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「ID☆IDEA」
それは星から産まれ落ちたイデア
何億光年先の死から齎された幻想
ペンを手にして紙に落とせば
この世界の神になったような気がしていた
やがてそれはアルファベットに変わり
気づけばIDの一部として構成された
何十億分の奇跡みたいな宝石が
ログインするための記号に変わり果ててしまった
別に悲しいことだなんて思っちゃいないだろう
どれだけの鉱石が石コロとして朽ち果てたのか解ってるだろう
表彰状も景品も結局はただの過去の遺物となる
それでも相変わらず固執するのだろう
結局は星から産まれ落ちたイデア
探し求めてずっと夜道を這い回るだろう
腐っちまったらIDにしていけ
そこから新たなアイディアを得られるかもしれない




