第6話 疑い、そしてローラー
今回は2人の投票が描かれます。
「なるほど……立川さんは白ということですね。」
琴音がそう言うと、他の生徒達も納得したようだった。そんな中で市ヶ谷が再び口を開いた。
「じゃあ後は誰が裏切り者なんだ?」
すると今度は2人の生徒が声を上げた。それは、国分寺優菜と藤野美月という女子生徒だった。彼女達はお互いに見つめ合い、そして同時に言ったのだ。
「私は……市ヶ谷君だと思います!」
「私もそう思います!市ヶ谷君が怪しいです!!」
2人がそう主張すると市ヶ谷が
「なんで俺なんだよ!?そういうお前らも十分怪しいぞ!」
と反論した。すると、琴音が2人に話しかけたのだ。
「国分寺さん……藤野さん……どうしてそう思うのですか?」
すると2人は同時に話し始めた。
「それは……」
「市ヶ谷君は人の言ったことを賛成するだけで……」
2人の話を聞いた後、琴音はこう答えたのだ。
「なるほど……分かりました!では、まず国分寺さん、その次に藤野さんに投票しましょう!」
琴音がそう言うと皆賛成してくれたようですぐに投票が始まった。その結果、国分寺優菜が追放されることになったのだ。彼女も泣きながら学校の外に追い出されていったのだった……
ピロンッ!
皆のスマホが一斉に鳴った。題名には「投票の結果」と書かれていた。内容は国分寺優菜が裏切り者ではないということだったのだ。すると市ヶ谷が口を開いた。
「話し合う必要はないな。」
「そうですね。」
それに琴音が賛同した。
『時間だ。誰を追放する?』
皆がスマホを操作し始めた。投票の結果、藤野美月が追放されることになった。彼女は笑いながら学校の外に追い出されていったのだ……
ピロンッ! 皆のスマホが一斉に鳴った。題名には「投票の結果」と書かれていた。内容は、藤野美月が裏切り者だということだったのだ。
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