第8話 投票スキップ
今回も少し短めです。
皆のスマホが一斉に鳴った。題名には「投票の結果」と書かれていた。内容は西国分寺悠真が裏切り者ということだ。そしてもう一通、「行動」だった。
「裏切り者の誰かが行動を起こしたみたいだ。」
「なんだと!?」
市ヶ谷が驚いたというような表情で言った。
「兄ちゃん、誰が追放されたの?」
「八王子だ。」
俺はそう答えた。
「八王子陽斗は特に重要なことも話していなかったし、追放されても特に困らないが、人数が減るのが痛いな。」
「なるほどな……」
俺の発言に市ヶ谷は納得した様子だったが、琴音は何か考え込んでいるようだった。
『時間だ。誰を追放する?』
「すみません、今回はスキップさせてもらえませんか?」
琴音がそう言うと、市ヶ谷は驚いたように言った。
「おい!なんでだよ!?」
「実は……」
彼女は話し始めた。
「先程の行動で八王子さんが追放されましたが、その行動が何か引っかかるんです。」
「……確かにな」
俺もそれに同意したが、他の生徒達は納得していないようだった。だが、琴音は話を続けた。
『時間だ』
ゲームマスターのアナウンスの後、皆がスマホを操作し始めた。投票の結果、全員無投票。投票スキップとなった。
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