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目張り準備



前話とは違う目線です



なんで好きなのっていう質問は嫌いで

もうそんなこと冷静に語れるほど

私は利口ではないの



随分前から

どんな景色を見ても

貴方に見せてあげたいって思っていて

どんなに素敵な音楽や映画を見ても

貴方との風景を思い描いて


また貴方と同じ空間にいれるかなとか

新しい朝

新鮮な空気

散りばめられた星空

全部全部貴方にあげたいって

いつでも考えていて


もういるはずのない

昔の道とか

駅とか

毎日探しちゃう


寂しさ紛らすこともできず

自分を偽れず



私の人生で二度

私の全てを飲み込んだ海

を入れた小瓶を

貴方にあげたら

とっても嬉しそうだった



貴方の他に大切なものはなくて

欲しいものなんて何もなくて

正直もう新しい朝とかわからなくて


正直にまた自分の小瓶を渡した

今度は海の砂を入れてみたの



なんだかそうしたら自分の中の素直な津波が

昔の私を飲み込んで


ああ 助けて欲しいな

でも 迷惑かけたくない

貴方の元にずっと入れたら

貴方の心にどうしたら留まれるか


口に紅をひけば

肌は白くすれば

目元は誇張すれば

髪は丁寧に巻けば


また貴方の心の断片を手に入れられるの?



大好きな貴方に全部の海の水をあげたつもり


もう干上がって


海風も吹かない



そしたら貴方は

私の塩水を吐き始めて





私間違えたのかな




私は貴方のことが大好きだったけど


結局自分のことを助けただけだったんだ


貴方のこと考えきれなかったみたい



貴方が吐いた塩水また飲み込めないかな


そしたら海風もまた



ああ

紅も化粧下地も巻き髪も全部全部

風を遮ってた





新しい朝も古い朝も



貴方以外に欲しいものも



もうない









誰だって1番自分が可愛い

それは意識無意識とは違う段階です





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