表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伝説の魔女の玄孫の私は、この魔法の廃れた世界で 怪盗ウィッチとなって無双する    作者: 吾妻 八雲


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/22

怪盗(ファントム)ウィッチが無双する! 【Phantom Witch Warriors!】

「お疲れ様」

「うん、結構疲れたね」


「あれ、迷宮の管理権が、譲渡されたみたい•••」

「完全踏破したからだね」

「まあ、いいか•••」


「10日間も休んで、大学は大丈夫なの?」

「一応、1ヶ月の休学届けを出しておいたから問題ないよ」

「さすが、用意周到ね」


「ルミオもゆっくり休んでね」

「うん」


「でも、先にシオンさんを助けてあげないと」

「ルミオ、お願い」

「分かった」


ルミオは、一瞬でシオンの家に到着した。


「さあ、解放してあげて」

セノンが、シオンの家のドアにカギを差し込むと、結界は、細かい光の粒となって砕けて消えてしまった。


「シオンさん」

セノンが、扉を開けて家に走り込んだ。そこには、シオンが、ソファーで眠っているようだった。


「シオンさん、シオンさん•••?」

「あれ、起きないよ!」

「ウソ」

「シオンお婆ちゃーーーん」


「おい、誰がお婆ちゃんだって!」

「ああーーー、よかった生きてた!」

「勝手に殺さないでよ•••」


「シオンさん、人が悪いですよ•••」

「心臓に悪い•••」


「無事クリアできたのね、しかも10日間もかからずに」

「うん」

セノンは、目に涙を浮かべながら、シオンに抱きついた。


「シオンお母さん、ただいま」

「セノン•••」

「ありがとう、セノン」

ルミオは、それを見て涙が堪えきれなかった。


「お母さんじゃなくて、お姉さんでもいいのよ?」

「ええ、ちょっと年が離れすぎ•••」

「セノン!」

キッと、シオンが睨み付けた。


「ハハハ」

「ハハハーー」

みんなで楽しそうに笑っていた。


「私、ここに一緒に住んでいい?」

「もちろんよ」

「ルミオも一緒に住めたらいいのにね」

「うん、とりあえずは、大学もあるし難しいかな•••」

「残念•••」


「ルミオ、ゆっくり休んでね、ありがとう、付き合ってくれて」

「いや、こちらこそありがとう」


ルミオは、一瞬で家に帰って行った。


「ああ、帰っちゃった•••」

セノンは、残念そうに呟いた。


「セノン、ダンジョンのこと教えてよ、どうだった?」

「えっとね•••」

「あ、その指!」

「いいでしょう!指輪貰っちゃった」

女子会のようにいつまでも話がつきなかった。


「セノン、探偵事務所はどうするの?」

「しばらくは、お母さんと一緒に居たいからお休みにする」

「嬉しいこと言ってくれるわね」


「なんか、一杯アイテムがあるんだけど、お金にはならないよね?」

「そんなことないわよ」

「ええ、そうなの?」

「現に私の収入源は、ネットオークションで骨董品として売ったものだからね」


「ええ、お母さんが売ってたの?」

「うん、外出れないし」

「ああ、そうか•••」

「私、頑張ってお宝と思って集め返してたのに•••」

「ああ、そうだったのごめんね•••」

「いや、お母さんは悪くないよ」

シオンにもたれ掛かって言った。

シオンは、セノンの頭を優しく撫でてあげた。


「とりあえずの収入はそれでいいとしても、仕事はしないとね」

「うん、探偵も楽しいしな」


「せ、セノン、セノン•••」

突然、スマホからルミオの切羽詰まった声が聞こえてきた。


「どうしたの?ルミオ!」

「た、大変、大変なんだ」

「ええ、どうしたの?」


「か、家族が、家族が、拉致されたって連絡が•••」

「拉致?」

「電話があって、セノンを連れて来ないと家族を殺すって•••」


「なんですって!」

セノンの顔色が真っ赤になった。


「どこのどいつよ!」

「ソーサリーエレメントの本社ビルに来いって•••」

「行ってやろうじゃない!」

「後悔させてやるわ!」


「セノン、どう言うこと?」

「お母さんは、待ってて私、ソーサリーエレメントをぶっ潰してくるわ」

「ああ、そう言うことね」

「御愁傷様、誰に手を出してるのよ、この世の中で一番、怒らせちゃダメな娘なのに•••バカね•••」


セノンは、一瞬でルミオの家に行くと、ルミオは少しうろたえていた。

「ルミオ、大丈夫よ。すぐに救出に行きましょう!」

「うん、救出だけなら僕だけでも行けるんだけど、セノンに危害が加わると困るから•••」

「うん、心配しないで!」

「もう、二度とこんなこと思い付かないように、徹底的にやるから!」

ルミオは、絶対にセノンを怒らせてはいけないと、心に強く刻み付けた。


「まずは、家族を救い出して安全な場所に移動してあげて」

「分かった」


「私は、ちょっと無双してくるから」

「ルミオは、本社のビルに行ってソーサリーエレメントの組織図と住所や連絡先なんか、調べておいてくれる?」

「うん、分かった。どうするのそんなもの?」

「決まっているでしょ!徹底的に末端の末端まで追いかけて潰すためよ」

「うう、御愁傷様•••」


ルミオは、一瞬で家族を救い出すとシオンの家に連れていった。


「ごめんなさい、シオンさん、安全な場所がここしか思い付かなくて•••」

「いや、正解よ」

「うちの家族です」

「シオンといいます。ルミオ君にはうちの娘がいつもお世話になっております。今後とも末長くよろしくお願いします」

「これは、ご丁寧に」

家族は、何がどうなっているのか分からない様子だった。

ルミオが、一生懸命これまでの経緯を説明してくれた。

「ああ、うちの息子が大変お世話になっているようで、ありがとうございます」

「いえ、こちらこそ、ここなら安全ですから、自分の家だと思っておくつろぎくださいね」

そう言って、少しずつ打ち解けていった。


その頃、セノンは、本社の前にいた。

「こいつら、ルミオに手を出すなんて、絶対に、絶対に許さない!」

鬼のような形相になってる。


「絶対に殺す!って言いたいところだけど、教育上よろしくないので、千年迷宮の刑で許してあげるわ!」

そう言って、腕をならした•••


ルミオは、セノンにいわれた通り情報を集めていた。


セノンが、正面玄関の自動ドアの前に立つと、警備員らしき人が駆けつけてきた。


「おーい、勝手に入ってきちゃ困るよ」

「ああ、お構いなく•••命が惜しかったら帰ったほうが身のためですよ」


そう言うと、セノンの身体からすごい光が、ほとばしり周りのガラスが粉々になって割れた。


「あ、始まったみたいだな、急がなきゃ」

ルミオは言った。


1階では、一般の社員が我先と逃げていった。


「おい、お前ここがどこか分かってるのか?」

「ソーサリーエレメントの本部でしょ?」

「お前、なんでそれを!」


ソーサリーエレメントは、裏の組織の名前なので、表向きの会社の一般社員はそんなこと知らないはずだ。


「お前、ファントムウィッチか!」

「そう、私が真のファントムウィッチよ、お前たちにとっては、死の魔女となるもの」

「何言ってるんだ、さっさと蜂の巣にしてしまえ」

「おいす」

構成員たちが、ゾロゾロとどこからともなく出てくるとマシンガンでセノンを撃ちまくった。


そこらじゅうに薬莢やっきょうが転がり、煙で見えなくなっていた。


「殺ったか?」

「ちょっと殺りすぎて、ぐちゃぐちゃかもな!」

「ハハハ」


「本当にクズね!」

セノンの周りには、バリアが張られていて、すべての銃弾が、目の前に止まっていた。


「バラ、バラ、バラ•••」

銃弾が、床に散らばると、

セノンが、一気に詰めよって一人ずつなぎ倒していった。


「うっは、」

「なんだこいつ、化け物か!」


「誰が、化け物だ!」

「うっは、死ぬ•••」


セノンは、その場の一人残さず伸してしまうと、モックンとユキナにお願いして全員、千年迷宮の第一章に放り込んでもらった。


セノンは、千年迷宮の管理者になったのでどこにでも入り口を出すことが出きるようになっていた。


「うは、ここは、どこだ?」

「うわ、デカイネズミだらけだ」

「うわーーー」

「ダダダ、ダダダ、」

「バカ、撃ちまくるな!」

「うわーー助けて!」

まさに阿鼻叫喚の地獄絵図だった。


セノンは、どんどん上の階に登っていって、全員地獄送りにしてあげた。


「ああ、セノン、情報はゲットしたよ」

「ありがとう、ルミオ」

人が変わっている•••


「オッケー、これの上から順番に締めて行くね、ルミオは、先帰ってて」

「いや、僕も行くよ!」

「ええと、先に帰っててね」

「はい!」

ルミオは、息を飲むと、何かを悟ったのか一瞬でシオンのところへ戻った。


セノンは、リストの順にまさにシラミ潰しのように一つずつ、丁寧に、一人残さず潰していった。


「これで、最後かな」

「はい、地獄へようこそ!」


モックンとユキナももうくたくただった。


「モックン、ユキナ、ごめんね。変な仕事お願いして」

「いや、お安いご用さ」

「じゃあね」


セノンは、傷一つないどころか汗もかいていなかった。


「さあ、帰ろう!」

一瞬で家に帰ると、


シオンたちは、家族みんなで楽しそうに食事をしていた。


「あら、セノンさんですね。息子がお世話になってます」

「ああ、お義母様、お初にお目にかかります。よろしくお願いします」

「お義父様もよろしくお願いします」

「あなたは、妹さん」

「マリアと申します。セノンお姉さんよろしくね」

「うん、可愛いわね」


「セノンもご飯をいただきなよ」

「うん、ありがとう」


「それにしても、シオンさんは料理が上手で助かります」

「うん?」

「あ•••」

「ルミオ、それどういう意味•••」


つづく

「玄孫無双」

PSW 魔法開発局編

【The Phantom Shadow & Witch】

をよろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ