1、プロローグ
今回が初投稿になります!!
「向こうに着いたら連絡するね」
彼女はそう言い残して、彼女の家族と共に電車に乗り込んだ。
俺の目の前で電車の扉が閉まり、そのまま電車は走り出して行った。
俺はその光景をただ見ていることしかできなかった。
彼女の名前は、青原、つぐみ。
つぐみとは、小さい頃から家族ぐるみで仲が良かった。
いわゆる幼馴染というやつだ。
今日つぐみは親の事情で、東京に引っ越したのだ。
「……はぁ……」
無意識にため息が漏れる。
俺はつぐみを見送ってから、家に帰った。
「……ただいま……」
俺はそう言うが返事はない。
当たり前か……。
僕の両親は、二人とも仕事で海外にいる。
だから僕は、高校生にして一人暮らしっていう訳だ。
この世界ではよくあることだが。
ただ、やっぱり返事が返ってこないのは悲しいな……。
俺が一人暮らしということもあって、つぐみはよく気にかけてくれてたっけ……。
だが、その彼女は引っ越してしまった……。
本当に一人になってしまったな……。
「……はぁ……」
また、ため息がこぼれた。
そして、自分の部屋のベットへ向かう。
俺は、少しばかり感傷的な気持ちに浸っていた。
そして、そのまま眠りについた。
どのぐらい時間が経ったのだろうか?
数十分?いや数時間?
時間を確認するためにスマホを開く。
四時間ぐらい眠っていたみたいだ。
我ながら寝すぎた……。
あれ?メッセージの通知が来ている。
自分に連絡をくれる友達なんか居たっけ?
公式アカウントか何かか……?
見てみると、メッセージの送り主は、つぐみだった。
もう東京に着いたのだろうか?
時間的に少し早い気もするが……。
メッセージの内容は、
『テレビを点けて』
ただこれだけだった。
俺はつぐみに言われたように、テレビを点ける。
すると、どのチャンネルを切り替えても全てがニュース番組だった。
『繰り返しお伝え致します。
数時間後に地球に巨大な隕石が落下するということです。
隕石の数は多数存在し、観測している数だけでも数千はあるということです。落下位置の予測はまだついておりません。
現在屋外にいる方はただちに屋内へと避難してくだ……』
ここまで見て、急にテレビが砂嵐へと変わった。
スマホでつぐみに電話をしようとするが、繋がらない。
俺は急いで下の階へと行き、玄関の扉を開けて外を見た。
「……は?」
そこには僕の目を疑うものがあった……。
―――隕石―――
しかも僕が見える数だけでその数は数十個。
これは死んだわ……。
次回は一度世界が滅びます