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伝説の魔女の玄孫の私は、この魔法の廃れた世界で 怪盗ウィッチとなって無双する    作者: 吾妻 八雲


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イチャイチャすんなよ! 【Stop Flirting !】

第五章 迷宮名「大海大戦」100階

    ~“ Great Sea Battle”~


「やったーーー海だ!」

「気持ちいね!」


とりあえず、バイクで海上を爆走していった。


「もうそろそろ、お宝も集め終わったかな」

「そうだね、なかなか命の石はないね」

「もうそろそろ見つかりそうだけど」


そう言って、バイクを走らせていると、


「なんだ、あの戦艦?」

「ほう、壮観だね」


「じゃあ、やりますか?」

「おっと、待ってあの中にお宝があるみたいだよ」

「なるほど、それが命の石ね」


「乗り込んで先にいただきましょう」


ルミオが、セノンに触れると一瞬で艦内へ移動した。モブの攻撃を軽く交わしながら、


「あ、見つけた」

「よし、これで二つ目っと」


「じゃあ、あとは鳥籠のカギだけね」

「たぶん、最終章だろうな」

「でしょうね」


外に瞬間移動すると、羽で羽ばたきながら、セノンは、無数の光の光線を、ルミオは、無数の闇の球体を戦艦めがけて放った。


戦艦は、あっという間に沈んでしまい、転移魔法陣が近くの島に現れた。


「さあ、次かな」

「ここらで、食事にでもしよう」

「やった、ルミオの料理美味しいから、大好き!」

「ありがとう」

「こっちこそ、ありがとうだよ」

海風に、紫色の長い髪を棚引かせながら、キラキラしていた。


第六章 迷宮名「煉獄砂漠」100階

    ~“Purgatory Desert”~


「砂漠か、ちょっと改良しないと厳しそうね」

「眩しいね」


セノンは、家を出すと中でバイクの改良を始めた。


「じゃあ、その間にお宝を見つけられるところまで探しておくよ」

「気をつけてね」

「分かった」


セノンは、少し考え込んで改良点を洗い出していった。


まず、バイクの周りを風の障壁でバリアを作り出し、周りの温度が常に適温になるように調整して、外界からの温度や物理的干渉を完全に無効化する。


「これなら、急な衝撃や温度変化にも対応できるはず、バリアを張って移動しているようなもんね」


「ルミオ、改良できたわよ」

「分かった」

「やはり、カギはなさそうだね」

「そっか」


砂漠をバイクで走っていると、

「あれ、なに?」

「ピラミッドみたいだね」

「行ってみたい」

「でも、あの中にはお宝は無いみたいだよ」

「いや、ピラミッドといえば冒険でしょ」

「よっしゃ行ってみるか」


セノンたちは、ピラミッドの前にバイクを停めると、


「結構、大きいわね」

「遠くから見るのとサイズ感がだいぶ違うね」


セノンたちが、入り口から入っていくと、長い石廊下が続いていた。


「ルミオ、トラップがあるかもしれないから注意してね」

「分かった」


恐る恐る先へ進んでいくと、大きな部屋に出た。


「ここから、分かれ道か」

「左から順番に行ってみましょう」


左の道は、すぐに行き止まりだった。

中央の道は、また二股に分かれている。右の道は行き止まりだが、上の方向に空間が続いていた。


「右から潰すか」

「そうね」


セノンたちは、上への抜け穴を翼で飛んで登っていった。


「また、部屋だね」

「行き止まりかな?」

「待って、あそこに何か祭壇みたいなものがあるよ」

「本当だ、行ってみよう」


そこには、祭壇がありなにやら書いてあるが、読めなかった。


「ああ、それは古代文字だよ」

「モックン!」

「読めるの?」

「いや、読めない•••ユキナなら読めるってよ」

「あら、お願いできる?」

「はい」


ユキナによると、儀式の祭壇でこの窪みに命の石をそれぞれはめ込むと、宝が現れると書いてある。


「完全にトラップね」

「ぽいよね」

「ここで命の石を二つ使ってしまって、今後二つ手に入る保証はない」

「ここで使わせてダンジョンに閉じ込めるつもりかも」

「ここには、お宝の反応もないし」


二人は、考え込んでしまった。


「どうしようか?」

「うーん」


「セノン、ルミオ、僕はシノブって言うんだけど」

「おお、シオンさんがこのダンジョンに入ったときに契約したモモンガさんね」

「シノブ、どうしたの?」


「うん、ちょっと気になることがあるんだけど•••」

「うん」

「この祭壇にお宝の反応がないのは、まだここにお宝がないからだと思うんだよね」

「まだないか•••」

「なるほど、祭壇を使ってお宝を召喚するってことか」

「それなら、今反応がなくてもおかしくないわね」


「ただ、偽物で命の石を奪うのが目的かも知れない」

「そう、そうなのよね」

「でも、ここにわざわざ何もないピラミッドを作る理由がない」

「きっと何かあるはず」

「しかも、シオンたちは、完全踏破したときに命の石を四つ持っていたよ」

「そうなんだ」

「じゃあ、あと二つある可能性は高いわね」


「ここは、決断の時よ、ルミオ、あなたに託すわ」

ルミオは、しばらく考えると


「よし、決めた!」

「どっち?」

ルミオは、二つの命の石を祭壇に置いた。


すると、赤い光が周りに飛び散りそのまま石も砕け散ってしまった。


「あれ、何も起こらない?」

「わあ、トラップか•••」

「そうみたいね」

「ごめんね•••」

「いや、私も置いたほうがいいと思っていたから大丈夫よ」

ルミオは、落ち込んでしまった。


「ルミオ、もう一回スキャンしてみたら?」

「うん、あ、お宝の反応がある」

「ここ?」

「どこにもないよね?」


「セノン、この階じゃないんじゃないのかな?」

「シノブ、ナイス!」

「さっきの分かれ道だ」

「なるほど、上から見ると重なってるのか」


早速、さっきの分かれ道に行ってみると、


「あそこの下だから、左ね」

「あったよ、宝箱だ」

「ルミオ、開けてみて」

ルミオが、ゆっくりと開けてみると、カギが入っていた。

「時の鳥籠のカギだって」

「よかった、見つかって」

「これで、シオンさんを助けられるね」


「あと、二つ命の石を見つけないといけないけどね」

「さすが、ルミオ、大好き」

セノンは、思わず頬に軽くキスをしてしまった。

ルミオは、嬉しさのあまり凍った。


「ルミオ、大丈夫?」

「あ、ちょっと天国が見えた•••」


「さあ、あとはどんどん進むわよ」

「オッケー」


第七章 迷宮名「天空直下」100階

    ~“Just below the sky”~


「ここは、シロガネの居た場所なんだよね?」

「シロガネ、乗せて貰ってもいいかな?」

「ああ、ありがたき幸せ、もう出番はないのではないかと思っていました」

「そんなことないよ」

「シロガネの広い背中に乗ってみたいしね」


セノンたちは、シロガネに乗ってゆっくりと降りていった。


「ここは、下がって行くんだね」

「ルミオは、お宝お願いね」

「任せて!」


「シロガネのこと聞かせて」

「はい」


シロガネは、シオンと契約したあと、

外の世界で広い空を飛ぶことができて感動したそうだ。シオンは、一緒にいろんな場所へ冒険に行って、いい思い出になったことを教えてくれた。


セノンは、シロガネの首もとを優しく撫でながら抱きついた。


「シオンさんを思い出します。また呼んでいただき、ありがとうございます」

「よろしくね」


「セノン、もうそろそろ1階だよ」

「あの床は、偽物だね」

「こんな狭いところに閉じ込められてたんだね」

シロガネを撫でながら、セノンは目に涙を浮かべると、涙がゆっくり溢れ落ちた。


第八章 迷宮名「豪雪地獄」100階

    ~“Snowy region”~


「寒そう!全然、寒くないけど•••」

「なんか、変な感じだね」


家のなかでゆっくりご飯を食べながら窓の外を見ていた。


「吹雪いてるから、移動は極力避けたいね」

「確かに•••」


「移動して、家を出して、そこを中心に転移で探しに行くとかできない?」

「それいいね」


その作戦で、どんどん進んでいくと、

「セノン、命の石あったよ」

「よかった、やっぱりまだ残ってたんだね」


第九章 迷宮名「灼熱の終焉」100階

~“The end of the scorching heat”~


「ここも雪原と同じやり方でいいんじゃない?」

「そうだね、サクっと終わらせよう」


「ここって、イフニートのいたところ?」

「ああ、そうだよ」

「出てくる?」

「いや、面倒だからいいよ」

「ニートなんだね•••」

「まあいいや」


「命の石は、なかったか」

「残念•••」


最終章 迷宮名「千年迷宮」100階

    ~“Millennium Labyrinth”~


「なるほどね、そう言うことか」

「階段だらけだね」


ここは、空間がねじれているようで、あちこちに階段がいろんな方向を向いて浮いているような場所だった。


階段を登っていると思ったら、降りていたり、右に曲がったのに左から出てきたりする。


「これって、ひたすら進むだけなんだよね、結局」

「そう言うことか•••」


「歩いて行ったら大変だけど、バイクで行けばすぐだね」

「確かに•••」


そのままバイクで、進んでいくとあっさりと命の石も見つかった。


「よし、あとはゴールまで行くだけだね」

「でも、どうせなら完全踏破したい!」

「もちろん、そのつもりよ」

ルミオに優しく微笑みかけた。

「ここが、最終階か•••」

「意外と時間かかっちゃったね」

「トータルで10日間くらいかな」

「でも、完全踏破だね」

「うん」

ルミオは、嬉しそうにセノンと握手をすると軽く頬にキスをした。


セノンは、天国へ行ってしまった。

フリーズして動かない。


「セノン、セノン、大丈夫?」

「ああ、嬉しい!」

ルミオに抱きついた。


「おーい、さっさと出ようぜ!」

とノアールが言うと、

セノンが、睨み付けた。

「おー怖!」


セノンたちは、祭壇に近づいて命の石を持ってきた本の表紙にある魔法陣の上に置いた。


赤い光が周りに飛び散ると、転移魔法陣が現れてそれ以外の空間はすべて無くなって真っ暗になった。


そのまま、しばらくしてもとの山の洞窟に出てきた。

次回 【Phantom Witch Warriors!】

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