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嵐の前の静けさ
2020年7月某日
とある喫茶店で珈琲を味わうひと時。
こうしていると、日々の喧騒を忘れる事が出来て実に幸せだ
店内に流れるクラシック、ゆっくりと流れる時間、優雅に味わう珈琲。これを至福と言わず何と言おう
そう想いに耽りながら、俺はまた一口珈琲を啜る、美味い
窓の外を眺めると、木々の間から木漏れ日が差している。
本当に平和だ。そう、平和だ。この時俺はあんな出来事が起きるとは夢にも思っていなかった。
喫茶店を出て表通りを歩いていく。平日の午後14時を回った頃、外回りのサラリーマンや夏休みであろう学生達が行き交っている。ここは都内だが、比較的穏やかで過ごしやすい場所だ。新宿や池袋等とは少し違う。久しぶりの休日、今日は平和に穏やかに過ごせるだろうと思っていた、思っていたのだが…