第一話 協力要請
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『ノービス』から『インターミドル』に進級すると色々と出来ることが増える。
受講できる講義が増えることもそうだが、何よりも違うことは、『自分専用の研究室』を貰うことが出来るのだ。
界立スティカレーア学園城中部に生徒の研究室が連なっている学生棟。その中の一室を宛がわれる。
インターミドルクラスとなった翌日の日曜日。
俺はまず事務棟の受付で自分の部屋番号を訊き、はやる足で学生棟へと向かった。
「…………此処が、俺の研究室か……」
長い長い廊下にずらりと並ぶドアの一つ、『052 カラムス』と書かれたプレートの部屋に入る。約十畳ほどの室内はガランとしていた。レンガの壁に石畳の床。在るのは作業机と椅子、そして空の本棚だけ。研究所とは名ばかりのただの部屋だ。
――この部屋の内装とかも整えなくちゃな。
確か、商業区で家具を売っている店がいくつかあった。その店で買えば、研究室に戻った時には家具が置かれているらしい。まさに自分だけの研究所を作れるというわけだ。
ただ、一律にして家具は……高い。安い物でも軽く万単位のようで、ポーションのストックを結構がっつりめにしていたり装備の修繕などに費やして所持金が10000D付近を往ったり来たりしてる程度の俺には少し厳しい。金策を考えなければいけないか……。
それから一週間が経った。
学校では水島たちに進級試験合格のことで詰め寄られ、筆記問題の内容や実技試験の対策など色々と手伝わされている。筆記に関しては傾向は解ったのである程度対策は考えることは出来る。ただ実技に関しては監督をする講師によってゴーレムのスペックが変わってくるらしく、ロア女史についてしか俺は助言することは出来ない。どうやら入学説明会の担当講師が試験監督になるのではないかという説もあるが詳細は不明だ。
あとは、近々仲間を紹介すると言われた。たぶん水島たちのグループの女子2人だろう。最近はあまり見かけなかったけど、正直気にはなっていた。ただ同年代の女子と打ち解けられるかはちょっと不安だ。
MLOではこの一週間は独りで活動していた。駆け足で進級してしまったため、まだ行ってなかった場所に行ったり、何らかの条件を満たして受けられるようになった講義を受けたりしていた。
まず一番の収穫は四大属性が初級から中級になったこと。例えば火属性で言えば、今までは使えなかった【炎】などの最初からある程度火力の強化された文言などが使えるようになった。勿論それなりの魔力を消費するが、一つの文言の威力が増したことで、依然なら【威力強化】を加えていた呪文と同様の効果を短い呪文で成せるのは、費用対効果的にも上がっている。したがって、登録している呪文を整理する必要があった。既存の呪文で中級属性の文言に換えれるものは直し、不要だと思われるものは削除していく。中級で使える文言もまだ未検証だ。ゆえにそれも実験してく必要があったのだ。
これには結構な時間が掛かった。既存に加えて新規、そして試作段階の実験用呪文などを含めると呪文の総数は600を超えてしまったのだ。登録呪文一覧は分類別に出来るようになっているのでその整理にもゲーム内時間で丸一日を費やすことになった。
そうして粗方の呪文整理を終えた俺は、新呪文の実験の地として未探索の低レベル用ダンジョンへと向かった。
学園城の地下にある空間歪曲路――通称『歪路』から行ける1~15レベル帯の場所は以下の通り。
・水棲系フィールド【ニマーヌ湖畔】
・樹林系ダンジョン【ドルイドの魔森】
・草原系フィールド【ミダース草原】
・火山系フィールド【エトナ火口】
・洞窟系ダンジョン【ルーン洞窟】
・洞窟系ダンジョン【ユミル鉱脈洞】
必要なのはデータだ。多種多様多属性な場所や状況、モンスターを相手にしてそれぞれの対処法を確立させていく。逐次ノートに書き込んで項目を増やしていった。
思考しては実験検証、思考しては実験検証とを続け、戦っている内にレベルもようやく17にまでなった。体内魔力量はようやく1500を超えたところだ。
今日は初心に戻って学園地下迷宮に行った。ウィントたちと共に地下17階までは行ったことがあるが、自分一人で何処まで行けるのかというものを試したかった。
しかし――――、結果は地下15階。
インターミドルクラスに進級し、強力な呪文も覚えた今なら……と思ったのだが、その考えが安直だということを思い知らされただけだった。
地下10階を超えた辺りから敵が群れを――パーティーを組んで襲ってくるようになったのだ。しかも全ての敵が攻撃的モンスターなので戦闘が長引けば長引くほどにどんどんと近くの敵PTと連鎖して増えていく。いくらほぼ一撃で倒すことが出来るようになったと言っても、それは呪文が詠唱出来ればの話だ。5体以上の敵に同時に襲われればどうやっても対処が遅れてダメージを受ける場面が出てくる。しかもその状況が何度も続けば神経も相当に消費する。結局逃げるようにして学園に戻ってきてしまった。
――やっぱり独りじゃ限界があるのか……?
――いやでも何時でもPTが組めるとも思えないし、やはり対策は必要だ。
さてどうするか、と思考に耽っていたその時。
ピロリン♪
「…………ん?」
メッセージが来たことを告げる音が鳴った。
◆○★△
コンコン。
学生棟に来た俺は、メッセージを送ってきた主の部屋をノックした。
「――開いている。どうぞ」
「お、お邪魔します……」
中に入るとそこには、炉に掛けた大鍋に何やら材料を投下している人物が居た。
サラサラとした短めの青い髪、紺のケープと学生服を纏った小柄な体格。
幼さの残る整った顔立ちに付いた眠たげに据わった碧の瞳が此方を向く。
「いきなり呼び出して済まない」
「いや、ちょうど一息吐こうとしていたところだから気にしないでくれ」
入学説明会に加え、進級時も同期である美少年――【ガルガロ】は、適当な場所に腰を下ろしててくれと手振りで言ってきた。
「もう少しで完成だ。悪いが少しだけ待っててくれ」
「ああ、分かった」
部屋の隅に置かれた木の椅子へと腰を掛ける。
フィリップやウィントたちとは違い、あまり彼はツッコミ以外では必要なこと以外喋ることはない。俺が口下手なこともあって普段なら黙したまま待っているのだが……込み上げる好奇心が、ガルガロの作業が終わるまで待てなかった。
「凄いな」
「……ん? 何がだ?」
ガルガロは一瞬だけ此方に視線を向け、作業をしながら応答してくれる。
「まだインターミドルクラスになったばかりだっていうのに、こんなにも研究室が研究室らしくなってる……」
まだまだ研究室とは名ばかりの『ただの個室』という印象を出ない俺の部屋と違い、ガルガロの研究室は完全に研究室の体を成していた。溶炉に大鍋、書籍や素材が乱雑に置かれた大きな作業台、壁には工具掛けと本棚、部屋の隅には水の入った樽と、誰が見ても何らかの作業部屋だと分かる内装になっていた。
「ああ……この一週間はそればかりに力を入れていたからな。――よし、完成だ」
大鍋の中身をオタマで取り出して、ガラスで出来た小瓶の口に刺した漏斗に流し込んでいく。そして同じ液体入り小瓶を10個作り上げた。
「待たせた」
一区切りを着けたガルガロは作業台の所の椅子へと座り、此方を向いた。
「早速だが、本題に入っても良いか?」
「ああ」
雰囲気から見て、ダンジョン探索への誘いとはどうも違うようだが、いったい何の話なんだろうか。
「単刀直入に言おう。カラムス――――僕と組まないか?」
「…………え?」
無表情の据わった瞳に見つめられてのいきなりの提案。
思わず俺は、疑問の声を漏らした。
◆○★△
「この一週間で、僕は『錬金術』を習得した」
「錬金術……!」
それは新しい魔術を得たということを意味していた。
「この熔炉や大鍋などはその過程で手に入れたものだ。今作ったポーションを見てくれ」
作業台の上にある小瓶を手に取って軽くタップ、アイテムの情報ポップアップウィンドウが表示される。
■マナポーション
体内に吸収することで魔力を回復する。
経口吸収:20/毎秒
最大回復値:300
――これは……体内魔力を回復するポーション!?
中級者用の露店で一個20000Dで売っているのを見たことがある。しかも一番安いところでだ。高額過ぎるが、錬金術の習得条件が公開されていない上に、NPC店では売っていない。高い金を払ってでも欲しがる学生は多いだろう。俺の懐事情じゃまず買えない代物だ。取得したという錬金術で作り出したのか。
「協力の代価として、このマナポーションを含む各種アイテムの融通、そして――――錬金術の習得方法を教える」
「!?」
このMLOにおいて、魔術の習得条件は極秘中の極秘。それを他者に話すなんて自らの優位性を捨ててしまう可能性を持つ禁忌の行為だ。
だが、逆を言えばガルガロは俺との協力関係にそれほどの期待をかけてくれているということでもある。
俺は彼がどうしてそこまでするのか、理由を知りたいと思った。
「説明を、してくれるか?」
「勿論だ」
二の句を継がず、ガルガロは説明を始める。
「カラムスは、このMLOのグランドクエストについて考えたことはあるか?」
グランドクエスト――つまり、このゲームの大本の目的。
俺たち学生がこの学園で魔術を学ぶ理由。
「確か……『魔素の謎を解明する』だったか?」
「ああ、そうだ。だが考えても見てくれ。そもそも魔術を学んだからと言って、ダンジョンを踏破したからと言って、どうしたら魔素の謎を解明できたと言えるんだ?」
「!」
――確かに……。
このMLOにおける魔術とは、魔素を用いて事象を起こす技術のこと。即ち、魔術が使える=魔素の謎を解明する。ということだと思っていた。
しかし考えてみるとそれこそおかしい。
そもそも『謎』とは何だ? 魔素の謎とは何のことを言っている?
最初の説明では、魔素の影響は様々な物に及ぼすと言われていた。確かに謎といえば謎なのだが、それは魔術を上達させていくことで、もしくはダンジョンを踏破することで解明出来るものなのか?
魔素とは酸素や窒素のような元素の一種で、体内に蓄積された魔素を『魔力』と呼び、魔術の行使によって魔力を事象へと変化させる――――そう自分の中で結論付いていた。
今でもその考えに否は無い。他のプレイヤーだって俺とそう大差ない考えのはずだ。
しかし、だからこそ分からない。『魔術を極める』ではなく、『魔素の謎を解明する』という言葉を用いている理由が。
「たいていのMMOでも、簡単に終わらせないために壮大な目的を設定しているが、それにしたってMLOのソレは曖昧過ぎるし、矛盾も含んでいる。ゲームシステムや仮想世界など細部の作り込み具合の凄まじさから見ても違和感がある」
「……」
ガルガロの言を思考する。
簡潔に言えば、『凄いゲームなのに一番大事な部分が曖昧になっている』ということだ。
それは解った。だが逆に『だから何なんだ?』という話になる。ガルガロがこの話を俺にした理由を推察してみる。
キーワードは『協力依頼』と『MLOの目的の違和感』の2つ。これらから見えてくるガルガロの思惑は――――
「…………ガルガロは、ただの設定上の不備じゃないって考えているのか?」
これがただの運営会社側の不手際によるものだとしたら協力依頼とは話が結び付かない。この違和感を『ゲーム側のわざと』だと断じて、その上で何故このような遠回しな言い方の目的となっているのかを調査する。それがガルガロの目的なのではないかと俺は考えた。
「流石。説明の手間が省ける」
ガルガロは口端を少しだけ緩めて応える。
「察しの通り、僕はこのMLOにまだプレイヤーの誰にも知られていない謎……秘密が隠されていると睨んでいる。ゲームの目的を曖昧な言い方で誤魔化しているのはそのための伏線と考えれば納得が行く」
「――そして本当のゲームの目的とやらを知るためには、とにかく力を付けるしかない。しかし単独では当然限界がある。だからこそ協力者を求めている、と?」
「ご明察」
「うん……此処までは理解出来た。だけど、何で俺なんだ?」
色々言ってはいたが、要するに早く強くなりたいと、そういうことなのだろう。
しかし協力が必要だったのなら、人数は多ければ多いほどいいはず。
フィリップたちなら気心も知れてるし、頼めば断ることも無い……どころか喜び勇んで協力してくれるだろうに。
「そうか。それも説明しておこう」
ガルガロはそう言って学生証を開けてステ窓を表示させた。
「僕はMLOをログインするとまず学友一覧を確認している」
学友一覧は互いに登録し合った学生を表示する。現在登録されている学友がログインしているかも確認が出来る。ガルガロは定期的に学友一覧で仲間のログイン状況を確認していたらしい。
「その中で、一番僕とログインが被る時間が多かったのがカラムス、君だ」
ガルガロは基本的に夕方くらいから夜11時までをログイン時間としているようだ。確かに俺と同じだ。フィリップはそもそもログイン時間が不規則。緋奈も俺たちと同じような時間帯で毎日ログインしているがプレイ時間が少ない。ロロ美はそもそもログインする日が少ない。
「ぶっちゃけると僕は高校生だ。そして君も同じくらいの年齢だと見ている。――ああ、別に言わなくても良い。基本的にネトゲで現実の話を持ち込むのはタブーとされているし、これは僕が勝手に推測しているだけだ。ただ、協力関係にあるのならログイン時間が被る人の方が良いと思った」
確かにそれは言えている。
ログイン時間に差異があり過ぎれば経験値的にも技術的にも差が大きくなる一方だ。どうせだったら同じくらいの時間プレイ出来る人が良いというのは当たり前だろう。
――でも、ガルガロは高校生だったのか……。
ネットゲームの大半は現実の素性が分からないようになっている。飯倉がネカマをしているように、性別も年齢もバラバラな人物がプレイしているのだ。だけどVR化を期にネトゲをする若年層が一気に増えてきたとニュースで見たことがあるが、こんな小さな仲間内で俺と同じ高校生が居たとは思わなかった。
少しだけガルガロに親近感が増した。
「ガルガロの考えは当たってる。俺は高校2年生だよ」
だから、俺も踏み込んでみることにした。
現実の素性を打ち明けられたガルガロは少し困惑に眉を顰める。
「……君までそれを言う必要はなかったんだぞ? いや、今までのカラムスの人柄を鑑みれば此処で言うのはむしろ当然か」
なんか言っているが気にしないことにしよう。うん。
「だけど、それらを抜きにしても、君の協力は欲しかった」
「え?」
「君の魔術に関する分析能力、そして分析結果を更に昇華させる想像力と構築力は既に君固有の武器として成り立っている。普通はゲームで魔術とか覚えた場合、その魔術『しか』使えないという固定観念が入る。だけどカラムスはそれを覆し、魔術で起こした事象を組み合わせ、雷を生じさせるということをやってみせた」
「いや、あれはガルガロたちの協力があって初めて出来たことで……」
「違う。君が言わなければ誰も思いつかなかった。使用できる魔術一覧に無いことをしようなんて飛び抜けた発想力とその実現を可能とする解析力。それが君と協力関係を結びたいと考えた一番の理由だ」
「…………!」
遊びとはいえ、此処まで俺の能力を認めてくれる人物なんて今までいただろうか。
ガルガロの眼は――電子記号によって造られた仮想体なのに――ふざけた様子は微塵も感じさせない真剣さを見せていた。
――くぅぅ……素直に嬉しいぃぃ。
両親はゲーム好きだし、親しい友達も居なかったし、どれだけ勉強を頑張っても学校の先生くらいしか褒めてはくれなかった。それに不満があったわけじゃないが、それでも同世代から認められるというのは感極まるものがある。
――でも、ただの遊びのことにしては真剣過ぎる気もするな……。
ガルガロの言葉に籠った熱は、ただゲームの攻略の話をするような感じではなかった。
それにどのような意味があるのか、どのような思惑があるのか、気にはなるが特に訊こうとは思わない。
要約すれば『一緒に強くなろう』ということだ。それ以外は関係ない。
だから――――
「分かった。俺はガルガロに協力するよ。改めて、よろしく」
自然と手を出していた。
誰も知らないこの世界の謎。そんな面白そうなキーワードを聞いてしまったら、断るという選択肢なんて最初から無い。色々な魔術を極めてみたいという俺の目的にも一致する所もあるし、最初に言っていた錬金術云々も魅力的だ。
――でも。
それら抜きにしたって俺はガルガロの申し出を断るつもりは無かった。
ガルガロもフィリップたちも、俺がこのMLOで初めて出会ったプレイヤーで、初めてダンジョンを探索し、初めて進級試験を共に挑んだ仲でもある。
非常に勝手だが……その、『友達』だと……あ、いや、友達に近い存在だと思っている。
胸を張って友達だと言いたい。そのためには、もう少し仲を深める必要がある。段階を踏む必要があるのだ。この協力は、そのための一歩になると思う。
「恩に着る」
眼を細めて言うガロガロの声音は、いつもより穏やかに感じた。
◆○★△
「カラムス、僕らに今足りないものはなんだと思う?」
「足りないもの?」
改めて協力関係を結んだ俺とガルガロは、次に今後の方針について話し合うことにした。
「MMOでは、大抵の場合、PTを組んで戦うことを前提とした場所が多い。それはこのMLOでも変わらないと思う」
「うん」
ダンジョンの適正レベルが上がれば上がるほど、独りでは厳しくなっていくのは感じていた。やはりダンジョン攻略にはPTを組むのが一番だろう。
「だけど、だ」
「?」
「MLOは機密厳守の風潮のあるゲームだ」
「そうだな」
「僕自身もそれには同意している。自分の力で探し出し、自分で考えた魔術を、出来ればおいそれと他人に見せたくは無い」
「それも、うん。分かる」
パクられるのは嫌だしな。
「時間の都合が着いて信頼できる固定PTメンバーがいつでも居ればそれでいいのだろうが、現実世界の事情もあるしそうもいかない。となると急募して野良PTを組むことになるが……」
「此処でさっきの話に戻るわけだな」
「そう。赤の他人に自分の魔術を見せたくは無い」
ガルガロの言い分は解る。俺だって、時間を掛けて考えた渾身の呪文を、たいして親しくもない人に使われたらムッと思うだろう。それは嫌だ。
――でも。
「だけどそれじゃあ、親しい仲間が集まらない時はソロで行動するしかなくなる。特に俺やガルガロは後衛タイプだ。前衛なしでのダンジョンはかなり厳しいぞ?」
野良PT不可の意思を貫いた場合、もし運悪く長い期間誰も捕まらなかったら、より上のダンジョンに行くことも難しくなるだろう。魔術の機密を取るか、効率的なダンジョン攻略を取るか、難しい問題だ。
「そう、それだ」
「ん、何のこと?」
「前衛だ」
ガルガロは我が意を得たり、という顔で言った。
「――前衛を、僕たちの手で造り出すんだ」