トリカブトの揚げ物を食べたおばあちゃんの話
ネタが湧いて来たから作った。後悔はしていない。
私は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の娘に正義の鉄拳を喰らわせる事を胸に誓った。そう、それは30分前に遡る…
「あ、母さん。私これからまきちゃんのところ行ってくるから、茜の子守お願いね。3時くらいに帰ってくるから、何かご飯でも食べさせてあげて。」
私の娘はいつもこうだ。何かやると決めたら絶対にそれをやる。周りの事を気にしない。
「せめて何か持って行きなさい。確か、戸棚にうまい棒納豆味があったはず…」
「私納豆味はちょっと…」
何故か娘に引かれてしまった様だ。
では、おせんべいはどうだろうか。いや、インパクトが欠けてしまう…ここはひとつ。
「私の秘蔵のマーマイトを。」
「やめて?」
なぜだ、娘は思春期なのだろうか?
「チョコ持ってくよ。茜は今寝てるけど、ちゃんとご飯食べさせてね?これ、お金。」
そう言って2万円を渡してきた。
「こんなにいらんわ。私はまだ働いてるよ。」
「そう?ならいいけど…あ、もうこんな時間。行ってくるからね。」
「おばあちゃん。お腹すいた〜。」
茜ちゃんが起きた。
なんと可愛いのだろうか。これはやはり最高級レストランを予約した方が良かっただろうか。大丈夫、私の権力を使えばこの星の3つ星シェフをこの家に呼ぶことが出来る。取り敢えず、連絡を…
「おばあちゃんのお料理が食べたーい。」
私はケータイを投げ飛ばした。
一方その頃〜
「総理!三日月様から連絡が来ました!」
「なに!?速やかに応答しろ!その後に私に指示を仰げ!」
「総理!?三日月様からの信号が途絶えました!」
「なん…だと…GPSは!」
「ダメです!壊れています!もしや、三日月様にも手の終えないものが現れたのでは…」
「至急!緊急会議を行う!全員集まれ!他国の首脳にも伝えるのだ!」
一方その頃〜
で、冒頭に戻る
もう一度言おう。
私は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の娘に正義の制裁を下さなければと意識をした。
勿論、私だって孫に格好いいところを見せたい。だが、私には料理が分からぬ。
私は取り敢えず紅茶を教える事にした。
「いいかい?今から出すのは紅茶、って言って魂なんだ。」
「すごいいい匂い!楽しみ!」
私は今更ながらに何故もっといい茶葉を使わなかったのかと後悔している。魔術を使えばよかったか。いやしかし。子供の前で魔術を使うのは…
「出来たよ。まずはティータイムと洒落込もうじゃないか。」
「しゃれこ?うん!」
至福のひと時だった。
しかし、上り坂あれば下り坂あり。私はこれから料理をしなければならない。
「いいかい。茜。料理ってのはね、食材を混ぜて火にかければ料理になるんだよ!」
私はそう言ってそこら辺に生えていた綺麗な花を揚げる。
後はお好み焼きを作ればいいだけだ。お好み焼きは卵割ってあれだ。小麦粉バーってやってキャベツを入れて混ぜればいいんだろう。後はお肉を置いてソースをかける。
これで大丈夫だ。
見栄えは大事だからね。お好み焼きのそばに綺麗な花の揚げ物を置いて。
「いただきます。」
「いただきまーす。」
なかなかイケる。
なんだ。かんたんじゃないか。
あ、そうだ。この花食べてみようっと
あーん。
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/ To be Continued |
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