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「焼きそば」


「焼きそばを3つ、買わなくっちゃな。」

薄暗く妙に空気の湿ったシステムルームでお前ははにかみ嘯いた


嘘でも確かに交わした約束

信じた俺は、確かに悪かった

お前たちの向かっていた海はそこだったのか?


スイカを食べようと呼びかけた俺を制止したよな

「2000円もするだろ。」と

俺は確かに納得した

「うん、焼きそばだ。」と


「焼きそばを3つ、買わなくっちゃな。」

サーバプログラムに向き合っている少年をそっちのけてお前は言いのけた


嘘でも微かに見出していた希望

望んだ俺が、確かに悪かった

お前たちの向かっていた海は、そこだったんだな


俺はどうせ、ひたすらアイスを食い続けるだろう

そしてお前たちはアルバイトで稼いだ金で海辺で焼きそばを楽しむだろう

あゝ うらやましい

青春の瞬き

儚い面影

俺は誰かの影でしかなかったせいで

余計に膨らむよ

ぷくぷくぷくぷく


嘘でも確かに交わした約束

信じた俺が、確かに悪かった

お前たちの向かっていた海は

近いようで 俺には遠かったようだ


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