初めての異世界人
ウルフが少年に飛び掛った瞬間、俺は刀の峰でウルフのあごを殴り上げた。
「無事か」
俺は問いかけた。
少年は無傷のようで安心し、俺は、刀を地面に突き立て、ウルフが地面に着地する瞬間、右腕を手の平をウルフに向けて
「痺れろ」
と言い放ち、黄色い魔方陣が浮かぶ、そして魔方陣が輝き雷撃が放たれる。雷撃がウルフにヒットし、ウルフの動きを封じる。
そして、右手の人差し指をウルフに向ける。
「くらえ、ウインドバレット、ライフル弾」
指先に緑色の魔方陣が浮かび、風の弾丸が発射されウルフの脳天を貫く。
「やったか」
と言いながら少年のほうに振り向く
少年は尻餅をつくながら呆然とこちらを見ている。刀をしまって話しかける。
「大丈夫か、立てるか」
と、手を差し伸べた。
「あ、ありがとう」
と手を握り立ち上がった。
「えっと、さっきは助けてくれてありがとう。僕の名前はトルク。ここから西にあるウッド村に暮らしている。あなたは?」
「俺の名前は谷・・竜次谷崎だ。 竜次と呼んでくれ」
「リュウジさんですね。あの、御礼をしたいので一緒に村に来てくれませんか?」
「いいぞ、でも少し待ってくれ」
そう言うと、ウルフの死体を異次元に放り込んだ。俺のスキル 異次元収納だ。
それを見たトルクはまた呆然としている。
「リュウジさん、今何をしたの」
「俺のスキルだ、気にするな」
「そうなの?」
トルクはまだ、不思議そうな顔をしているが、
「それじゃ行くか」
そして俺とトルクはウッド村に向けて歩き出した。