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秋の桜子詩集

風が立つ 忍ぶ香りは甘い夜

作者: 秋の桜子

風が立つ、透き通る秋の風が


何処かの庭先で咲いている 

金木犀の薫りを運ぶ風


風が立つ、山の斜面の薄の尾


ザワザワゆらして波作る

お日様浴びてきいらきら


風が立つ、彼岸花の赤 


ひとつふたぁつ みっつ四つ

おしくら饅頭 曼珠沙華


此岸と彼岸の道に咲く

赤いあかい彼岸花


風が立つ、つるべ落としの夕方に


子らの声がきやっきゃっと響く

夕の暮、遠くのお山で鳴いている


哀愁満ちた鹿の声、ひゅーんひゅーん



風が立つ、夜に冷たい秋の風


どうしても 甘くあまく

味わいたいから

少しだけ、窓をほそうく開ける


隙間から、金木犀の薫りが仄かに忍ぶ

夜に色濃く香る 木犀の

金色はないろ あまい味


ちーち、ちちち、コロコロ、ジージー


秋の夜長の虫の声。


風が立つ 夜空にチカチカお星さま


ちちらちちらとキラキラと

星が煌めき動く夜

雨が近いと教えてくれる。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 秋の雰囲気が凄く伝わってきました (*´▽`*) お見事です♪
[一言] 何という透明感のある詩……! 感服いたしました!
[一言] 風流ですね。 色なき風の季節ですね。 って、色なき風が、秋の季語ってのは、この間知ったばかりですけどねー。 風が冷たくなってきましたからねぇ、ご自愛くださいませ……。
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