」

「そうだといいけど•••」


ルミオの言う通り、街の小悪党は息を潜めていったが、黙っていないのは、あの二大闇ギルドだった。


一つは、「ガルマス商会」表向きは、商会を名乗っているが、裏ではそのノウハウを使って、闇市や闇オークションなどで幅を利かせていた。


もう一つは、「ゴンドーズ ファミリー」いわゆるマフィアだ、まさに何でもやる。名前を出せば、誰も手を出せないヤバい集団だった。


どちらも、小飼のハンターを持っていて、いつ闘争が起こってもいいように準備されている。


ハンターとは、特殊な武器の扱いに長けている者や、異能力のような力を使う者で、裏の世界では、重宝されている。


未だに裏の世界では、魔法の道具や、武器防具なども取引されているため、それらを使用している者が多い。


「おい、最近暴れてるっていう•••」

「PSWですか?」

「ああ、それぞれ、サッサと片付けろや!」

「それが、全く素性がわからないんです」

「うちのハンターを使ってもか?」

「はい•••」


「恐らくですが、フロント企業の影に隠れているのではないかと」

「そうか、裏からが難しいなら、表から行ってみるか?」

「へい、親分どうするんですか?」


「まあ、俺に考えがある•••」

ゴンドーズの親分は、悪そうな顔でニヤリと笑った。


「もう、ここまで裏の世界で知れ渡ったら、ソーサリーエレメントみたいには、襲えないわね」

「そうだね」


「こまめに潰すか、他の方法を考えるかしないとね」

「うーん」


「ハンターが出てくると、今のMDでは、対応できないからもっとランクアップが必要ね」

「確かに」


その頃、探偵会社の方では大変なことになっていた。


「おーい、ここの事務所は、お茶もでねーのか?あーーー」

「お客様、大変申し訳ありません」


「なんだーーー何見てんだ?」

「お客様、お静かにお願いします」

「ああ、お客様に命令するのか?この事務所は?」

「申し訳ありません」


悪質な客やクレーマーが、多発し通常業務に支障が出始めていた。


「会長、大変です。これでは仕事になりません」

「どういうこと?」


シオンの耳に入った時には、収拾がつかなくなっていた。


シオンは、すぐに現場へ赴いた。


「お客様、こちらの方で何か不手際でも御座いましたでしょうか?」

「ああーうっせえ、ばばあ!」

「ピキ!」

「お客様、今、なんと仰いましたか?」

「ばばあ、うっせえ!」

「なるほど、なるほど•••」


シオンは、キレた!


「お客様、あちらでお話をお聞きしましょうか!」

と言って、その客の頭を鷲掴みにして、奥の部屋へ連れていった。


「何するだ!俺は、客だぞ!」

「誰が、ばばあだ!」

シオンは、鬼の形相で頭をおもいっきりどついた。

その客は、白い泡を吹いて気絶してしまった。


シオンは、そこにいた悪質な客を全員別室に連れ込んで、気絶させた。


「会長、申し訳ありません」

「いいえ、気にせず業務に戻ってちょうだい」

「はい!」


その場は、これで収まったが•••


「親分、分かりやした」

「おお、分かったか!」

「PSW Detective Agencyでした」

「よし、ハンターにそこの社員を襲うように依頼しろ!」

「了解しました」


ゴンドーズは、PSWとつく会社を片っ端から、クレームを付けて、その対応を観察していた。


シオンの対応で、ただの会社でないことがバレてしまった。


そのせいで、探偵会社の社員が教われて、怪我をしてしまうと言う事件が起こってしまった。


「セノン、ルミオ、ごめんなさい。私の軽率な行動のせいで、警察沙汰にまで発展してしまって•••」

「お母さんは、悪くないわ。私でも同じことをしたから!」

「そうですよ。姑息な手を使って来ますね」


「もうこうなったら、一気に潰すしかないわね!」

「そうね、まだMDは、実用レベルには達していないから、私たちだけでやるしかないわね•••」


「ちょっと待って、お兄ちゃん」

「マリア•••聞いてたのか?」

「私たちも行くわ!」

マリアとナミナ、そしてウーノが立っていた。


「みんな•••」

「でも、まだ危険だわ!どんなハンターがいるか分からないから」

「お願いします。手伝わせてください」

「僕からもお願いします」


「ううん」

「セノン、私が面倒見るわ」

「お母さん」


「では、この6人で行きましょう」

「マリアたちには、召喚獣を付けるわ」

「マリアには、ウルンを、

 ナミナには、カミナを、

 ウーノには、シロガネにお願いするわね」

「よろしくお願いします」


カミナは、ムーンウルフで闇属性の攻撃型、ウルンは、ホーリーウルフで光属性の回復と攻撃の中間型、シロガネは、スカイトレイダーという怪鳥で風属性の支援型、空も飛ぶことができる。


「ルミオとマリア、セノンとナミナ、私とウーノの3チームで、とりあえず本部以外の3ヶ所ずつを襲撃しましょう。最後に終わったところから本部へ集合よ」

「はい!」


次回 【Annihilation Operation】

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