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色とりどり  作者: いづる
6/9

告白して振られた (それぞれの想い)

彼女とは幼馴染だからわかる。

彼女(美以野 愛香)は変わった。


私の存在が彼女をそうさせてしまったのだろうか?

それとも彼と出会ったからだろうか?


今ではわからない、何が正解でどうすれば良かったのか

こんなことは望んでは無かった、、、のに


今までは、愛香は目立ったことはしない

人見知りの大人しいタイプだった。


なのに今、清水の舞台から飛び降りるごとく思い切ったことをしている。


この理由も、よく当たると言われた占い師に今年はいい年ですよ。

なんでも思い切ってやってくださいと、背中を押されたのがきっかけ。

いつもは、占いなんてすぐに忘れるのに‥。


親友の私が、片思いの彼に打ち明けてカップルになったから。

だから?そう、だから愛香もうまくいく‥なんて、勝手に思って後押しして

私もばかみたい。


見事に、ていよく断られた。親友が、パニックでいたたまれなくて

そんな状況みていられなかった。ごめんね。

◇◆〇〇◇◆〇〇◇◆〇〇◇◆〇〇◇◆〇〇

愛香

上手く気持ちを伝えられたのかわからない、だけど断られたことはわかる。恥ずかしくて惨めでどんな顔していたのか、自分がその時なんて言ったのか。まったく思い出せない。

ただ、その場所から彼の前から消えてしまいたい。と全速力で家に向かっていた。涙が溢れてきて、手の甲で拭いながら走っていた。

涙って本当にしょっぱいんだあ、なんて思いながら。

自分の部屋に入るとお気に入りの曲を大音量でかける。

でも、軽快なリズムの曲は余計に悲しくなる。

ちょっと前の自分を思い出すから‥‥。

彼ことリヨポン様と手を繋いで歩くことや、この曲の歌詞のようにちょっとした喧嘩をしながら仲を深めあう。なあ〜んて、幻想無残にくだけちる。

ばっかみたい。うっ、うっ、わあ〰︎ん。今まで溜めていた思いと涙が、これでもかと溢れてくる。こんなことなら、遠くから眺めているだけでよかった。

ニックネームをつけて、学校のどこかでみかけてドキドキ感を味わうだけでよかったのに。うっ、うっ。


「うるせえーよ。」急に声がする方向を向くと弟の陸人が、ドアの前で怒った顔で見ている。

「な、なんであんたがいるのよ」とやっと声を出す。涙と一緒に鼻水まで流れてくる。


姉のぐちゃくちゃな顔をみて一瞬たじろいだようだったが、それでも、視線を外しながら「うるさいからだよ。ヘッドホンなしで聴くな。どうせいつも言ってた、リヨポンとかいうやつに振られたんだろ」と言いたいことだけ言い捨てる。

的中され、近くにあるぬいぐるみを投げつける

「なんで、知ってるのよ」

「しっ、知るかあ。そんなこと。とにかく、お・ん・りょう」と、いいすててドアを乱暴に閉めて行ってしまった。


閉めるなり誰に言うわけでもなく(失恋かあ)とつぶやく。

これからはちょっと姉ちゃんにやさしくしようかな‥‥。

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