さーて、これからのエンタメは?
かなり偏った意見です。はい。
少子高齢化に出版不況、デジタルコンテンツの不正使用とある中で、中古書店も古本だけじゃやっていけねー、と楽器やら家電に手を出してなんの店か解らなくなる昨今、皆様、いかがお過ごしですか?
『番組の不正使用は違法です』というテロップが画面に入るようになって、これが何年たっても消えません。
違法コピーでも不正使用でも、安く手に入るならやめられないというのが当然で、いい対策ができなければいつまでも続くことになるでしょう。
これに合わせて消費者層の高齢化で、最近では若者向けの学園ドラマは人気が無いとか言われます。
この辺りをふまえて、独断と偏見でこれからのエンタメがどうなっていくのかを考察してみました。
『わかりやすさ』
テレビドラマが好きな年配の女性に質問してみました。
――このドラマがお好きなんですか?
「この女優さんが好きで、毎回見てるのよ」
――刑事物ですか。この主役の女性はどんな立場の役どころですか? 刑事ですか? 鑑識ですか?
「わかんない」
――死体を調べていますね。
「毒殺よ、毒殺」
テレビからは、
『被害者は首に絞められた跡がある。だけど、体内からは大量のアルコールが検出され、肺には水が。これは溺死のあとに偽装で首を絞められたのね』
――あの、最所は絞殺で調べてて、後で溺死と判明したようで、どこにも毒殺とは無さそうなんですが?
「そうなの?」
――最所から見てましたよね?
「難しいことは解んないの。でもこの女優さんがカッコ良く男をやり込めてるとこが素敵なの。何言ってるか難しくて解んないけど」
ついでに年配の男性の方にも。
「最近のテレビドラマは、なんかややこしくてゴチャゴチャしてて、よー解らん。もっとスッパーと解りやすいのがいい」
こんな感じで、単純明快で解りやすいものが良いらしいですね。あとはシチュエーション、雰囲気重視で。
今までに無い新しいものにしようとすると、いろいろと付け足し、ひねくり、ゴチャゴチャしたものになりがちです。
これはこれで人気のある層もありますが、マニア向けのキテレツなものになってしまいがちですね。
『話は短く』
これは昔、あるテレビの時代劇でクレームが来たものをご紹介。
その時代劇ではある回で、ちょっと長めの話で、前編、後編、と分けて放送したところこんなクレームが来ました。
「わしゃ、これが好きで毎回見とるがの。歳でいつ死ぬか解らんのじゃ。前編だけ見て、来週の後編が放送される前にポックリ逝くかもしれんじゃろ? じゃから、前偏、後編と分けないでその回で終わりの話にしてくれ。気になって死んでも死にきれんようになるわい」
これがあって時代劇ではなるべく1話完結で放送するようになったとか。
高齢化が進めば、主人公が変わらずの短編連作が需要が増えるかもしれません。
『再放送で充分』
デジタルコンテンツは違法コピーに不正流出で利益が出にくくなりました。新しく作っても採算が合わない、となってきました。
過去、大量に作られた時代劇。これが再放送され、もう新しく作らなくてもいいか、と、いう。昔のものをローテーションで回していけばいいか、となり新しく作られるものは少なくなりました。
大量にストックのある、アニメ、マンガ、ラノベも時代劇のように過去の復刻版がこれから出るのではないでしょうか?
時代が早すぎたものなんかは、この復刻ブームで陽が当たると良いのでは。新しく売れるものを作るよりは、過去の隠れた名作を掘り出して世に出す批評家、推薦家、なんていうのが流行するかもしれません。
既に背取り屋なんて商売もありますからね。
閉店投げ売りする古本屋には、背取り屋が押し寄せて、タブレット、スマホを片手に相場を調べて買い付けているところを、目にするようになりました。
『ライブ、演劇の増加』
デジタルコンテンツが簡単にコピーされる中で、生で見ることにその価値がある、ライブ、演劇、ミュージカル、が復活しています。
旅芸人というのも地味に増えています。こちらは地方のスーパー銭湯、地域のお祭り、老人ホームを回っています。
今後はラノベ、マンガはライブ化、演劇化に、その原作に都合が良いか、という面で見られることもあるかと。
こんな感じではないかと並べてみましたが、だからと言って新しく作られるラノベ、マンガ、アニメがすぐに消えることは無いかと。
小説家では食っていけない。マンガ家では生活できない。などと言われますが、日本では昔から、農業だけではやっていけない、とか、漁業では暮らしていけない、とか、林業では海外の物が安くて利益が出ない、なんて言われてきました。
最近では製造業も原料の金属の高騰で、設計ができるのならタイかフィリピンに行った方がいいのでは、と、ハローワークで言われたりする時代です。
地方のスーパーも、店を構えて売ってるだけでは赤字だと閉店し、買い物弱者という言葉が産まれました。
よほど上手くやらなきゃやっていけないなんてのは、どの業界も似たり寄ったりではないかと。
で、これから需要があるのではないかと、またもや独断と偏見で推察すると。
『翻訳もできる小説家と外国語に翻訳した小説サイト』
自前で2ヵ国語、3ヵ国語に執筆できる作家。人気作品の意訳ができる翻訳家。それが公開できるサイト。
これがちゃんとできれば無断転載の問題にも対抗できんじゃないかな? と、愚考します。
ついでに、
『外国語への吹き替えも自前でできるバイリンガルな声優』
海外の吹き替え声優や俳優も人気はあるのでしょうが、本人ができたらいいんじゃないのか? と。
オチも無いままここで閉めます。
読了、ありがとうございました。