俺の力の秘密
「やった」
と呟き、倒れそうな体を刀を地面に突き立て片膝を地面につく。
「やったな、小僧」
ボルグさんが杖を突きながらこっちに来る。
「なんとかな」
俺は意識が薄れいく中で何とか答えるが、意識を失い倒れた。
「おい、小僧」
ボルグさんの呼び声が微かに聞こえたよう気がしたが、俺は完全に気を失った。
※
目が覚めたとき、見覚えの無い天井があった。天井は見覚えは無いが、周りの風景は見覚えがあった。
「ここは、ボルグさんが寝ていた病室か?」
今の俺の現状確認をしていたら病室の扉が開き、トルクとボルグさんが入ってきた。
「おっ起きたか小僧」
「目が覚めたんだね」
トルクが俺の元に駆け寄ってきた。
「小僧、怪我の具合わどうだ」
俺は体を少し動かし怪我の具合を見る。
「大丈夫みたいだ」
「それはよかった」
俺はベッドから立ち上がり、背伸びをした。
「ところで、俺はどれくらい寝ていたんだ?」
「丸一日寝ていたぞ。魔力使い果たして相当疲れていたようだな」
「そうですか」
「ところで小僧、いくつか聞きたいことがあるのだが、いいか?」
「俺が使ってた魔法と黒い板のことか?」
「そのことだが聞ていいか」
「べつにいいぞ」
俺は深呼吸をして話し始めた。
「まず最初に説明しないといけないことがある。それは俺のスキルだ」
ボルグは真剣な顔で、トルクは好奇心に溢れた顔で俺の話を聞く。
「あの戦闘で使ったスキルは二つある。それは、俺のユニークスキル鉄の支配と付属術だ」
「ユニークスキルだと!!」
ボルグさんが立ち上がる。
「お父さん落ち着いて」
トルクがボルグさんを止める。
「スキル、鉄の支配は自分の魔力を鉄に流し、その魔力がなじんだ鉄を自由にコントロールできるスキルだ」
俺は人差し指と中指を立てて何かを呼ぶポーズをとる。そうすると何所からか黒い砂が病室に入ってくる。
「これは、雑貨屋で買った砂鉄?」
とトルクが問いかける。
「そうだ、砂鉄だ。一度なじませた鉄は自由にコントロールが半永久的にできる」
そして俺は杭を作る。
「そして、もう一つのスキル付属術これは精霊石無しに道具や武具に魔法をつけることができる、このスキルを使ってこの砂鉄と刀に魔法をつけた」
「その剣と砂鉄に?」
ボルグが疑問を浮かべる。
「見ただろ、この杭に電撃が吸い込まれていくのを」
俺は砂鉄で作った杭を見せる。
「ああ」
「この砂鉄には避雷針、俺の電撃の魔法を誘導する魔法がかけてある」
「だからあんな不思議な飛び方をしたのか・・・」
ボルグは納得するがまた、一つ質問を聞いてきた。
「もう一つ聞きたいことがあるが、小僧が使っていた武器、アレは何だ?見たことが無い武器だが••魔剣か?」
「アレは俺が作った武器、刀だ」
「小僧が作っただと」
トルクが何かを思い出し話す。
「そういえば、リュウジさん山の中でおじいさんとずっと鍛冶師やっていたんだよね」
ボルグさんはトルクが言った話で納得したようだ。
「話は終わりか?」
「俺が聞きたいことは以上だ、行くぞトルク」
病室を出て行こうとする。
「リュウジさん夜、宴があるようなので来れたら来てください」
トルクは俺にそう伝えて病室を出る。
俺はまたベッドに寝転がり呟く。
「宴か・・・」
そして俺は目を閉じた。