誰も知らないchallenger
夢中で走り続けて、ここまで辿り着いた
すべてを懸けて、生きてきたつもりだった
始まりを描こうとした地は遠く
気付けば世界は空白に満ちている
握り締めた両手を見やれば
砂の欠片ひとつ残っていやしない
誰も知らないchallenger
僕が求めたのは名もなき理想郷
暗闇に吠えるstranger
どうか僕を見捨てないでいて
立ちすくむ僕を見て、月はただ黙っている
もう終わりなのかと、太陽は嘲笑っている
ああ僕はなにもかもを失った
そう嘆く僕にあなたはそっとささやく
「失われたものはいつだって
思い出の中で綺麗にかがやくのさ」
誰も知らないchallenger
僕が立っているのは何もない荒野
暁に叫ぶstranger
どうか僕を忘れないでいて
喪失を愛せよ
それは確かに君の一部分
顔を上げよう
今の君は愛すべき挑戦者
誰も知らないchallenger
僕に残されたのは鈍色のたましい
永遠に祈るstranger
どうか僕は僕をあきらめないで
目覚めの時が、今訪れる
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
「1番・2番があって」「韻を踏んだ」歌詞というお題を頂いたので、自分なりにどんな作品が書けるかなぁと思い、したためたのがこの作品です。
言葉は決して強くないのに、その奥底に一本通った芯と、切実に溢れ出す想いが見えるような歌詞に元気をもらっているので、そんなイメージで書いてみました。
ひとつでも心に響くフレーズがあれば幸いです。