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1 天国ですか?

結果から言おう、私は死んだ。 

電車の脱線事故で。

割れた窓から投げ出され

電車の下敷きになって呆気なく死んでしまった。

死ぬ瞬間、自分の体から『グシャッ』っと嫌な音も聞いた。

うん、これは確実に死んだわ。



…死んだはずだった。


 


しかし、何故だか私は目を開けた。  

『グシャッ』っと嫌な音を聞いたにも関わらず

私は、もう一度目を開けたのだ。

 

「ここは、てんごく…?」


目を開けるとそこは真っ白な空間だった…










…ん?

おかしいな、真っ白な空間は何処へ?

死ぬと真っ白な空間に逝くんじゃないの?

もしくは三途の川か、お花畑。


だが、そんな私の考えとは裏腹に

真っ白な空間も、花畑も、ましては三途の川も

私が何度目を瞑っても現れることは無かった


……が


何度目を瞑っても、目を開けても変わらないものがあった

私の目の前に。



そう、天使が居たのだ。

しかも超至近距離で

金髪のサラサラ髪、透けるような白い肌。

これは、まさに私が思い描く天使様


死んで目覚めると天使様に腕枕して貰えるんだー。




……腕枕ですとっ!?  

  




***********





……目覚めてからかれこれ一時間

私はまだ天使様に腕枕をされていた。

しかーし、私だってただ寝ていた訳ではない!

まず天使様の観察をした!

…他にすることがあるだろう、と言うツッコミは聞かない方針でいく。

 

 

まず、この天使様

歳は7、8歳とみた

もしかしたら仕舞えるのかもしれないが、翼は無かった(残念)

髪はさっきも言ったが金髪

瞳の色は何せ目をつぶって居るから分からないが、恐らく碧眼だろう!

だってイケメンは金髪碧眼って決まってるし

 

そしてそして、私はもう1つ発見したのだ!

私の後ろに何か居る…

いやいや、お化け的なモノじゃないよ?

天使が居るなら悪魔?とか思ったけど、悪魔じゃなかった

なんとなんと、前にも後ろにも天使が居たんだよ!!

いやーん、激可愛ぁ。

本当鼻血出そうです私

 

後ろに居たのは、目の前に居た天使様と瓜二つの天使2号様

目鼻立ちも似て、こちらもとても美少年

違うのは2号様は金髪ふわふわってとこ位?

残念ながらこちらも翼は無かったけど、これはこれで…良い。


そして、粗方二人の天使様を観察し終わった私は部屋を見回した。

うん、やっぱり知らない天井だ。

白い空間では無かったが、白を基調としたインテリア

豪華なレースがついた天蓋付きベットはとても日本とは思えない。

また今まで気にしてなかったが、このベットもかなりデカイ。 

キングサイズ、2個分位ありそうだ。

3人で横になってもまだ端が余りまくっている


 

一応事故にあって病院では?

とも考えたがそれは無いだろう。

だって無傷だし、『グシャッ』って聞いたし

何より部屋が豪華過ぎる。

何だ、あのキラキラしたのとか、キラキラしたのとか!

目がチカチカするわ!

  


そしてそして、一番驚いたのが私自身について。

このぷくぷくした手をご覧あれ!

まさに子供の手。

いや、幼児の手を!

いや、本当これが一番驚いた。

まぁ前もあったとは言えないが、胸も今はツルペタ。 

着ている服も子供の用のピンクのネグリジェ

なんじゃこりゃ?!


もう一度言おう、なんじゃこりゃ

いやいや、私30のおばさんですよ?

いや、よく言ってもお姉さんですよ?

こんなぷにぷに幼女じゃございません。

夢か、夢なのか?

かなりリアルな夢なのか? 

それとも何だ、死ぬと幼女になるのか?

誰か説明プリーズ


「…んっ」


うおおっ、天使が天使が起きそうだ!

ちょっと暴れすぎた?

天使の安眠を私なんかが邪魔してしまいました。


「あれ、ルーナ今日は早起きだね」

目を擦りながら、眠気眼の天使が

ニコッと私に微笑んだ。

「てんしさま…」

「えっ、天使?」


やっぱり私は死んだんだ。

だって今のは正に天使の微笑みだもの

こんなの死ななきゃ見れないでしょ


「ここは、てんごくですか?」

「天国って、ルーナ寝ぼけてるの?」

「だって、あなたはてんしさまでしょ?」

「僕はルーナの兄様だよ。変な夢でも見たのかい?」

「にいさま?」

 

この美少年天使が私の兄さん?

いやいや、冗談言っちゃあいけませんぜ

私の兄貴はもっとブサメンですぜ


「んーーーー、何朝から騒いでるんだよ」

「あぁ、ヴォルおはよう」

「ん、あぁ」


大きく伸びをする天使様その2

あぁ、両方とも金髪碧眼だったなんて呑気に考えている私

現実逃避?

いやいや、受け入れられないだけです。


「おっ、今日はルーナ早起きだ」

おはよう。そう言いながらおでこにチュッとキスを落とされる。

「……!?」 

「あっ、僕も」

そう言うと天使様1も私の頬にチュッとキスをした。

「改めておはようルーナ」


私の頭はショート寸前だ…。



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