表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/54

その9 お風呂回

その日の夜、おれは学生時代を思い出していた。


修学旅行とかでは、クラスでお風呂に入るときは恥ずかしいものだけど、慣れると気にならなくなるって言うよな。

でも俺は、全力で隠す派だった。

クラスの半分くらいは、全力で隠す派がいるのが高校ではないだろうか。


そんな俺は男どおしだと股間一つ隠していればいいけど、女子は大変だろうなとか思ったもんだよ。

でも俺は今日分かった。

女子はそもそも隠さないんだと。


っていうか、今俺の目の前の光景は、俺が最も予想不可能だった未知のシーンだ。

なに、この女湯状態は?


いつのまにかエスパー部隊が俺の入っている風呂場に入って来てるんですけど。


さすがにエスパー部隊が全員来ると銭湯並みにでかいウチの風呂も手狭だ。

女だらけで39人だよ。

歩くにも、グイグイぶつかりながら歩かないと無理って、どんだけすし詰めだ。


友美か!友美の仕業なのか!あいつは俺に何のサービスしてくれてるんだ?

凄いサービスすぎて、この凄まじさは口ではいえないよ。


しかも俺が湯船に居ればまだ救いがあるが、俺は今体を洗っていたんだよね。

俺は一人でお風呂に入っていたはずなのに、あくびした瞬間に女湯になったわけさ。


前回のお風呂メンバーに加え、エスパー部隊が全員風呂場にいる。


衝撃的な展開です。

兄ちゃんや爺ちゃんが死んだときよりも、衝撃的な展開かもしれない。

これなんてエロゲー?


そして後ろで芽衣が嬉しそうに、エスパー部隊にトリートメントとはなんぞやと説明している。

芽衣っちはトリートメントがお気に入りだね。


すると、俺に肩がくっつくくらい近くに、友美が座った。

「Vちゃま、そこでヤンデレスイッチ使うよって言ったの聞こえた?。」

「残念聞こえませんでした・・・せめて目線が合うか返事するまでまってよ。」


「わかった、次からね。あのね、昨日あつめた希望メモにお風呂大会に参加したいっていうのが結構あったから、今日はみんなに『来たかったら来ていいよ』って言ったの。そしたら全員来ちゃったんだよ。」


なるほど、このハーレムは、元をただせば俺のせいか。

じゃあしょうがないな。うんしょうがない。言い訳できないね、すいません。そしてありがとう。


っていうか、これで股間がメタモルフォーゼしてる俺は変じゃないから。

これでメタモルフォーゼしない人は居ないから、おれは今しょうがないよね。

これはしょうがない現象なんだよね・・・。


友美は立ち上がると、俺の頭にシャンプーをかけて洗い出す。

うーん、友美の胸をガン見していいか悩む距離だな。

なんで近すぎると、こんなに照れくさいんだろう。


っていうか、友美が治療以外で人の面倒を見ている!

俺の頭を洗ってる!

なんかまた一つ成長したな。

俺は頭を洗ってもらっても嬉しくない派だけど、まあ良いか、友美の洗髪だし。


そこに柏が来る。

「友美様、不肖佐藤柏が友美様の洗髪のお手伝いをいたします。」


俺は友美にシャンプーを流してもらいながら柏に言う。

「さすが柏は面倒見がいいな。」

柏はニコリと笑う。


「いえいえ、お兄ちゃんほどではありませんよ。」

そういって、友美を座らせた。


あ、お兄ちゃん設定はまだ続いているんだ。気に入ったのかな?。

するとすぐに背後に芽衣の気配を感じた。


そして俺の頭をペタペタ撫でる。

「はいVっち、トリートメント完了だよ。一分位したらお湯で流してね。」


そういうと、芽衣はすべるように次の頭に襲い掛かって行く。

芽衣ちゃん、たかがトリートメントで楽しそうでいいなあ・・・。

そういえば、一番面倒見がいいのは芽衣だよな、絶対。


おれは面倒なので一分待たずにすぐに頭を流して湯船に入った。


湯船に入ると莉奈がまたぷかーと浮いている。

「莉奈はいつも湯船に浮いているな。シワシワになるぞ。」

「お湯につかるのがすきなんだからいいのよ。」


「・・・それは初耳。やっぱり俺はみんなのことを全然知らないな。」

「あら、どうしたの?。やっと友美ちゃん以外にも興味出てきたかしら。」


「まあね。まあこれからコツコツ理解していこうかと思ってさ。」

「ふーん。そういえば前に潜水艦の中で聞いたんだけど、友美ちゃんと冬美ちゃんは人造人間で、エスパー部隊は改造人間なんですって?ずっと知りたかったんだけど、それってなにが違うの?」


「・・・わからん。こんど国持所長に聞いてくるよ。」


「ふううん、柏ちゃんはその差が、あの子達の本能的な階級の差になってるって言ってたわよ。」

「・・・なるほどね、それならなんかすべて納得がいくよ。なるほどね・・・。」


おれが納得していたら、隣に夏子が来た。

鼻血をダラダラたらして。


「死にそうです。こういうのを萌え殺されるっていうのですよ。」

「よかったな。修学旅行では、これよりもさらに萌えるべき光景が見れるであろうよ。」

「おおお、そういうえば私は教師なんですものね。おおお、早く学校が再開して欲しいですね。修学旅行!夢が膨らみんぐ。」

「いいから鼻血拭け。」


房代も湯船に入って来た。

俺の前に腰を下ろす。

隣に座られるのよりも、向かい合うほうがヤバイいな、股間的に。

今メタモルフォーゼしているし・・・

まいっか、なんか房代なら良いかって気がしてきた。

これもヤンデレスイッチの力のせいかな、うんそうにちがいない。

おれは。諦めてゆったりしてみた。


房代は楽しそうに言う。

「大変な事になりましたね。でもこれは友美様がヤンデレスイッチを使ってやたことでしたら、私は嬉しいです。」


「そうだな。友美が他人のために気を利かせたって事だもんな。俺も驚いた。あの娘は確実に人と触れ合って成長している。もう俺もお役御免だな。」


「まだまだ私達は甘えることがあるんですから、勝手にお役御免されてはこまりますよ。」

「OK、房ちゃん。なんでも甘えてくれたまえ。」


こうやって人に必要といわれるのはありがたい。


良い気分で横を向いたら、お湯が赤かった。

うわあ、びっくりした!


夏子が血の海のような湯船に浮いていた。

なんだよ、ビビるわ!股間がすこし柔軟性を取り戻したぞ。


夏子が、かなり出血しているのに房代も莉奈も助けようとしない。

夏子の鼻血出血では、もうだれも慌てないか・・・

悪い意味でみんな夏子に慣れてきているな。


おれは夏子に小声で聞いた。

「どうする、助けて欲しいか?。」

すると夏子もヘロヘロの声で答える。

「ぜひ少女達に救出してほしいです。」


ほっとく事にした。

幸せな光景のなかで死んどけ。


【後書き】

次回以降予告


ウズオズメのお茶会に呼ばれた友美たち。

そこで、箱からいくらでも沸いて来る人間達に疑問を持ち質問する友美。

すると意外な言葉を聞いた。

悪人を地獄に送るスイッチがあるという。

そのスイッチにより地獄落としにされた人間は各スイッチにデリバリされて行くのだというのだ。

友美たちは、そのスイッチを追うことにした。

そして衝撃のシーンを見る

ヘルスイッチを持ったキモいおっさんは叫ぶ。

「地獄に落ちろ外道。おいきなさ、いっぺん死んで見る?。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ランキングアップのために、↓↓クリックしてくれると嬉しいです
小説家になろう 勝手にランキングbr />
このお話の第1部はこちら
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ