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薄暮昔語之巻  作者: 神奈保 時雨
序章
1/11

終わりと始まり

 空は、憎らしくなるほど澄んだ青だ。

 燃えるような色に染まった紅葉との対比が美しい。


「……もったいねぇ」


 そう呟いたのは、景色と裏腹に空気が淀んでいたから。

 鉄の匂い。オレがいちばん慣れ親しんできた匂い。


 けれど、それはオレが好む(くろがね)の無機質な匂いとは違う。

 もっと生々しい命の匂い。生きていたものの匂い。冷たくなっていく死者の匂い。


「……、何で、こんなことになってんだっけ」


 何で自分は、地面に横になって空なんか見上げているのか。何でいくつもの(かばね)の中に佇んでいるのか。目を閉じて、記憶に思いを馳せる。

 こんな責任の取り方をする羽目になったのは――何でだったのだろう。

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