34
もういいや、いい加減無駄な深読みはやめて先に進もう。どれだけ俺は無駄な時間を過ごしたんだよ。考えるのも嫌になるレベルだぞ。俺はどれだけこんなしょうもないことを繰り返せばいいんだ。本当に少し前までの俺をぶん殴ってやりたい気分だ。どうしてこんなことばっかりしてしまっているんだよ。本当にしょうもないな。俺はなんて馬鹿なんだ。自分の馬鹿さ加減に嫌気が差して嫌気が差しまくっている。これぞ、嫌気が差すだな。俺は新たな境地に至ってしまったようだ。あれだけ、自分に自身があったって言うのに、今じゃ俺は世界で一番の馬鹿だと思ってしまっている。これもすべて過去の俺が愚かだったことが原因だな。ふざけんなよ、なんで俺が事項肯定感低い男になっちまってるんだよ。俺はいつでも最強だし、とんでもない強さを持った世界で一番の人間じゃないとダメだろ。それこそ、頭だって一番じゃないと認められないんだよ。こんなことしてる場合じゃないんだ。もっと、勉強をしないと。俺は今猛烈に勉強がしたい。まさか、俺の人生で勉強がしたいなんてことを真面目に思う日が来るなんてな。自分でもまったく信じられないぜ。俺としたことが、勉強を今まで怠ってきた着けを払わされることになるとはな。こんなことなら前世でのすべての時間を勉強に当てておくんだった。それができてたら、もしかすると俺も世紀の大天才としてこの世界に降臨することができていたかもしれないのにな。とんでもなく惜しいことをしてしまった気分だ。なんで、俺は無駄に遊び惚けて何もしてこなかったんだろうな。どうせ、前世ではこの魔力も自覚することができなかったんだし、この第二の人生に繋ぐことだけを考えて生きておけよ俺。なんでそんな簡単なことがわからなかったんだ。今の俺は全部理解してるぞ。これも俺が少しは成長したって言う証かな。今までの俺だったらここでも、何も気が付くことはなかったはずだ。グダグダと文句ばかり垂れて、どうせ何も解決しなかったんだ。でも、今の俺は自分のどうしようもない過ちに気づき、それを改善するために知恵をふり絞っている。もちろん、知恵をふり絞ったところで何も解決するはずは何んだけどな。それでも、少しでも考えを巡らせることによってどうにかなる可能性が少しはあるじゃないか。俺が、過去にさかのぼる魔法を使えちまったらどうだ? 今の俺を過去の俺に見せて、説得することだって不可能じゃないだろう? どうだよ、いい考えだろ? でも、そこまでしちまったらもう何でもありを極めちまってるからな。俺の中でも過去に戻るって言う行為はタブーとしておこう。実際に魔法を使って過去に飛ぶくらいのことは普通にできちまいそうだからな。そんなことができちまったら、これからの人生が楽しくなくなっちまう。すべての選択を巻き戻して再選択することができる人生なんて退屈じゃないか。なんのドキドキもなけりゃひりつく展開ももちろんないだろう。そんな人生になんの価値があるって言うんだよ。俺にはなんの価値も見出すことができない。そうだ!! そんな人生くそくらえだ。俺は自由にそして、楽しく人生を謳歌したいんだ。そんなしょうもないことをして自分の人生の価値を下げるような真似は絶対にしないぞ。俺の人生は俺だけのものだし、一度きりの大切なもんなんだ。いや、今は二回目だけど、それでも、この人生も死んだら即終了なんだよ。だから、俺は死なないし、この人生でどこまでも大きく羽ばたいてやるんだ。俺はこんなしょうもない世界一つで収まるつもりなんてさらさらないからな。この世界から羽ばたいて、じじいのいる神の世界をも支配してやるんだ。それでこそ、俺という人間の価値が示せるって言うもんだ。俺は人間にして神を倒し、世界をその手に掌握した最初の存在になるんだ。俺はただの人間で収まる器じゃないんだからよぉ。俺の力からしてそれも十分に現実的なんだが、どうしても俺の力だけじゃあ、どうにもならないことがそのうち出てくるかもしれねぇ。たぶんないけどさ。それでもその万が一の状況にも対応できるようにしておくのがプロって言うもんだろ。だから俺は、仲間を集めようと思う。俺並みに強い……流石にそこまで求めたら誰一人街灯する奴なんていないだろうから、実力は少し妥協することも考えようか。仲間を集めようって言うのに、その基準を高くしすぎて一人も集まらないんじゃ話にならないってもんだ。俺はそんなへまはしない男だからな。というか、俺は失敗すらしない。そう、俺は完全無欠のスーパー超人なんだ。さっきまでの頭の悪い俺は世間を欺く仮の姿って言うわけだぜ。ははっ、まんまと騙されたことだろう。俺があんなに愚かな真似をするはずがないじゃないか。それくらいわかってほしいもんだぜ。俺という存在がいかに優れているかこの世界にわからせてやらないといけないみたいだな。そうか、面倒だが、しょうがない。




